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【イタリア映画祭2014】『自由に乾杯』 (邦題:『ローマに消えた男』)

2014-04-27 | 洋画(さ行)


今年も参加してきましたイタリア映画祭。

【イタリア映画祭2014】公式サイトはこちら。

日本公開『ローマに消えた男』公式サイトはこちら。(2015年11月14日公開)


毎年GWに開催っていうのが悩みどころなんですが、今年はスケジュール上、日程を選ばないといけないのもあって、今年の鑑賞は4本にしてみました。一般公開決まっているものもありますから、そうじゃないのを中心に。
イタリア映画祭のPRポスターに、『自由に乾杯』のワンシーンが使われています。




野党のリーダー、オリヴィエーリは気が滅入っていた。選挙が迫るが支持率は低迷し、このままでは負けるのは確実。ある日突然、オリヴィエーリは失踪してしまう。腹心の部下と妻が知恵を絞った末の解決策は、オリヴィエーリとは双子の兄弟であるジョヴァンニだった。(イタリア映画祭2014 公式サイトより)



上のポスターはこの作品をとてもよく象徴していますが、「双子が1人の人間を入れ替わりで演じる」ことに様々な意味を含めている。
オリヴィエーリは無粋で多くを語らない政治家だが政策は不興で支持率が上がらず、自分を取り巻く現状に行き詰まりを感じていきなり雲隠れしてしまう。まさか失踪したとも言えない周囲が慌てて担ぎ出したのが双子の弟・ジョバンニ。兄とは対照的な弟は民衆目線で物を考え、次々と改革案を口にして瞬く間に人々の心をつかんでいく。暗く重た目なオリヴィエーリとは違って、表情豊かにダンスをしたりにこやかにメディアに登場するジョバンニのキャラが人々にウケがいいのは間違いないけど、この状態が果たしていつまで続くのか? このまま、入れ替わったまま終わっていくのかと思ったのは私だけではないでしょうね。

いろんな場面での「二面性」が強調されてくる本作。
暗さと明るさ、不正と清廉、表裏一体となっているこれらの事柄が映画を通じて対照的に出てくる。
注目すべきなのは、どちらかの側にいるとしても、その状態を全面的に肯定することは難しいということだろう。絶対的な信念を持って暗いキャラクターで過ごす、明るい性格でいることでも、時に懐疑的にならざるを得ない。自分が選んだ道は果たして正しいのだろうか?と。どちらかを選択したとしても、元から抱えている問題が完全に解決するとは限らない。

だからあのラストなのでしょうね。入れ替わったはずなのに、実はもともとは同一人物が演じていただけなのではないか? そういったトリックがあったのかとすら思えてしまう小粋な演出に、人間が持つ「揺らぎ」を見る。最も身近にいた秘書すらも見抜けなかった、人間の心の表裏というものをわかりやすく表現しており、希望が実現できる世界になったらどんなにいいだろうという観測的希望も備えていて、面白い作品でした。 




上映後、監督のトークとQ&Aがありました。ちょっと写真がピンボケでしたが。。。



「(物事は)二つの病理を持っている」という言葉がまさに本作を示していました。
政治が現実と乖離している、意味を失っていることに対してのフラストレーションは世界中にある。決定が人民とはかけ離れたところで行われている現実を真摯に描いたとのこと。

トニー・セルヴィーロについても絶賛で、彼が演じた二役の魅力についても語ってくれてました。
「語るのが難しいことを巧みに語れる俳優。偉大な俳優とは監督の指示を表現できる人」ということで、まさにその通りだと。
彼のファンなら必見ですね。日本公開されてもいいと思いました。


★★★★☆ 4.5/5点






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2 Comments

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Unknown (margot2005)
2014-05-27 18:18:39
こんばんは。
わたしはイタリア映画祭後半だけ観ることができました。本作は観た中で最高の一作ですね。イタリア映画の一般公開は少ないので見れて良かったです。
margot2005さん (rose_chocolat)
2014-06-03 09:05:02
これ、レビュー書かれてる方が少ないので、こうして評価してくださる方がいらっしゃって大変うれしいです。
いい作品でしたね。

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