空想科学ロケット旅行

Let's Go Swanky Street, Singing The Kids Are Alright!

ザ・コレクターズ25周年記念ライブ@日比谷野音

2011-09-26 01:03:53 | Listening
素晴らしかった。

あれこれ言いだすときりがないし、今は言葉にすると逆に、言葉ではすくい取れない何かがこぼれ落ちてしまいそうだ(ああ、僕に文章の才能があったなら)。

とはいえインディーズ盤とメジャーデビュー盤をほぼ同時に聴いてあっという間にとりこになってから25年間、人生の半分以上を共に過ごしてきた現役バンドは他にない。ライブの最中、とくに初期の曲を聴くと自分が若かった頃のことがそれこそ走馬灯のように思い出され(笑)、自然と目頭が熱くなったのは、歳を取ったせいでもあり酒のせいでもあるとしておこう。

でも今日のライブで初めて気がついたことがある。なぜ今まで気がつかなかったのかわからないのだが、そうか、コレクターズこそ、僕にとっての「青春ミラー」だったんだ。




Mods Mayday 30th Anniversary Event

2010-05-18 01:59:36 | Listening


というわけで、5/15(土)にMods Mayday@川崎クラブチッタに行ってきた。大学生の時にModsにハマって以来20年以上が経つのだが、Modsシーンからは距離を置いていたので実はMod系イベントに行くのは初めて(笑)。最初は行くつもりなかったのだが、前情報やタイムテーブルを見るにつれ、「これは行っておかないと後悔するかも!」と思い前日にチケットを購入、急遽参加と相成ったわけだ。

以下、せっかくなのでtwitterのつぶやきをまとめておく。おもしろかったのがtwitterでMods Maydayを検索していたのだがあまりリアルタイムでつぶやいている人がいなかった(検索で引っかかってこなかった)ので、ここはひとつこまめにつぶやいてみるか!と思ってやってみたら何人かの方からレスが来て、twitterならではのリアルタイムコミュニケーション about Mod! な体験をすることができたわけ。こんなことも昔では考えられないよなあ。

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# 12:50 すばらしい天気!さて、mods maydayへ出発。朝帰りであまり寝てないのでどこまで持つだろうか?

# 13:46 ありがとうございます。体力の限り楽しんできます(笑)RT @kinokinoco: うらやまし! RT @Rocketman3 すばらしい天気!さて、mods maydayへ出発。朝帰りであまり寝てないのでどこまで持つだろうか?

# 14:12 @michiyonn 3時くらいに会場入りの予定です。ひとりなので良かったら遊んでください(笑)。

# 14:38 @puraha ありがとうございます。体力の限り楽しんできます!

# 15:33 @inopon_pon どうも、Ronです。今FURSのステージが終わったところです。まだ人少ないですよ。ぜひ来てくださいよー。

# 16:03 @michiyonn どうもー。じゃあメッセージでケータイ番号送っておきますね。FURSはもう終わって、次のバンドが今終わったところです。まだ人少ないですよー。

# 16:57 Mods mayday、今ステージの終わったsnach+というバンドがとてもかっこよかった。グルーヴィーなハモンドとブロウするサックス、こういうのもモッドでいいな。

# 18:17 @kinokinoco @benbe_cat ありがとうございます。mods mayday、今ムーンライツ+篠原太郎が終わりました。やっぱりタローの声はいいです!ちょっとあまくてちょっとハスキーで。もっともっと聴きたかったな。

# 18:52 Mods mayday、今ベッツが終わりました。まさかのデイーズメイトの一番好きな曲「時は流れて」でいきなり涙!まさか生で聴けるとは!ジェフのベースがブリブリしてて腹に響く。そしてそして、ラストはthe mods are alright! もう最高過ぎる!!!(再涙)

# 19:28 @kinokinoco ヘアまでiPhoneのバッテリーが持つか? 僕も寿司食べたい!

# 19:30 mods mayday、エスカルゴマイルズが終了。オーセンティックでゆったり熱いスカのビートに、そりゃ体も自然と動くっちゅーねん!とてもいいステージでした!

# 20:05 mods mayday、スコットゴーズフォー、新井節炸裂のモッドパワーボップ!このバンド、ある意味Tokyoネオネオモッズのスーパーバンドだなー。クリストファークロスのNYシティセレナーデのカバーにはおもわず笑っちゃった。今後音源出していくそうです。

