昨日の続きです。
フォーレのレクイエム、どんな曲かと申しますと、私のイメージとしては、
「浄土」
モーツァルトのレクイエムも、ベルディのレクイエムも、基本短調が主流で重々しいですが、
このフォーレのレクイエム、ほとんどが長調でできていて、ふわふわした感じがします。
途中、一つだけ目立って、バリトンのソロが重々しい短調で、それが全体の中のアクセントのように効いています。
メインはやはり、ソプラノのソロ「Pie Jesu (ピエ イェズ) 恵み深いイエス」でしょうね。
有名な曲です。
この時のソプラノの方、もともと声の美しい方なんですが、極力ビブラートを抑え、まっすぐな透き通った天使のような声で朗々と歌われました。
この曲を紹介しようと、YOU TUBEを探していましたら・・・、
すごいのがありました。
いやいやこれはすごい。人間離れしてます。
男の方だからすごいっていうわけではありませんよ。
目をつぶって聞いてみてください。何か地球を遠く離れた宇宙空間から響いてくる天使の声のようです。
https://www.youtube.com/watch?v=xTf14maKtT8
歌詞はいたって簡単です。ラテン語ですが、訳は私が少し意訳しました。
Pie Jesu, Domine ピエ イェズ ドミネ
お恵み深いイエス様(Domine は親しみを込めた呼びかけ)
Dona eis Requiem ドナ エイス レクイエム
彼らに安らぎを与えてください。
Dona eis, Domine ドナ エイス ドミネ
どうか与えてください。
Dona eis Requiem
彼らに安らぎを与えてください、
Sempiternam Requiem センピテルナム レクイエム
永遠の安らぎを。
もうね、舞台の後ろで聞いていましたが、東北のあの津波の映像、家が流されて行くところ、高台に避難している方が叫んでいる声、
避難所で呆然と座ってらっしゃるお年寄り、無事が確認できて抱き合って喜んでいる人(これは私も経験有り)・・・
テレビで見た映像がどんどん、どんどん意識の中に浮かんできて、涙が止まりませんでした。
オケの方も何人か、ハンカチで涙ぬぐっておられました。
その時のソプラノのソロをうたわれた方、お名前を出すのは少しはばかられますが、
今でもファンで、時々コンサートに行っています。
あまり有名ではないけれど、時々こういう原石のような方が無名な方の中にいらっしゃいます。
リンクだけ貼っておきます。
https://www.youtube.com/watch?v=4kPfXNS5rk8
ほんとに声が美しい。
この日の演奏会、最後に先生のご挨拶がありました。
やはり演奏会を決行するか中止にするか最後まで迷ったと。
ただ、「レクイエム」という事で、それほどまでに的は外れていないだろう
もちろん収益は全額寄付させていただく。
という事でした。
私の中でも忘れられない演奏会の一つです。
御蔭で今日も良い声を聞かせて戴きました。
藤井玲南さん、美しい「ブラームスの子守歌」でした。
「フォーレのレクイエム」でも、さぞやと思われます。
それにしても、音楽界の事を何も知らない者としては、
単純に「ROKOさんも、大きな舞台に立って居られるものだな～」と、そちらの方にも感動します。
で、思い出した事があります。
小学校の一年か二年の学芸会で、独唱を仰せ付けられたのです。
当時から横着者であった私は、稽古しよう等という殊勝な事は、瞬時さえ思う事無く当日を迎えました。
当時そういう場所は講堂と呼ばれて居り、
高さ１ｍほどの舞台が常設されて居ました。
明るい舞台にはピアノと私だけ、
でも見物席は暗いので、然程緊張した記憶はありません。
併し途中で詰まってしまいました、矢張り上がっていたのでしょう。
思えばあれは、我が挫折人生の象徴的始まりでありました。
今日も子供のような感想と、自分の事に終始してしまいました。
失礼しました。では又(^^♪
すごいですね。
舞台に上がって緊張するのは誰でもそうです。
時々舞台で演奏するのが楽しくてしょうがないという人もいます。サイコパス？
私も人前の失敗数知れず…。
ピアノの前に置いてある楽譜を、少しの休符の間に思いっきり早くめくるつもりが楽譜が思わず客席にまで飛んで行ったり…。(((((((@_@;;;)
人生、色々あります。