
一泊二日の大阪出張からようやく帰ってきました。
幸い台風にはほとんど遭遇せずにすんだのですが、逆に今日は台風一過でかんかん照りの暑さ。一日中背広を着ての活動だったので、正直参りました。
そんな暑さを癒してくれたのは、往復の新幹線でずっと聴いていたシューリヒトの「英雄」です。この演奏は、先日ひょんな場所から出てきた捜索中のCDとして記事の中に書いていたものです。
<曲目>
ベートーベン 交響曲第3番「英雄」
<演奏>
シューリヒト指揮
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
1964年録音 ライブ
(TRESOR FTS0105-3)
シューリヒトの「英雄」が何種類録音として残されているのか詳しくは知りませんが、おそらく最後の録音でしょう。
シューリヒトは1880年生まれですから、何と84歳の時の録音ということになります。
80歳を過ぎたマエストロのライブ録音とは到底信じられないこの雄渾な表現。かつこの風格。こんな凄い演奏は滅多に聴けるものではありません。
第1楽章の冒頭、アインザッツが少しずれていますが、これはライブならではのご愛嬌。前年に録音されたフランス国立管弦楽団との演奏も名演として知られていますが、この第1楽章については、今回のベルリンフィル盤のほうがはるかに落ち着いたテンポで風格があり、私はこちらに軍配をあげます。
第一主題がフォルティシモで高らかにうたわれた後、くっきり浮かび上がる木管の何と美しいこと!随所に現われるアクセントは、楔を打ち込むような強烈さですが、決して音楽の流れを分断することはありません。どんなに強奏させても音が濁らないのも、シューリヒトの素晴らしさを物語っています。
第2楽章は、ベルリンフィルの合奏力と表現力の高さをいやというほど見せつけてくれます。また、209小節から他のパートが突然休符に入る中、第二ヴァイオリンだけで奏されるド・ラ・ド・ラ・・・の意味深さ。もう、ただただシューリヒトの音楽の奥深さに感動するのみです。
続く第3楽章のスケルツォ。何と小気味良いリズム。シューリヒト流のアクセントも見事な効果をあげています。稀代の名演として知られるブルックナーの9番における第二楽章のトリオ、そうあのイメージに近いですね。私が知っている「英雄」のスケルツォ中で、これは最高の演奏です。
天才フルトヴェングラーも偉大なセルも、さすがにこのスケルツォではシューリヒトに敵いません。
フィナーレは、ベルリンフィルの圧倒的なパワーと表現力も相まって、快速なテンポで見事な演奏を聴かせてくれます。どんなに速いテンポでも、決して上滑りした表現にならないところがまた素晴らしい。
今まで「英雄」の演奏では、フルトヴェングラーとセルの演奏が私のマイ・フェイヴァリットでしたが、このシューリヒト盤も同格かそれ以上のポジションを獲得してしまいました。
録音もモノラルですが十分に明快で聴きやすい音質です。ただ第一楽章の7分過ぎに右チャンネルの音が少し小さくなる編集ミス(?)があり、これだけが玉に瑕です。それから、これだけの名演奏でありながら、このCDが現在非常に入手しにくいこともとても残念です。どこかのレーベルで正規にリリースして欲しいところです。
幸い台風にはほとんど遭遇せずにすんだのですが、逆に今日は台風一過でかんかん照りの暑さ。一日中背広を着ての活動だったので、正直参りました。
そんな暑さを癒してくれたのは、往復の新幹線でずっと聴いていたシューリヒトの「英雄」です。この演奏は、先日ひょんな場所から出てきた捜索中のCDとして記事の中に書いていたものです。
<曲目>
ベートーベン 交響曲第3番「英雄」
<演奏>
シューリヒト指揮
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
1964年録音 ライブ
(TRESOR FTS0105-3)