# 20:07 そしていよいよネアンデルタールズ!目当てのお客さんがステージ前に続々と流れ込んできてますよ。

# 20:12 mods mayday、ネアンデルタールズを前に、会場の雰囲気が一気に濃くなってきてます!

# 20:16 mods mayday、そしてBGMはmove on up by the jam!!!

# 20:21 mods mayday、サウンドチェックがメチャクチャ入念…。

# 21:12 mods mayday、「ブルースやろ、ブルース!」「みんなが知ってるヤツを下手くそにやるのが俺たちです」ヒロトがハープを吹きまくる。そうか、ブルースできたかー!と思ったら、

# 21:14 mods mayday、いきなりのアイキャントエクスプレイン!さらにインザミッドナイトアワー!最後は会場のモッズたちをバッチリと盛り上げたネアンデルタールズでした。しかしヒロトはほっそいなー!

# 21:18 @Maruya_Maruya ヘロー!ノリまくってます。酒が進んですしょうがないです(笑)。そうか、バッテリー問題はそれで解決か!

# 21:51 @musanakaikuko @miya2510 ありがとうございます。このまま朝まで踊り明かしたいと思いますが、どこまで持つかなー。つぶやきもしていきますよ。

# 21:53 @musanakaikuko 当日券出てるみたいですよ。仕事終わったらぜひ来ちゃってください!

# 21:55 mods mayday、iPhoneの充電バッテリー買ってきた!これで問題は僕の音不足&酒量となったわけだ!といいながら、外に出て立ち飲みでホッピーなう!

# 22:10 iPhoneだとあまりうまく写らないです!RT @tanpopomax: @Rocketman3 クラブチッタの内部写真求む!

# 22:14 mods mayday、5678s終了。三人ともスパンコールの入った着物!という出で立ちで、さながら旅館の女将バンド(笑)。ガレージサウンドで会場を盛り上げ、やんややんやの喝采でした!

# 23:06 mods mayday、フェイブレイブス終了。真っ赤なスーツが燃え出すくらいの熱い熱いシャウト!!最後はステージを降りてフロアでオーディエンスたちと一緒にシャウトし、会場がR&Bダンスフロアと化す素晴らしいステージアクトでした!!とにかく声がいい!

# 23:18 @michiyonn 楽しんでますか?タイミングが合わないのでコレクターズ終わったらご挨拶させてもらえますか?

# 00:06 mods mayday、wack終了。パーティーバンドの面目躍如!!レモンのダイナマイトボーカルに加え、チアリーダーズまで登場する始末(笑)で、これで踊り出さなきゃ嘘だぜベイベー!な最高にハッピーなステージでした!make it funky!!!

# 00:07 @kinokinoco さあ、いよいよですよお!!

# 00:23 @hiroraku 会場で飲んでますよー!!楽しいですね!!

# 01:04 mods mayday、コレクターズ終了。最高!!!やっぱりコレだよ!30日ワンマンやっぱり行く!コータローがかっこよすぎだ。会場も大盛り上がり!

# 01:07 mods mayday、コレクターズのセトリ。maybe tomorrow、魔法のランプ、エコロジー、タフ、ニックニックニック、タイムマシーン。ニックとタイムマシーンがもう最高すぎた!!

# 01:14 んー、この時点でアルコール代がチケット代をかるーく上回ってる件(笑)

# 01:18 mods mayday、黒田マナブがスピン中。踊れ踊れーー!!

# 01:22 mods mayday、続いて小西さんがスピン。踊れ踊れ踊れーー!!!


と、ここでiPhoneの充電より先に俺の充電が切れてダウン。チッタのスタンディング整理用バーにもたれかかったままウトウト。ザ・ヘア以降のバンドのステージも見てはいたんだけどつぶやく気力がなかった……。

↓明けて明けて17(月)のつぶやき。

# 08:50 土曜~日曜のmods mayday最高だった。新しいバンドや懐しい曲、何度か本当に涙が出てくる瞬間があったのには自分でもちょっとびっくり。あれだけ飲んでも酔わなかったのは踊り続けてたから?とはいえこの年で完全オールは辛く明け方に失礼してしまったけどね。来年もぜひ行きたい !


