behind the whiteboard

英語についてのあれこれ

よくある間違い(7) get to home (つづき)

2007-01-31 20:59:26 | よくある間違い

副詞のhomeを使えるようにするには、以下のフレーズのようなhomeを「家に」という感覚でとらえられるようにすることが大切です。また声に出してtoが入らない語感にも慣れてください。

              go home
              go back home
              go straight home (まっすぐ家に帰る)
              come home
              come back home
              head home (家に帰る)
              drive home (車で家に帰る)
              walk home (歩いて家に帰る)
              hurry home (急いで家に帰る)
              get home
              on the way home (家に帰る途中で)
              take a taxi home (タクシーで家に帰る)


よくある間違い(7) get to home

2007-01-31 20:46:50 | よくある間違い

homeは「家」という名詞で覚えている方が多いと思いますが、副詞としても使われます。
そして「家に帰る」のように「家に向かう動き」をあらわすときは副詞の
homeを使います。
ということは通常「動詞+
to+場所をあらわす名詞」のパターンで言っているところを「動詞+home」で言わなければならないということです(副詞のhomeにはtoの意味が含まれていると考えてください)。
ですから「~に着く」という意味の
”get to ~”も、「家に着く」と言う場合はtoをつけずに”get home”となります。

副詞のhomeは通常「主語の人物の家に」という意味で了解されます。”I went home.”と言えば「わたしは自分の家に帰った」という意味ですし、”She got home.”と言えば「彼女は自分の家に着いた」という意味になります。

his homeとかher homeなどのhomeは名詞ですから、”I went to his home.””I got to her home.”のようにtoをつけます。
また
”She left home at 9:00.”(彼女は9時に家を出た)とか”I stayed at home all day.”(わたしは一日中家にいた)の homeも名詞です。”leave home”(家を出る)”at home”(家で)は慣用句として使われ、これらのhomeは「主語の人物の家」を指すと了解されます。
この辺が副詞の
homeを認識したり、名詞と使い分けたりすることを難しくしている原因であるように思います。


よくある間違い(6) I have to get to the office until 8:00.

2007-01-27 12:18:11 | よくある間違い

「八時までに会社に着かなければならない」の「八時までに」はuntil 8:00ではなくby 8:00になります。

untilはある時点までの継続をあらわし、byはある時点よりあとではないという期限をあらわしますが、多くの方がこのふたつを混同します。

これはuntilを「~まで」、byを「~までに」という字句的に似通った語とだけ対応させて記憶している、あるいは記憶しようとしていることが原因だと思います。

以下のように文に入っていれば「~まで」と「~までに」の差は明確です。

(1)わたしは昨夜1時までに勉強した。
(2)わたしは月曜までこのレポートを終えなければならない。

どなたでも読んだ瞬間に違和感を覚え、(1)の「までに」は「まで」の、(2)の「まで」は「までに」の間違いであると気づくでしょう。しかし「~まで」「~までに」という語だけを取り出してしまうと違いがわかりにくくなります。

untilはある時点まで矢印をひっぱっていくようなイメージ、byはある時点より前のどこかにチェックマークをつけるようなイメージで理解し、また覚えておくといいでしょう。

それから使われる動詞とのコンビネーションに注目することも正しく使い分ける手助けになります。untilは継続できる動作や状態をあらわす動詞(study, sleep, workなど)とともに使われ、byは継続できない動作をあらわす動詞(finish, arrive, leaveなど)とともに使われます。
これは日本語の「~まで」「~までに」も同じです。上の(1)(2)をもう一度読んで、文のどの時点で違和感を覚えるか確認してみてください。
(1)の「までに」は、あとに継続できない動作がくることを予測させるのに「勉強した」と継続できる動作がくるので違和感を覚えます。(2)の「まで」は継続できる動作を予測させるのに「終える」という継続できない動作がくるので違和感を覚えます。
untilbyを使うときにも、動詞とのコンビネーションが合っていないと違和感を覚える、という感覚を身につけることが大切です。

 


よくある間違い(5) You look like tired.

