老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

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鳩山首相の「抑止力」に異議あり

2009-12-30 12:19:26 | 民主党政権
12月26日のヤフーニュース(15時7分配信 時事通信)は、『鳩山由紀夫首相は26日午後、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先について「現実の中で考えれば、抑止力の観点からみて、グアムにすべて普天間を移設させることは無理があるのではないか」と述べ、・・社民党が有力な国外移設先と位置付けるグアムを首相が排除する考えを示したのは初めて。同党からは「真意が理解できない」と批判する声が上がっている。』と報じている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091226-00000046-jij-pol

「抑止力」の意味を辞書で引くと、抑止力とは、「期待する結果より危険が上回るので、相手に作戦は成功しないと思わせる機能」と説明されている。鳩山首相の発言は普天間基地の米海兵隊を全てグアムに移転するとこの「抑止力」が殺がれるとの解釈であろう。果たしてどのような根拠と認識に基づく発言か詳細は分からないが、国民にはもう一つ理解できない。

現在日本には米軍基地が85カ所も在ると言われる。その所在地と主要な基地は下記に示されている通りである。日本列島は米軍基地だらけで、まるでアメリカ合衆国の一州ではないかとの思いが強くなる。これだけ在日米軍基地があれば、例え普天間が無くても仮想敵国への抑止力は十分過ぎる程であろう。かつて中曽根首相は日本列島を「不沈艦」だと形容して世論の非難を浴びたが、この米軍基地数を見れば至言である。

http://www.mofa.go.jp/Mofaj/press/pr/pub/pamph/pdfs/japan_usa_02.pdf
http://soudan1.biglobe.ne.jp/qa3297296.html

一方鳩山首相はかつて「米軍の駐留無き安保」を主張していたと報じられている。先日この考えを封印すると述べたとは言え、普天間海兵隊の全面グアム移転は抑止力を殺ぐとの今回の発言は、85もの米軍基地を容認するも同然であり、あまりの豹変である。これでは沖縄県民や国民の信頼は得られないであろう。過去の「駐留無き安保」発言にも照らせば、鳩山首相の「抑止力」とは軍事力に頼ることよりも「友愛による外交努力」を主にすべきではないだろうか。

一方冷戦時代には在日米軍基地と日本の主要都市は中ソの攻撃目標にもされてきたことは事実であり、抑止力と攻撃目標は表裏一体関係である。そのような意味では、いざ戦争となれば、在日米軍は必ずしも日本の絶対的な防衛力には成らず、在日米軍のために日本は犠牲にされる可能性も高い。

ところで小沢氏はかつて、米国のプレゼンスは第七艦隊で十分ではないかと発言したことがあったが、この機会に第七艦隊(ウィキペディア)の軍事力を見た上で、日本の自衛隊も合わせれば、85カ所もの在日米軍基地は必要ないように思え、かなり説得力のある発言である。少なくとも上記記載の9カ所の米軍主要施設だけでも十分ではないかと思えてくるのである。

「護憲+BBS」「新政権ウォッチング」より
厚顔の美少年

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