このあとも何人かの方とtwitterでやり取りをしている。Mods Maydayも30年間でいろいろ変ったんだろうが、こうしたコミュニケーションのあり方も変わったなあと実感できるイベントでもあった。なにしろ、Modsというマイナーなジャンルにも関わらずこうしてリアルタイムでいろんな人とやり取りできるというのは本当におもしろかった。

そして5/30のコレクターズワンマン@クアトロのチケットを取ってしまったわけだ(笑)。6/6の下北沢Queも行くことになってるので、しばらくはコレクターズ濃度が高くなりそうだな。

サンキュー フォー ザ ミュージック

2006-08-07 22:19:30 | Listening
1ヶ月ぐらい前に右耳の外耳炎が慢性化してしょっちゅう耳が詰まってしまっていた。

「もしかするとこのまま耳が聞こえなくなってしまうのでは?」

なんてことはなく、今では治ってなんともないんだけど、そのときに「音楽があるってことの素晴らしさ」について、いろいろ考えた。


「NO MUSIC, NO LIFE」

そう、もちろんみんなご存知のタワーレコードのスローガン。誰が考えたんだかは浅学のため知らないんだが、なんとも的を得たコピーじゃないか。もし不幸にして耳が聞こえなくなってしまったとしてもすぐに「NO LIFE」してしまうわけではないけど、やっぱり僕たちはこの当たり前のように音楽を聴くことができることに感謝しなければいけないと思った。


最高にイカしたRockが、
最高にイカレたPunkが、
最高にHipなR&Bが、
最高にBopなJazzが、
最高にModなSoulが、
最高にキャッチーなPopが
最高にCoolなTechnoが、
最高に四畳半なフォークが、

最高にグルーヴィーな、キンキーな、ハートウォーミングな、壮大な、ブルージーな、メチャクチャな、しみったれな、アーシーな、クレイジーな、青春な、

クラシックが、ワールドミュージックが、演歌が、ブルースが、サイケが、マージービートが、Funkが、ネオアコが、歌謡曲が、

そしてそして、ああ…、胸の奥の奥のホント奥をギューーーーーーーっとつかんで決して離さない。


ありがとう、音楽の神様。僕はどちらかというと特定の神を信じないけれど、あなたには生きている限り、できる限り帰依していきます。

あなたの稲妻に打たれたジェイクとエルウッドのように、僕をこんなにまでハイにしてくれて、ふさぎこませてくれて、眠らせてくれて、眠れなくさせてくれて、涙が止まらなくさせてくれて、酒が止まらなくさせてくれて、夢想させてくれて、コーラスパートを一緒に口ずさまなくてはいられなくさせてくれて、エアギターせずにはいられなくさせてくれる。


"Do you see the light???"
"Yeeeeeeeeeeeees!!!!! I seeeeee theeeeee liiiiiiiight!!!!!!"


ほんとうにほんとうに、心の底から、ありがとう。




って、ちょっと酔っ払ったアタマだったけど思ったんだ。





初恋の嵐『真夏の夜の事』

2006-02-07 22:57:10 | Listening
ふと思いつき、mixiで「初恋の嵐」コミュを検索してみたところやっぱりあった。そのなかのトピックのひとつにこの曲のプロモーションビデオについてのものがあり、見てみたいのに見ることができないという方々がいらっしゃった。

このプロモーションビデオは本当にすばらしい作品で、僕も初めてみたときにはあまりの感動から日記に書いていたので、それをお蔵出ししたいと思う。

PVを見たくても見られない方や、これまで「初恋の嵐」というすばらしいバンドを知らなかった方が出会うきっかけとなればとてもうれしい。


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2002/08/29 Thu

ひょんなことから [初恋の嵐] というバンドの曲「真夏の夜の事」のプロモーションビデオをストリーミングで観た。このバンド、メジャーデビュー直前でボーカル&ソングライティングの、まあ言ってみれば中心メンバーが夭折してしまったとのこと。

サウンドは70年代のジャパニーズロック風のミディアムテンポの曲でサビの「これは想像のこと 意味などない」というあたりが印象的なのだが、それ以上によかったのがPV。山本太郎と緒川たまきが出演する70年代の匂いがプンプンする約9分のショートフィルム。ラジカセ、カセットテープ、8ミリカメラ、ウオークマン、緒川たまきのワンピース、と時代を感じさせる小道具のオンパレード。



 部屋でラジカセを聴いている山本。タバコに火をつける。「これは想像のストーリー などではない」という声。テープを止めて取り出し封筒に詰める。

 出掛けにアパートのポストにカセットテープ(この曲が入っているのだろう)が入っているのを見つけた緒川は電車の中でそのテープをウォークマンで聴く(ヘッドホンも時代物)。

