雪月華

雪と仁の物語。

隔離病棟

2006-04-10 | 小説
【隔離病棟】

一般病棟ではなく、閉鎖病棟の方に隔離されてしまった雪。
面会にも制限があり、親族しか面会出来なかった。
周りにはお年寄りばかりで、何もすることがなく、これほど暇な生活はないだろうというほど暇だった。
暇すぎて苦痛以外の何物でもない入院生活だった。
2週間に1度くらいのペースで仁は雪に会いに来た。
雪にとっては、あまり来てくれないなぁと思うくらいのペースだった。
仁は雪が入院していることで少し安心して、無理をして行こうとはしていなかった。
入院中にバレンタインデーがやってきた。
雪は母からの勧めでチョコを買い、病室にチョコレートを持っていた。
バレンタインデー当日、仁は来れないと言っていたが、当日にやってきた。
だから、バレンタインデー当日にチョコレートを渡すことが出来た。
仁も当日にチョコレートを食べることが出来た。