Chiro's Memo

My Sweet RoseとRosariumの更新記録です。

猫と美術と薔薇の一日

2005-06-17 22:58:48 | Weblog
今日一日を一言で表現するとタイトルのとおりとなります。

今日尾道市立美術館で開催されている「知られざる ベルギー象徴派」展を見に行きました。

今回、今治から福山までしまなみ海道をバスで通りました。
瀬戸大橋は何度も通ったことがあるのですが、しまなみは今回が初めてです。
瀬戸大橋があっという間に海を渡ってしまうのに対して
しまなみ海道は島々をつないでいるためゆっくりと進んでゆきます。

福山ではふくやま美術館で現在開催されている「海と空の色のはなし」を見ました。
海の色、空の色といっても単なる「青」だけではなく、様々な表情をみせます。
特に印象に残ったのが新良貴健三の「明けゆく」に描かれた空の色です。
現代の福山の風景を描いた作品なのですが、少しグレーの混ざった薄紅色した暁の空と
空の色が反映した水面がけむる様な質感で描かれていて
一言でいうと「フリードリヒの空の色をコローの質感で描いている」ような感じがしました。
ほかには奥田元宋「金盞花のある風景」の、水平線によって隔てられた海の青と空の青の質感の違いも見事でした。

そのあと尾道へ行ったのですが、尾道市立美術館は市内でも有数の名所千光寺公園の一角にあります。
展望ロビーから見える尾道の風景は素晴らしいものでした。
ベルギー象徴派展については明日にでも詳しく感想を述べたいと思いますが
やはり「蒼い翼」と「死せるオルフェウス」の青は美しいものでした。

千光寺公園から文学のこみちを通り、「猫の小道」と呼ばれる小道へ出ました。
尾道は猫の多い町なので歩くのが楽しいです。
親子連れの猫がいましたが、私の顔を見ると子猫は逃げてしまいましたが、親猫はその場でじっとしていました。

招き猫美術館in尾道は美術館といっても古い民家を活用したものです。
1階が招き猫をはじめとした猫グッズのミュージアムショップになっていて
2階が招き猫コレクションの展示場となっています。
古いものは江戸時代の作品もあるそうで、現代のものも作家ものから観光地のお土産品まで大小さまざまの招き猫が所狭しと並べられています。
でもここの美術館で一番好きになってしまったのが、看板猫「小梅」ちゃんです。
小梅ちゃんはアメリカンショートヘアやヒマラヤンの血が入っていて
ころころとした体型と柔らかな毛並のとてもかわいい猫です。
お客さんが大好きな猫ちゃんで玄関までお出迎えに来てくれるのです。
私が招き猫を鑑賞している間、ずっとそばについていてくれました。
海の青、空の青、蒼い翼、今日はいろいろな青と出会いましたが
小梅ちゃんのビー玉のような蒼い眼が一番印象に残ってしまいました。

このあと福山へ戻り、ばら公園へ行きました。
福山は「百万本のばらの町」をスローガンとしており、市内の目抜き通りにも薔薇が植えられています。
残念ながら花のシーズンは終わっていたのですが、名残の薔薇の甘い香りが公園内に漂っていました。
今度花の盛りの時期に行きたいと思います。

美術が目的で行ったはずの今日の日帰り旅行ですが、
一番思い出になったのが「猫」というなんとも私らしい結果となりました。

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