山本は売人からカセットテープを買う。これが緒川に贈ったテープなのかな? 部屋を飛び出して雨の中、町を駆け回る(逃げ回る?)山本。外国?の街並みの写真を眺め微笑む。

途中ところどころにふたりがお互いを撮影しあった8ミリフィルムの映像(お互いを8mmで撮りあう、線香花火、小さな食卓、風に揺れる白いカーテン…)がインサートされる。

コインランドリーに入り、着ていたシャツとバッグの中のお札を乾燥機に放り込む山本。緒川はテープを聴いているうちに涙ぐむ。再びシャツを着て金をバッグに入れた山本はコインランドリーを出ようとしたところで売人に見つかりナイフで腹を刺されてしまう。ここが曲の一番クライマックスである間奏後のドラムのフィルがブレイク気味に入る「これは想像のストーリー 意味などない」とシンクロし、それにあわせて山本、緒川、昔のふたり、線香花火などの映像がフラッシュバック。

売人の金を奪い、緒川と写真の中の街へ行くつもりだったのだろうか。そばの水道で手を洗いバッグを持って立ち去る売人。何かをつかもうとして手を差し出す山本。8mmのフィルムの中で緒川に向かって手を差し出す山本。涙ぐみながら歩道橋を渡る緒川。その姿がふっと消える。(BGM「これは想像のストーリー などではない」) 腹を押さえながらどこかへ行こうとする山本。


冒頭と同じシーンで部屋の中でタバコに火をつける山本。

 「これは想像のストーリー 意味などない」という声。

 テープを止めようとしてずり落ちる指先。ラジカセにつく血の跡。ふたりの8mmフィルムの映像が続く。



曲の切なさを強烈に増幅する映像でとてもよかった。こういう作品を見るとショートフィルムというジャンルの可能性を感じる。必ずしもストーリーの全てを語るわけではない。以前から好きなようにストーリーの途中から始まり途中で終わってしまうようなイメージ。説明が少ないのでストーリーの細部まではわからないのだが、その分想像が膨らむような見せ方。セリフではなく歌がうっすらとストーリーを語っていくのがいいのかもしれない。

それにしてもやっぱり緒川たまきはこういうはかなげな役がとても似合う。色白でショートカットにワンピースというのがまた非常によい。アルバムにはCD ExtraとしてPVが入っているのだが残念ながらこのPVではない。これが入っているんだったらアルバム買ってもいいのだが…。

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けっきょくこのあとアルバムを買ってそのままもう何べん繰り返して聴いたかわからない。

僕はもともとロックの初期衝動的なサウンドが好きなので、バラードはそれほど好きというわけではない。ただしこのバンドに関してはバラード曲のほうが圧倒的に美しくすばらしいと断言できる。

(夭折してしまった)西山のボーカルはフレーズの語尾がすうっと空気中に吸い込まれて霧散してしまうような印象を僕に思い起こさせる。もともとセンチメンタルな感情で語られる運命を担ってしまったバンドではあるが、そうしたことを差し引いても本当にすばらしいバラードが詰まったアルバムであり、ひとりでも多くの人が聴いてくれることを切に願う。

そして、もしこのPVを入手できる手段をご存知の方がいらっしゃったらぜひ教えてください。よろしくお願いします。

▽公式サイト
http://hatsukoinoarashi.edisc.jp/




The Alarm 『Declaration』

2005-09-17 00:37:38 | Listening


高校に入り、New Waveにどっぷり洗脳されたときにU2やBig Country、Echo & the Bunnymenなんかと並んで本当に好きだったアルバム。

もともとはベスト盤である『Standards』を中古CDで見つけて、「おお! これこれ」と思って買ったんだけど、ボーナストラックで入っていた「Marching On」がこの1stアルバムのアレンジと違っていてやけにあっさりというかショボイというか…。

それで「やっぱり1stをCDで買いなおしたいなあ」とずっと思っていた
ところ、先日ブックオフで250円で発見! 心の中で小躍りしながら買い
ました。ちなみに一緒に見つけたのがこれまた買いなおしたかった
Hothouse Flowersの1stアルバム『People』でこれまた250円。モノの価
値がわかってないなあと思いつつ、しかしそのおかげで安く買えたので
良しとしました。

