老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

漫画政局と迫りくる日本沈没の危機

2012-09-01 13:22:11 | 政治
野田首相に対する問責決議案が成立。自民党が「国民の生活が第一」をはじめとする七党案(消費税増税反対と民自公三党合意に対する厳しい批判が骨子)に賛成するという漫画家でも描く事をためらう茶番を演じたためである。学生運動が華やかな時代なら「自己批判」を迫られる事が必至な自己矛盾に満ちた自民党の決定を見て、時代に取り残されていくこの党の終焉を予感した。

民主党も民主党で【解散恐怖症】もここまで来ると喜劇としか言いようがない。マニフェストを投げ捨てて恬として恥じなかった連中も【選挙】が現実に迫ると、国民の心に渦巻いている騙されたという【怒り】の大きさに厭でも気づかざるを得ないのだろう。

たしかに【理念】とか【大義】などというものは、現実政治の文脈では一文にもならない。現実的対応とか効率性という視点からみると、邪魔にしかならない存在かもしれない。しかし、このように一見邪魔になったり重荷になったりする【理念】こそが、人間の知恵の源泉になる、というメカニズムを彼らは知らない。

「いじめ問題」を例に考えてみよう。今、メディアで語られている【いじめは暴力】=【犯罪】という視点は、もっともらしく聞こえる。「大津いじめ自殺」事件のように警察が介入、刑法犯罪として捜査・立件するという手法は、事件解決の現実的対応としては効率的であろう。しかし、この手法が「いじめ問題」解決の切り札になるかと考えれば、誰が考えてもNOだろう。

ではどうすれば良いか。ここで問われるのが、教育に対する理念である。わたしの考え方を少し単純化して語れば以下のようになる。

★教育は一体誰のためにあるのか。⇒①国家のため②社会のため③親のため④子供本人のため
まず、ここを明確にしなければ、それに伴う手法も決まらない。日本では常に①の【国家】のためという【理念】から外れた事はない。戦後の教育基本法の理念は、①より②にかなり傾斜していたが、安倍内閣時の改正で明確に①に修正された。

実は、「いじめ問題」が顕在化しはじめた時期は、日本における教育方向が、【分かる教育】から産業界の強い要請により【できる教育】へと転換した時期と重なっている。つまり教育理念が②の社会のためから①のため、つまり国家政策【産業立国を支える人材育成】へと転換しはじめた時代から「いじめ問題」は顕在化しはじめたのである。

あまり知られていないが、「ゆとり教育」とは、①に過剰に傾斜しはじめた教育理念を教育基本法【改正前の理念】=②に引き戻そうという狙いで行われた。「ゆとり教育」批判は、従前通り①(国家のため)という教育理念に引き戻そうという勢力により激しく行われたと整理できる。

「いじめ問題」は、様々な要因により引き起こされるので、全てを上記の要因で割り切る事はできないが、教育理念問題を抜きにした【いじめ問題」の解決はない、という事をわたしたちは肝に銘じなければならない。

わたしの持論だが、【社会の矛盾はもっとも弱いところに表れる】。だから、最も社会の弱い場所の一つである【子供社会】で顕在化する問題(いじめ問題に代表される)は、わたしたちの社会の鏡であり、わたしたちの社会が包含している問題が最も先鋭的な形で表れると考えなければならない。たとえば、非正規雇用労働者問題、貧富の格差問題、高齢者問題、医療問題など社会の各場所で顕在化している【差別問題】の鏡の一つとして【いじめ問題】がある、という認識に立たなければ、【いじめ問題】の本質に迫る事はできない。

②の社会のため、④子供のため、という教育理念にたった教育を行おうとすれば、厭でも文部省=国の①の国家のためという教育理念と衝突せざるを得ない。それだけではない。③の親のため、という理念とも衝突する。親も千差万別。実は、現在の教師・学校にとっては、【親】が最も手ごわい敵であり、最も説得するのが難しい。

この困難な情況をどう克服するか。教師や学校が本当に②や④の理念を実現しようと考えて初めて様々な【方法・手段】が工夫できる。この苦労が人間の【知恵】を磨くのである。その苦労を厭う人間や学校は、最初から楽な①の理念=(国のため)を何の疑問もなく(というより自らの保身のためと言った方が良いかも知れない)に傾斜し、自らの失敗の責任を回避する。このような教師・学校の精神的退廃が顕在化したのが、今回の大津いじめ自殺事件だと考えられる。

しかし、民主党政権や政治家がこの「大津いじめ自殺事件」を批判するのは、「天に唾する行為」だと気づかねばならない。民主党政権のマニフェスト廃棄は、民主党一人一人の政治家の理念の弱さ=無さが、最大の原因だ。上記のように自らの理念を廃棄し、官僚の書いたシナリオ通り行動すれば、苦労は少ない。金も地位も名誉欲も満足される。しかも、自らの行為の責任を深く悩まなくても済む。多くの議員がそのように考え、楽な道を選択した。その結果、国民から【大嘘つき】という怒りの言葉を投げつけられている。何をどうしたら良いか分からず、その前に立ちすくんでいるのが、現在の姿だ。この姿は、「大津いじめ自殺」を起こした教育委員会・学校・教師の姿と同じである。

【理念】の喪失は、その場では視えないが、かくも大きく無惨な結果を招く。民主党政権幹部や自民党幹部たちの醜態は、政治の原点―【一体誰のために政治はあるのか】という【理念】を自らに厳しく問い、常にその【理念】実現のために自らを厳しく律するという人間としての原点を忘れさった人間たちが演じているグロテスクな喜劇(国民にとっては悲劇)である。

同様な事は、大阪維新の連中にも言える。一見風雲児のように見える【維新の会】だが、安倍晋三との連携を言い出した時点で、自民党の補完勢力としての正体を明らかにした。

彼らの正体を一言でいえば、以下の俳句に尽きる。
“面白うて  やがて悲しき  鵜飼いかな”

国民は、次回の選挙の選択が、上の【俳句】のようにならないためにどう行動するか、真剣に考えなければならない。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
流水
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2 コメント

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「福一再爆発危機か?」 (通りがけ)
2012-09-02 07:46:24

2012-09-02
配管洗浄後も注水安定せず 福島第1原発
http://www.47news.jp/47topics/e/234137.php

去年の震災と福一爆発直後から書いている被災者緊急支援被災者手帳と被曝者手帳の全員支給を、未だ手つかずの日本政府特に霞ヶ関全省庁の放射能拡散無差別大量棄民殺人テロ犯罪を国家反逆罪で断罪する。
菅内閣の対国民無警告核爆発奇襲攻撃を312核戦争犯罪として断罪する。
NHK記者クラブ電通マスゴミを上記2者の戦争犯罪に協力し犯行の証拠隠滅工作を行った共謀共同正犯として断罪する。

野豚内閣と国会と霞ヶ関と奇形司法とマスゴミと経団連政商どもよ。地球に対する核戦争犯罪をこれ以上続けるなら再犯常習犯罪者として罪を重ねることになり、必ず例外なく加重罰をもって断罪することをここに宣言警告しておく。心せよ。
もう一つ緊急拡散 (通りがけ)
2012-09-02 09:11:22

衝撃 日立市にもα線を発見
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=jSzrUhYzZ6U#!

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