つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
愛犬と町を歩き、記録し、記憶する。
私的津幡町見聞録、時々イラスト。

憧憬、南洋。~ 昭和東宝映画ヒロイン2。

2017年05月03日 12時34分14秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載、第四十二弾は、インファント島の「小美人」。

ご存知の通り、西太平洋・赤道近くの海原に浮かぶ島々…
現在の北マリアナ諸島、パラオ・マーシャル諸島、ミクロネシア連邦は、かつて日本が治めていた。
20世紀初頭はドイツ領だったが、第一次世界大戦後、戦勝国となった日本が委任統治。
「南洋庁」を置き、海軍の停泊地を整備し、数万人の邦人が移住。
太平洋戦争の際には激戦地となり、数多の血が流れた。
およそ四半世紀に亘る紆余曲折の歴史から、思い入れが育まれた事は想像に難くない。
故に、映画「モスラ」が公開された昭和36年(1961年)当時、
製作陣や観客が、作品の舞台、南洋諸島にあるという架空の島…インファント島に、
ある種のノスタルジーを覚えたとしても不思議ではない。

リバイバル上映の観客席に座った僕に、郷愁を味わう素地がなかったのは残念だが、
代わって、エキゾチックな世界を堪能した。
霧に隠された絶海の孤島。
昼なお暗いジャングル。
洞窟の奥の神殿。
褐色の肌の原住民達。
打楽器を多用したサウンドと共に繰り広げられる儀式。
スクリーンに映るこれらの考証は、お世辞にも正確とは言えないだろう。
何しろ演じ手は日本人ばかりだし、ステレオタイプの演出だ。
しかし、小学生の心を虜にするには充分だったのである。
そして、身長30センチ、双子の「小美人」と「モスラの歌」だ。

♪モスラヤ モスラ
 ドウンガンカサクヤン インドウムウ
 ルスト ウイラードア ハンバ ハンバムヤン
 ランダ バン ウンラダン トウンジュカンラー カサクヤーンム♪

いやぁ~萌えました…「ザ・ピーナッツ」!
彼女たちが唄う「モスラの歌」、作詞は「由紀こうじ」。
映画プロデューサー、監督、脚本家3人の共同ペンネームである。
作曲・編曲は「古関裕而(こせき・ゆうじ)」。
全国高等学校野球選手権大会の大会歌「栄冠は君に輝く」、
阪神タイガースの応援歌大阪「六甲颪(おろし)」、
ジャイアンツの応援歌「闘魂こめて」、
東京五輪の「オリンピックマーチ」などを手がけた大家だ。

絶妙の美しいハーモニーで呼び覚まされた島の守り神は、
大きな羽から七色の鱗粉を散らしながらゆっくりと宙に浮き、
やがてマッハのスピードで空を駆けていった。
コバルトブルーの大きな複眼に見詰められ、
僕はすっかり「モスラ」ファンになっていたのである。
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