さて肝心のこのアルバムですが、そりゃもう最高! なわけです。どれもこれもエッジの効きまくった曲が詰まっているわけなんだけど、とくに1曲目「Declaration」でかき鳴らされるアコースティックギターをバックにマイク・ピータースのちょっとハスキーながら伸びのある声でアルバムの始まりが高らかに“宣言”され、そこから勢いのある2曲目「Marching On」のイントロへとなだれ込みます。サビの部分では思わず一緒に歌わずに入られなくなるような昂揚感溢れるメロディと3度ハモリのコーラスがもうたまりません。

さらにこれまたイントロのハーモニカや合唱系コーラスが最高な3曲目「Where ware you hiding when the strom broke?」と続きます。ちょっとマイナーコード中心ながらソリッドなサウンドが印象的な4曲目「Third Light」(この曲のボーカルはM・ピータースじゃないみたいですね)をはさんで、このアルバム中最高の盛り上がりとなる5曲目「Sixty Eight Guns」へと続きます。

もうこの曲はイントロのトランペットを聴いただけで心臓ド真ん中を打ち抜かれて即死必至です。親しみやすいメロディ、迫力あるドラムを中心とした厚みのあるサウンド、そしてなんと言っても高らかに鳴り響くトランペットと合唱系ここに極まれり! なコーラス…。

アルバム自体は20年以上前のものですがいま聴いても全然古びていないですし、むしろシンプルでストレートながらここまでカッコイイ曲というのは最近でもなかなかないんじゃないでしょうか。

このあともシンプルながらカッコイイ曲が続くわけなんですが、とにかく僕にとってはこの1~5曲目までの流れがもう最高で、これだけでどんぶり飯3杯は軽くいけてしまうわけです。


The Alarmは英国ウェールズ出身の4人組でデビュー当初はU2のライブでのオープニングアクトなども勤めていました。まあこのサウンドを聴けばそれもわかりますねー。アルバムのライナーノーツには「全盛期のThe Whoを彷彿とさせる」と書いてあったので、The Who「Who's Next」を聴いてみたものの今ひとつピンとこなかったというのは、今のThe Who命! な僕からは想像できませんが(笑)。

また当時やっぱり好きだった日本のバンド、エコーズ(すっかり作家となった辻仁成のバンドです)がこのThe Alarmの影響を受けまくっていて、「お、パクッたな」と思える曲だけでなく、ちょっとカウボーイ入ったファッションもそのままだったのも今思うと微笑ましいですね。

来日公演にも2回ぐらい行ったなあ。当時は今のようなオールスタンディングの会場なんてなくって、渋谷公会堂だったのかな? 当然座席がきちんと並んでいる会場でオーディエンスもみんな立っているものの、みんな自分の席の場所で聴いているわけで、M・ピータースが「みんなもっとアグレッシブにいこうぜ!」みたいなジェスチャーをしても、だからといってステージにみんなで詰め寄るみたいなことをしなかったのが妙に印象的でした。そんな中、M・ピータースが着ていた赤いシャツを手に巻いて腕をぐるぐる回していたのを今でも憶えています。

大学に入ってから組んだバンドでも何曲かコピーしました。U2に比べてややキーが低めで歌いやすかったので僕としてはもっとやりたかったんですが、ギターの先輩からは「簡単すぎてつまらない」というクレームが出てそのままとなってしまいました(笑)。


続く2ndアルバム『Strength』が出たのは1stから1年後、高校2年の頃だったでしょうか。それまではもちろんBritish New Waveとして括られることが多かったんですが、そんな中にもそこはかとなくアメリカンロックのテイストを感じることはしばしばありました。ただ2ndアルバムはあまりにもそのテイストが強すぎて、正直僕たちは「ブライアン・アダムスか!?」と、その戸惑いを隠せませんでした。でもそんな中にも名曲「Spirit Of '76」が収められていたのは救いのひとつでしたが。

さらにその後出た3rdアルバム『Eye Of The Hurricane』では妙に落ち着いてしまっていて、たしかシングルカットされた「Rain In The Summertime」ではアレンジがちょっとエレクトリックに寄っていたこともあって、どうにも当時の僕たちの感覚に馴染むことが出来ませんでした。今聴いてみると決して悪くないんですが、やっぱり当時としては1stアルバムのかっこよさに心酔していたんでしょうね。


