つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

元祖KAWAII。~ ベティ・ブープ。

2017年11月02日 08時07分25秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載・第六十二弾は「ベティ・ブープ」。

スレンダーながらグラマーな身体を包むのは、真っ赤なドレス。
紅を点したオチョボ口に、八の字下がり眉と円らな瞳。
くせ毛のショートボブ。
「ベティ・ブープ(Betty Boop)」は、セクシーで愛らしいキャラクターだ。

彼女が初めて世に現れたのは、昭和5年(1930年)の夏。
短編アニメ「Dizzy Dishes(意訳:クラクラ料理?)」でのキャスティングは、
しがない主人公が憧れを抱くシンガー兼ショーガール。
つまり、脇役だった。
しかも、犬を擬人化したため器量に乏しかった。
しかし、デザインを改めてから次第に注目を集め、主演級にランクアップ。
メインを張った作品の数は、今や100を下らない。
ファッションパターンとして様々にグッズ化もされ流通しているのはご存知の通り。

そんな人気キャラクターには、2人のモデルがいる。
「クララ・ボゥ」と「ヘレン・ケイン」だ。

…なるほど、似ている。
「クララ・ボゥ」は、1920年代、無声映画時代のハリウッド女優。
「ヘレン・ケイン」も、やはり銀幕を飾った1人。
当時、彼女等に代表される系統の女性たちは「フラッパー(Flapper)」と呼ばれた。
これは、未熟な若い女性を、上手く飛べずバタバタともがく雛鳥に見立てた言葉。
第一次大戦前を境に、それまで女性らしいとされた価値観とは、
大きくかけ離れた考え方に基づいて行動する様を揶揄している。

フラッパーの特徴は、膝丈の短いスカート、メイクは濃いめでショートボブ。
ジャズと酒を好み、恋愛に積極的で性にもおおらか。
特別な美人じゃないが、セックスアピール抜群。
声をかければ、気さくに相手してくれそうなコケティッシュな女の子。
つまり「ベティ・ブープ」そのもの。
彼女は、新世代のアイコンだったのである。

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