2007-01-24 20:29:53 | よくある間違い

それぞれの単語を日本語にして並べ替えると、「You(あなたは)look (見える)like(~のように)tired(疲れて)」―>「あなたは疲れているように見える」と自然な日本語の文章になるので一見よさそうですが、正しくは”You look tired.”です。

人やものがどんな様子・状態に見えるかはlook+形容詞であらわします(He always looks sleepy./That car looks nice.)。

“look like”のあとには名詞がつづき、「(あるひと・あるもの)のように見える」、言い換えると「~に似ている」という意味になります(“I look like my mother but my sister looks like my father.”)

look+形容詞とlook like+名詞のどちらのパターンも見たり聞いたりしたことがあるのに、いざ自分で使おうとするとついlook likeのほうを選んでしまうという場合、日本語の「~のように」に対応する語があるほうがなんとなくしっくりくるという心理があるように思います。

日本語を一語一語英語に対応させようという意識から生ずる間違いは非常に多いです。これまでに取り上げたgo to shoppinggo to thereなども、「買い物に行く」「そこに行く」の「~に」という助詞に対応するものとして無意識にtoを入れてしまうということが原因のひとつかもしれません。


よくある間違い(4) go to there

2007-01-23 16:07:42 | よくある間違い

thereは「そこ」という名詞ではなく、「そこ」とか「そこ」という副詞なので、通常toなどの前置詞はつけません。

これもgo to shopping同様、go toをワンセットで使う癖がついていることが原因でつい言ってしまうケースがほとんどだと思います。go thereと声に出して何度も言い、耳を慣らしましょう。(come herecome to hereと言ってしまう間違いも多いです。)

名詞だと誤解していることが原因でgo to ~としてしまいがちな副詞もありますので、いくつかあげておきます。

×go to abroad/overseas > go abroad/overseas(海外に行く)

×go to upstairs/downstairs > go upstairs/downstairs(上の階・下の階に行く)

×go to downtown > go downtown(ダウンタウンに行く)

「副詞」という言い方がよくわからない方は、これらの単語(there, abroadなど)にはtoの意味が含まれているのだと考えてください。
たとえば
abroad”a foreign country”という意味ではなく、”to or in a foreign country”という意味です。ですからgo to abroadと言ってしまうとgo to to a foreign countryとなり、toがひとつ余計になってしまう、というわけです。
同様に
”A friend of mine lives in abroad.”と言ってしまうと、”A friend of mine lives in in a foreign country.”になってしまうので、正しくは”A friend of mine lives abroad.”となります。


よくある間違い(3) I went shopping to Shibuya.(つづき)

2007-01-21 13:49:07 | よくある間違い

蛇足になるかもしれませんが、“I went shopping to Shibuya.”がなぜおかしいか説明を加えます。

誰かに”What did you do yesterday?”と聞かれたとします。これに対して”I went.”とだけ答えたらどうでしょう?「どこに?(to where?)」という情報が不足している感じがして落ち着きません。しかし”I went shopping.”と答えたならそのような感じは受けません。答えとして成立します。
つまり
go ~ingというフレーズの中でのgoは「どこに?(to where?)」という情報がどうしても必要という存在ではなくなっていて、go ~ingというまとまりで機能しているわけです。
そこで
to Shibuyaを続けてしまうと、goshoppingを飛び越してto Shibuyaと結びつき、本来の「行く・移動する」という意味が復活してしまいます。
すると今度は
shoppinggo ~ingというまとまりからはじき出されることになります。そして「~しながら」という別の意味で解釈されてしまいます(”He came running to me.”「彼は走りながらわたしのところに来た」と同じ形です)。
つまり
”I went shopping to Shibuya.”は「買い物をしながら渋谷に行った」という意味になってしまう、というわけです(文の構造から判断するとそうなるということで、実際の会話ではin Shibuyaを言い間違えたのだろうと受け取られると思います)。


よくある間違い(3) I went shopping to Shibuya.