と、まあ取り止めもなく書いてしまいましたが、とにかくこの1stアルバムはシンプルかつダイナミックなロックサウンドとしてはひとつの頂点を極めているといっても過言ではないと思います。なんていうか、たぶん60歳になったとしてもこのアルバムを聴けば、その圧倒的な昂揚感と一緒にコーラスを歌わずにいられないんだろうな と思わせるような、本当に本当に最高なアルバムです。




Venus Peter 再結成

2005-09-07 03:42:04 | Listening
沖野俊太郎Blog「Talking Shadows On The Wall (Ⅲ)」

うわ、ビックリした。そんなこともあるんだ。

Venus Peter、なんだかんだいっても好きだったな。CDも全部買ったし。当時で言うところの和製Primal Screamっていってしまうとミもフタもないんだけどね。

最初にインディーでのアルバム『LOVEMARINE』を買ったときには、ギターロックみたいなのを期待していたのとまだハウスっぽいサウンドへの免疫がまったくなかったのとで「ありゃ?」と戸惑いを隠せなかったけど、続くメジャーデビュー盤『Space Driver』1曲目「Every Planets Son」を聞いた瞬間に完全にヤラレタなあ。なんといっても冒頭の宇宙通信SEからイントロのギター、ベースと続き、ドラムフィルとともにボーカルが入る瞬間がたまらなかった。

サウンドは当時のマンチェ~インディーギターロックそのものだったんだけど、それに加えてツボを押さえた泣きのメロディとVo.沖野の独特の声と歌い方(英語の発音はそれほどでもないって話もあったけどね)、さらにはアルバム全体のコンセプトになっていたのであろうレトロフューチャーSFチックな歌詞がサイケかつスペーシーな曲とバッチリ合っていて、当時雨後の筍のように出てきていたインディーギターロックバンドの中ではダントツだった(もちろんインディーギターポップバンドではフリッパーズね)。

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「Every Planets Son」(訳詞)一部

悲しみはナンバー9に
数奇な運命を思い起こす
大好きな君の写真、愛にあふれている
そうさ、もう泣かないんだ

すべての惑星の子供
悲しむってどんな感じ?
解ってる、この漂う世界は
一時的な輝きに過ぎないんだ

さあ飛ぼう、ナンバー9に
フラッシュ・ライトが蘇る場所へ
僕の心全部
プラスティック・ピルに戻るんだ
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キラキラしたギターとブイブイ唸るベース、バタバタとオカズの多いドラムにパパパパーと高らかに響くトランペット、加えて上記の歌詞(ほんとは英語詞だけど)と沖野の独特のボーカル、とまあホントに名曲でした。

他にもこれぞギターロックって感じの曲が満載なんだけど、その中でしっとりとしたメロディーが印象的な「Reflection」とスローなハウスビート(なんで最近はハウス=BPMがやたらと早いものばっかりなんだろう?)に乗って展開する「Life On Venus」が好きだったなあ。


そういえば彼らがメジャーデビューする前(だったかな)、早稲田大学の学園祭で、Secret Gold Fish→Venus Peter→The Collectorsというすごい取り合わせのライブを見に行ったなあ(もちろんCollectorsがいちばんの目当てだったんけど)。沖野がMCで「前座はツライです(苦笑)」みたいなことを言っていたのを今でも憶えているよ。ちなみにそのときに会場外で配られていた白黒コピーのチラシでこれまたデビュー前のThee Michelle Gun Elephantを初めて知ったんだよね。


12inchシングル『Star Parade』を挟んで続くメジャー2枚目アルバム『Big Sad Table』では、いきなりハーモニカ吹きまくりのストーンズサウンドに日本語詞で最初違うバンドなのかと驚いた(まあこれもPrimalがストーンズに傾倒したことを思えばなるほどねというわけなんだけど)。でもシンプル8ビートギターロックな「マインド・バイク」や「この恋に賭けよう(しかしすごいタイトルだな)」や、メロディのよさが引き立つ「僕だけの世界」なんかはやっぱりいいなあ、と。

その後12inchシングル『Shotgun Blues』を最後にバンドは解散してしまうんだけど、沖野のソロプロジェクトであるIndian Ropeもつい買ってしまった。VPサウンドとはかなり違っているけど、これはこれで抑制の効いた感じが好きだったな。


