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『リトル・フォレスト 夏・秋』 (2014) / 日本

2014-09-03 | 邦画(や・ら・わ行)


監督・脚本: 森淳一
原作: 五十嵐大介
出演: 橋本愛 、三浦貴大 、松岡茉優 、温水洋一 、桐島かれん
鑑賞劇場: 新宿ピカデリー

公式サイトはこちら。


一度は都会に出たものの、自分の居場所を見つけることができず、東北の山間の小さな村・小森に戻ってきたいち子。スーパーやコンビニもない小森での暮らしは自給自足で、畑仕事をしたり、野や山で採れた季節のものを材料にして食事を作り、日々を過ごしている。大自然はさまざまな恵みを与えてくれる一方、時には厳しさもみせるが、そんな自然に囲まれた生活の中で、いち子は一歩を踏み出す勇気を蓄えていく。(映画.comより)


もともと食べ物系の映画は好きで、これもeatripさんでフードコーディネート的なことをしているらしく、内容的にeatripのパターンなのかと思っていたら決してそうでもなく、原作が「農村で自給自足の生活を送る1人の女性をテーマにしたマンガ」なので基本はそこに沿っているようだ。
今回公開されたのは夏と秋だが、来年2月に公開される冬・春編も含めて、橋本愛という女優が四季の自然の中で1年間、食というものと向き合っていくような内容となっている。

「生きるために食べる」
「食べるために作る」

コンセプトとしてはこの2点だけのように思う。ここに、都会での暮らしに行き詰まりを感じた女性が故郷の村で自給自足を開始するという話を絡めている。

橋本愛さんはこの映画のために相当長い間ロケ地にいたんだろうし、もしかしたら住み込みにも近い状態だったのかもしれませんね。
実際にその土地に根付く、愛着を持ったり共生したりして、(台本やレシピはあるんだろうけど)ご自身で作ってみることを続けた結果、彼女自身がこの「いち子」というキャラクターに移入できていったように見える。母からの愛情とトラウマを同時に体験しなくてはならない過去を持ち、本当に挫折を経験し、故郷に戻り、食に対して真剣に向き合う女性の姿。もしも「仕事だからしているだけ」という気持ちが微塵でもそこにあったら、スクリーンからは彼女の真摯な姿勢は滲み出なかったに違いない。付け焼刃では絶対に表現できない、心の声を如何にして表すかが課題と思われたけど、それをクリアするためには必要なのが、役との一体感だったのだろう。

いち子が、かすかな記憶に残る母からの口伝を頼りに作る料理。記憶と共に身体に刻み込まれた、自然や食物への畏敬の念。言葉だけでは伝えるのが恐らく不可能なこの感覚を観客に伝えるには、食への姿勢だけではなく、ロケ地の自然も一役買っている。夏の湿度の功罪や、暑さの中の心地よさも、秋の急速な訪れも余すところなく伝えてくれている。
その中で、いち子が1人の女性として何を悩み、受け入れていくのかがところどころ入ってきて、単なる食映画ではなく1人の人間の葛藤に行き着くところが次回作でも楽しみになってくる。観ている側に食に関する倫理を押し付けることなく、心地よさがあるのが従来の食映画とは違っていて清々しい。


★★★★ 4/5点






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4 Comments

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こんばんは (ノラネコ)
2014-09-20 23:41:11
橋本愛を見てるとなんだか無性に、生産したくなる映画でした。
とりあえず、屋上の夏野菜のあまりでパスタソース作って冷凍保存。
冬・春編では何を作って見せてくれるのかな。
ノラネコさん (rose_chocolat)
2014-09-21 13:28:02
これ、最初にパン焼きが出てくるでしょ。
あそこでもう、制作意欲が出ますよね。
最近焼いてないから、やばい、うちも焼かなくちゃって思わせられる(笑)

>とりあえず、屋上の夏野菜のあまりでパスタソース作って冷凍保存
さすがですw
Unknown (Nakaji)
2014-11-24 21:12:10
こんにちは。
最初のパンからずーーっとおいしそう!食べたい!
作り方メモりたいばっかり思いました(笑)

好きな映画でした。本当におしつけてこないとこがまた続編を見たくなりました。
Nakajiさん (rose_chocolat)
2014-12-04 03:33:23
コメ返遅くてすみません~

どこを取ってもおいしそうでしたよね。
自然の中での、食に対しての向き合い方がよかったです。
どんなことが明かされるのか、続編も楽しみですね。

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