ヒロヒコの "My Treasure Box"

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ACOUSTIC GUITAR MAGAZINE 2017SPRING号は待望の「弦徹底ガイド」!

2017年09月04日 | ギター
 久しぶりに「季刊アコースティック・ギター・マガジン」を買った。といっても7月に最新刊が出たひとつ前の号である。これがアコギ用の「弦」を総特集していることを知ってバックナンバーを買い求めた。

 実はアコギに凝り出してから弦についてはずっと気になっていた。地方にいるとプロのミュージシャンと話す機会もあったのだが、その時に「弦は何を使っているのですか?」「どのくらいで張り換えます?」という質問をしたいのに、なかなか言い出せないのが実情だった。何となくくだらない話かと思ってしまうのだ。ところが、この雑誌はそんな私の疑念を見事払拭してくれた。いや、なぜ今までこのような特集を組むことがなかったのだろうか。編集後記を見ると、「長年会議に上がりつつも実現できていなかった弦の大特集、、、」とあるので、業界でも話題にはなるが取り上げることのできない何かの理由があったのだろう。それも当然かもしれない。これだけたくさんの種類があるのだから、全てを取り上げながら実演するだけで相当な労力、手間暇がかかるだろう。しかし、この雑誌はやり遂げたのである!

 ここまではリットーミュージック社に対する私の賞賛の声である。前置きが長くなってしまったが、この特集は二部構成になっており、圧巻は後半の第二部だ。そこでは新素材とコーティングされた19種類の弦の試奏、20種類のフォスファーブロンズ弦の比較、16種類のナイロン弦の比較、そして現在日本で入手できる184種類の弦の紹介が写真入りでなされている。その写真を見るだけでも楽しいが、試奏者が全てを張り替えながら挑んだ試奏レポートには感心したし、とても参考になった。さらに85名のプロのギタリストに、愛用のギター弦(その理由)、弦交換のタイミング(その理由)について聞いたアンケート結果が掲載されている。小野リサさんから、以前住んでいたオホーツクでは常連であった吉川忠英氏まで多彩な顔ぶれである。そしてそれがとても興味深かった。意外にもプライベートや公演時にはそんなに頻繁に弦を換えない人が少なからずいるのである。南こうせつ氏曰く、弾き語り用のギターは優しい音にしたいので、あえて毎回は交換しない、伊藤ゴロ−氏曰く、家で弾く時はあまりブライトじゃない方が好みなのでずっと張りっぱなしです、等々。

 皆さん、自分の好む音にこだわりを持ち、自分なりの対応をしていることがよくわかった。弦は月に一回は換えた方が良い、という常識めいた言葉は無視し、自分の好きな音色の弦を探し求め、自分が思うタイミングで交換していこう。目から鱗の特集であった。

 ちなみに特集をとおして私が今後使ってみたいと思った弦は、フォスファーブロンズもナイロンともアーニーボールである。エレキ弦の他にナイロン弦も出しているとは知らなかったし、ずばり財布に優しい価格でコストパフォーマンスが良さそう。早速探してみよう。

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