というわけで、再結成と聞いて久しぶりにいろいろと思い出してしまったわけだけど、当然ライブだけでなくアルバムも出してくれるんだろうなー? 限定1年間とあるから少なくとも制作期間はあるんだろうし。沖野Blogでは「ただオレたち、もう全員40才前後のおっちゃん?って事をみなさん忘れないようにっ!」みたいなコメントがあったけど、K.O.G.A.社長はRocket Kでハジケまくってるわけだし、やっぱりここは緩急自在なアルバムを期待しないわけにはいかないでしょう。

なにはともあれ、今から楽しみです。




Cool Drive / 冬の魔法

2005-02-25 23:39:33 | Listening
COOL DRIVE「冬の魔法」でヒットの予感 (サンケイスポーツ) - goo ニュース

いやいや、こんな記事を見つけて驚いた(ちょっと古いけどね)。

Cool Driveはそれほど熱心に聴いていたわけではないけど、まだCool Drive Makersだったころのアルバムを2枚ほど持っているよ(ちなみにバンド名はCDMのほうがカッコイイと思う)。SoulっぽいサウンドとVoのネモの声がちょっと変わっていて(セクシーって言っていいのかな、時々すごくやわらかいニュアンスになるんだよね)、たまに引っ張り出しては聴いていたもんだよ。

最初にこのCMを見たときは、「おお、Cool Driveじゃないか、タイアップついたんだ」という驚きに加え、「しかし『鍋の魔法』とはまたずいぶんイメージが変わったもんだな」と曲名をすっかり間違えて妙な感慨にふける始末(これもCMのイメージから来る唐沢マジックなのか?)。

それが主婦たちにそんなに受けているとは思わなんだ。でもいいバンドだと思うので、これをきっかけにもう少しメジャーになるといいな。バカ売れはしなくていいからさ。

それにしても問題は今この記事を見てもどんな曲だか思い出せないんだよな…。しっとりしたきれいなメロディだったような気がするんだけど。



the pillows / カバー曲x2

2005-02-19 02:31:44 | Listening
このあいだはMy Favouriteのコレクターズについて書いたので、今日はもうひとつのFavouriteであるピロウズについて。

って、いきなりカバー曲かよっ! というご意見もあるかとと思うけど、以前から感じ続けていたことなのでこの際最初に書いてしまおうかと…。


ちなみに「ピロウズのカバー曲」=「枕カバー」と思ったのは僕だけじゃないですよね。


さて、そのカバー2曲とはもちろんコレクターズの「1,2,3,4,5,6,7 days a week」とルースターズの「Good Dreams」である。

この2バンドはもともとピロウズを聴く前からそりゃもう大好きなバンドだったわけで、そんなバンドのカバーをやってくれただけで大感激だったんだが、はっきりいって、


  2曲ともオリジナルよりカッコイイ


と思ってしまったんだよ。本当に。


いわゆるトリビュートの場合、カバーする側のバンドの意気込みが前面に出た結果、何とかオリジナリティあるアレンジにしようと自分たちの色を押し出しがち(でもやっぱりオリジナルの良さは超えられない)になるパターンが多いんだけど、この2曲についてはかなりオリジナルに乗っ取ったというか、プレーンというか、思い余った気負いみたいなものは感じなかったんだ。しかもどちらもギターの「テレテレ…」って感じのダウンストローク(? すみません、楽器のことはあまりよくわからないもので…)を中心としたアレンジで、基本は同じ路線かな、と。

「Good Dreams」については、出来上がった曲を大江慎也が誉めたとか(ごめん、これについては読んだことは覚えているんだけど情報ソースがなんだったか記憶にありません)いろいろあるんだけど、カバーとしてはオリジナルに忠実でありながらもピロウズらしさがにじみ出ていてとてもカッコイイと思うんだ。

そして「1,2,3,4…」だけど、これはコレクターズのほうがかなりPopな感触に振れているのに対して、ピロウズの「Popを装いつつもやっぱりグランジ」というアレンジが新鮮だったんだよね。2番まで終わったあとの「僕は勇気を手に入れた」あたりからその傾向は顕著で、とくにオリジナルでは加藤ひさしがファルセットに抜く「歩いてゆくさ×2」をそのままシャウト&巻き舌で放り投げるあたりは「おお!」と思ったもんだよ。

この曲を発表したあとのライブで山中さわおは「万感の想いを込めて」と前置きしてこの曲をやったらしいんだ。もうずいぶん昔のことだけど、音楽雑誌でいろんなアーティストが自分の宝物を発表するという企画ページで、デビュー直後(?)の山中さわおが出ていて「宝物はコレクターズの加藤ひさしさんに頂いたサイン」みたいなことを言っていたときに、「ああ、やっぱりコレクターズ=Mods好きなんだなあ」と妙に納得したのを今でも覚えているよ。

「シンクロナイズド・ロッカーズ」(実はまだ聴いていない)とは逆に、いろんなバンドの曲をピロウズがカバーするというようなアルバムをぜひ聴いてみたいなあ。

ピロウズにカバーしてほしい曲ってなにかあるかい???