2007-01-21 13:45:42 | よくある間違い

go ~ingにはもうひとつ注意しなければならないことがあります。それはあとにつづく前置詞です。

「渋谷に買い物に行った」と言いたいときに、「渋谷に行った」のだからto Shibuyaだろうと考え、”I went shopping to Shibuya.”としてしまいがちですが、正しくは”I went shopping in Shibuya.”です。

このgo ~ingという表現を使う場合、重点はgoのあらわす移動ではなく、~ingであらわされる行為の方にあります(go shoppingであればshoppingの方)。ですからgo ~ingのあとに場所を続けたい場合は「どこに」行ったのかではなく、「どこで」その行為をしたかを考えるようにしましょう。

           I went skiing(どこで?)in Nagano.

              I went swimming(どこで?)in the sea.

              I went fishing(どこで?)at the river.


よくある間違い(2) go to shopping

2007-01-20 14:19:59 | よくある間違い

「~しに行く」はgo ~ingですから、「買い物に行く」はgo shoppingになります。

「(ある場所)に行く」というときにgo to~を使いますので、go toをワンセットにして使う癖がついているとついやってしまう間違いです。しかもわかっているのに繰り返してしまう方が多く見受けられます。

go shoppingと聞いていたはずなのに、いざそれを自分で使うチャンスが訪れると「goのあとにtoがつづく」という知識にもとづいて無意識に誤った修正を行ってしまう、というのが最初に使い間違うケースだと思います。

そこで「go toのあとには場所がきます。shoppingは場所ではありませんよね?」などと説明を受け、「なるほど」と思いますが、そうはいっても日常の話をしていてgo to~という言い回しを使うことは非常に多いので、なかなかこの「go toワンセット」症候群から逃れることができないようです。

僕にできるアドバイスとしては、とにかくgo shoppingと声に出して何度も言ってみることです。いったんgo shoppingという音に耳が慣れれば、go to shoppingと言ってしまったときに違和感を覚えるはずです。そして間違いに気づいたときはかならず言い直す習慣をつけることです。(この「聞きなれる」ということはかなり強い力を持っています。逆のケースになりますが、以前一緒に働いていたオーストラリア人の講師が、「日本に来て英語を教え始めたばかりのころは、生徒がgo to shoppingと言うたびに違和感を覚えたのに、最近は自然に聞こえるようになってしまった」とぼやいていました。)

go shopping以外のgo ~ingを使ったフレーズも一緒に練習したほうが、パターンとして定着しやすいと思います。いくつか例をあげると、go swimming, go camping, go bowling, go skiing, go snowboarding, go jogging, go sightseeingなどです。

また語尾のtを強く発音する傾向がある方は、過去形のwentwent toの音による判別が難しくなり、言い間違えてもそれに気づきにくくなりますので、自覚しておくと同時に弱く発音する習慣をつけましょう。


よくある間違い(1) almost people

2007-01-19 19:48:34 | よくある間違い

「ほとんどの人」という意味で使っているのですが、非常に多い間違いです。

これはalmostを「ほとんどの~」という形容詞と勘違いして記憶していることが原因でしょう。

実際にはalmostは副詞ですから名詞を修飾することはできません。しかし「ほとんど」と訳されることが多いので混同しやすいのだと思います。

「ほとんどの~・大半の~・大部分の~」という意味になる形容詞はmostです。「ほとんどの人」はmost peopleになります。

almost peopleと言ってしまうもう一つの原因としてalmost all peopleという表現を不完全に記憶していることが考えられます。

almostの英英辞書(ロングマン)による定義は「very nearly but not perfectly」、つまり「完全にそうではないが非常に近い」という意味ですから、almost all~で「すべてではないがそれに近い」つまり「ほとんど(すべて)の~」という意味になります(数えられるものであればalmost every~と言うこともできます)。

ちなみに「ほとんどの日本人」というつもりでalmost Japanese peopleと言ってしまうと、「日本人ではないがそれに近い人びと」という意味になってしまいます(まあ実際にはmost Japanese peopleを言い間違えたのだろうと受け取られますが)。

対象となる人やもののグループ全体を思い浮かべて、ざっと大多数(過半数)であればmost~を、「allと言ってもいいくらいallに近いぞ」と思えばalmost all~を、対象をひとつ(ひとり)ずつ見ていき、「これ(この人)も、これも、これも、これも、うわっ、ほとんど全部(全員)じゃないか」と思えばalmost every~を使うといいでしょう。