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★【中日社説】日本に忍び寄るのは、敵基地攻撃能力の保有と核武装という「誘惑」

2017年09月19日 11時52分43秒 | ●政治と市民運動

越えてはならぬ一線 安保法成立2年

http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2017091902000101.html

 違憲と指摘された安全保障関連法成立から二年。地域情勢はむしろ緊迫化し、日本に忍び寄るのは、敵基地攻撃能力の保有と核武装という「誘惑」だ。

 「平素からいざというときの備えをしっかりとつくり、隙のない体制を整えることが紛争を未然に防止する抑止力を高める。日本が攻撃を受ける国民全体のリスクを減少させることにつながる」二〇一五年九月十九日未明、議場に「憲法違反だ」との掛け声が響く中、成立した安保法。歴代内閣が違憲としてきた「集団的自衛権の行使」を一転、可能にした安倍晋三首相が法案審議で強調し続けたのが、日米同盟の強化によって抑止力を高めることだった。

日本のリスク減少せず

 しかし、日本を取り巻くアジア・太平洋地域の情勢はどうか。例えば、北朝鮮。安保法成立前の一年間に二発だった弾道ミサイル発射は、成立後の二年間で三十九発に上る。成立前の一年間は行われなかった核実験は成立後二年間で三回に達する。北朝鮮は日本への核攻撃を公言し、八月二十九日と今月十五日には弾道ミサイルが日本上空を通過した。中国公船などによる沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海への侵入も成立前の一四年九月から一五年八月の一年間は九十八隻だったが、一五年九月から一六年八月が百十四隻、一六年九月から一七年八月は百二十一隻と増加傾向にある。航空自衛隊機による緊急発進回数も成立前の一四年十月から一五年九月までの一年間は七百五十三回だったが、成立後の一年間で千百二十四回に上る。その後もペースは落ちず、中国機に対するものは過去最多を更新し続けている。各種統計を読み解くと、安保法成立で抑止力が高まり、「日本国民全体のリスク」が減少したとはとても受け止められない状況だ。

敵基地攻撃と核武装論

 そうした情勢を受けて浮上しているのが、敵のミサイル基地などを直接攻撃する能力を自衛隊に持たせる「敵基地攻撃能力の保有」と、日本の核武装論である。政府はこれまで、ほかに防御する方法がないと認められる場合に限り、敵のミサイル基地などを攻撃することは自衛の範囲に含まれるが、平生から他国を攻撃するような兵器を持つことは憲法の趣旨ではないとしてきた。しかし、自民党安全保障調査会は今年三月、敵基地攻撃能力の保有を含む提言を政府に提出した。首相は「現時点で具体的な検討を行う予定はない」としているが、防衛相に就いた小野寺五典氏は提言検討チームの座長であり、保有には前向きな姿勢を示す。一方の核武装論。九月三日の北朝鮮の核実験を受け、自民党の石破茂元幹事長は「米国の核で守ってもらうと言いながら、日本国内に置かないというのは議論として本当に正しいのか」と述べた。日本自身が核兵器を保有すべきだとの意見はこれまでもあった。石破氏の意見は日本自身の保有ではなく、米国が保有する核兵器の日本配備を促すものだが、核兵器を「持たず、つくらず、持ち込ませず」という非核三原則の破棄を、政府に迫るものである。石破氏の発言に対し、菅義偉官房長官が直ちに「これまでも非核三原則見直しを議論しておらず、今後も議論は考えていない」と否定したのは当然だろう。「我が国は、戦後一貫して平和国家としての道を歩んできた。専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を守るとの基本方針を堅持してきた」「こうした我が国の平和国家としての歩みは、国際社会において高い評価と尊敬を勝ち得てきており、これを確固たるものにしなければならない」 これは安倍内閣が定めた「国家安全保障の基本理念」である。憲法九条に基づく平和主義は、国内外に多大な犠牲を強いた先の戦争の反省に基づく国際的な誓いであり、戦後日本の繁栄を築き、これからも国家運営の指針となるべき普遍の原則である。

平和国家の道歩む決意

 敵基地攻撃能力の保有も核武装論も、その原則を損なう。核武装は核拡散防止条約の破棄を意味し、地域の核武装ドミノを起こす。軽々に議論すべきものではない。国民の命と暮らしを守るのは政府の役目であり、地域情勢の変化に対応するのは当然だが、平和国家として越えてはならない一線もあるはずだ。安倍内閣は「集団的自衛権の行使」を違憲とする憲法解釈を一内閣の判断で変更して、専守防衛の一線を越えた。この内閣の下で、再び越えてはならない一線を越えることは本当にないのか。平和主義を堅持する強い決意が私たち一人一人に求められている局面ではないだろうか。

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