The Collectors / Album『夜明けと未来と未来のカタチ』

2005-02-13 03:48:15 | Listening
うわ、仕事でバタバタしているうちにあっというまに随分あいだが空い
てしまった。ということでもう夜中の3時だけど、コレクターズの新譜
についてちょっと書いておこう。

あちこちのブログで「傑作」の呼び声高い本作だけど、僕もこれはホン
トそう思うよ。正直なところ前作「Glitter Tune」はジャケットのMod
具合とは裏腹にかなりツラかった。ちょうどメジャーデビューあたりか
らずっと聴いてきたけど、これまでで一番聴かなくなるのが早かったア
ルバムだったんだ。なんというか勢いがないっていうのかな。曲も全体
的にちょっと中途半端な感じがして。

とくにそのころはピロウズがもうヘビーローテーション状態だったから、
なおさらそんなふうに感じてしまったのかもしれないけれど。それまで
にも何度か「ああ、もうダメかも…」と思うことはあったがその度ごと
に盛り返してきたんだけど、「今回ばかりはホントにダメか…?」とま
で思ってしまったんだ。

でも、やっぱりやってくれたよ、このバンドは。1回目は「うーん…」
だったが2回目からグイグイ良くなってきた。各曲の細かい感想はまた
書くことにしてとりあえずざっといくと…。


1曲目はいきなりブラスとストリングスから入るので驚いた。ちょっと
Modというよりはブラスロックみたいで意外だった。

「未来と未来のカタチ」は最高。リリー・フランキーのジャケイラスト
も最初はそうでもなかったが、この曲とあわせて裏ジャケを見ていると、
大勢の中でひとりだけこちらを見ているMod少年がなんとも言えず切な
くてよい。「ぎゅっと握ったはずのキミの手が今はここにない」という
ところがグッと来るね。

「グレート・アメリカ」は誰かのブログに書いてあったが、たしかに演
奏がThe Whoっぽい。それ以外の曲でも随所にWhoを感じるが、『Free』
のころよりも演奏が随分と骨太になっている。「愛していると…」はイ
ントロからグイグイとくるビートナンバー。ところどころこれもWhoっ
ぽい。「Punk of Hearts」がどうしても好きになれなかったので、こう
したビートナンバーが聴けるとそれだけで嬉しいってもんだよ。

コータローがVoを取る曲はこれまでそれほど好きではなかったが(とは
いえ、最近頭の中をふと「スノーマン」がよぎることが多いが)、
「Lucky & Happy」はかなり気に入った。サビの『チャラチャラするな
時代遅れヤッピー』というところがやけにいい(笑)。

「ファーザーアウェイ」は曲はこれまたWhoぽくていいんだが、なぜこ
ういう歌詞になったんだかさっぱりわからん。ラストの「ファイナルカ
ウントボクサー」も曲はいいんだが、いかんせんアルバムの締めとして
はちょっと…。どうしてもそのあとに「未来と…」をもう一度聴きたく
なってしまう。こっちがラストのほうが良かったのに。


でもアルバム全体としては「Glitter Tune」より全然かっこいい。よ
かったよかった。アルバム全体としては『Here Today』以来の傑作かな。
そのあともずっと聴き続けていてピロウズのヘビロテを完全に止めたよ。

曲の勢いでいったらピロウズのほうが全然あるけど、やっぱり「未来と
…」のようなロマンチックな曲は加藤ひさしの独壇場で、山中さわおに
は書けないな(ま、本人も書くつもりはないだろうけど)。なんにせよ、
一時僕の中で日本のバンドNo.1は完全にピロウズに移ってしまったけど、
ここに来てコレクターズも復活。強力な2トップ体制になってよかった
よ。

ああ、やっぱり各曲についてきちんと書きたくなってきた。近いうちに
バラバラと書くことにするよ。