シューリヒトの「英雄」が何種類録音として残されているのか詳しくは知りませんが、おそらく最後の録音でしょう。
シューリヒトは1880年生まれですから、何と84歳の時の録音ということになります。
80歳を過ぎたマエストロのライブ録音とは到底信じられないこの雄渾な表現。かつこの風格。こんな凄い演奏は滅多に聴けるものではありません。
第1楽章の冒頭、アインザッツが少しずれていますが、これはライブならではのご愛嬌。前年に録音されたフランス国立管弦楽団との演奏も名演として知られていますが、この第1楽章については、今回のベルリンフィル盤のほうがはるかに落ち着いたテンポで風格があり、私はこちらに軍配をあげます。
第一主題がフォルティシモで高らかにうたわれた後、くっきり浮かび上がる木管の何と美しいこと!随所に現われるアクセントは、楔を打ち込むような強烈さですが、決して音楽の流れを分断することはありません。どんなに強奏させても音が濁らないのも、シューリヒトの素晴らしさを物語っています。
第2楽章は、ベルリンフィルの合奏力と表現力の高さをいやというほど見せつけてくれます。また、209小節から他のパートが突然休符に入る中、第二ヴァイオリンだけで奏されるド・ラ・ド・ラ・・・の意味深さ。もう、ただただシューリヒトの音楽の奥深さに感動するのみです。
続く第3楽章のスケルツォ。何と小気味良いリズム。シューリヒト流のアクセントも見事な効果をあげています。稀代の名演として知られるブルックナーの9番における第二楽章のトリオ、そうあのイメージに近いですね。私が知っている「英雄」のスケルツォ中で、これは最高の演奏です。
天才フルトヴェングラーも偉大なセルも、さすがにこのスケルツォではシューリヒトに敵いません。
フィナーレは、ベルリンフィルの圧倒的なパワーと表現力も相まって、快速なテンポで見事な演奏を聴かせてくれます。どんなに速いテンポでも、決して上滑りした表現にならないところがまた素晴らしい。
今まで「英雄」の演奏では、フルトヴェングラーとセルの演奏が私のマイ・フェイヴァリットでしたが、このシューリヒト盤も同格かそれ以上のポジションを獲得してしまいました。
録音もモノラルですが十分に明快で聴きやすい音質です。ただ第一楽章の7分過ぎに右チャンネルの音が少し小さくなる編集ミス(?)があり、これだけが玉に瑕です。それから、これだけの名演奏でありながら、このCDが現在非常に入手しにくいこともとても残念です。どこかのレーベルで正規にリリースして欲しいところです。










romaniさんは、お元気ですか?
romaniさんの素晴らしい記事のちょっと恐縮ですが、昔書いたカラヤンさんの英雄DVDの記事をTBさせていただきました。
&9月11日のチャイコン+ドボ8コンサート@新宿文化 のチケット、2枚お取り置きさせていただきます♪
こんばんは。チケットの件、お気遣いいただきありがとうございます。
9月のコンサート、本当に良いプログラミングですよね。楽しみにしています。
おさかな♪さんにもお目にかかれるかな?
ベルリン・フィルとのエロイカは初耳です。これは血眼になって探さないといけないですね。情報どうもありがとうございました。
ありがとうございます。
シューリヒトという指揮者は、80歳を過ぎてなおこんなに凄い音楽を作るんですから、超人というよりモンスターに近いですね。(笑)
dokuohさんがエントリーされているフランス国立管弦楽団盤、私はvirtuosoの選集盤で持っていますが、これも凄い演奏だと思います。VPOとのオルフェオ盤と並んで3種類とも素晴らしいディスクだと思います。
紹介していただいて、本当にありがとうございました。
お聴きになられたのですね。
そう言っていただくと、何か嬉しいなぁ。
でもこの演奏、何でもっと話題にならないんでしょうね。
シューリヒトは、ときに「えっ」というような気の抜けた演奏もあるようですが、可能な限り聴き続けていきたい指揮者の1人です。
ありがとうございました。