To Read, or Not To Read, That Is The Question

読むべきか、読まざるべきか、それが問題ダッ。

山本兼一 『利休にたずねよ』

2017-04-23 | 日本人作家 や
山本兼一さんの小説は、これがはじめて。

もっとも、知らなかったわけではありません。

山本一力さんはコンプリートとまではいかない
ですがけっこう読んでいて、本屋に行くと、
「時代、歴史小説」の「や」の棚のたいてい横に
山本兼一さんの作品があって、まあいつか気が
向いたら読んでみよう、と思ってました。

それがなんと、直木賞受賞作。

説明するまでもありませんが、タイトルの「利休」
は、千利休のことですね。お茶の人。

歴史上の有名人物ではありますが、別に武将だった
わけでもないのに、なんで豊臣秀吉に切腹を命じら
れたのか、そもそもなんで秀吉にそこまで近づくこと
ができたのか。今まであまり深く考えたことは正直
無かったです。

考えたことがあるといえば、なんで茶道は「表」と「裏」
と「武者小路」と三つの家があるのか。

詳しいことは各自で調べていただくことにして、ざっと
説明すると、利休のひ孫にあたる三人がそれぞれ表、裏、
武者小路と「千家」を名乗ることにした、と。

某家具屋みたいなお家騒動的なアレではないようで、
どっちかというと、徳川御三家のように、御家を守る
ために分家したようですね。

さて、話は、利休切腹の日の早朝からはじまります。
まず、そもそも、なんで秀吉に切腹しろなんて命令
されなきゃいけなくなったのか?

利休の持っていた小さな壺。

緑釉のこの壺は、高麗(朝鮮半島にあった古い国)
のもので、それを秀吉が欲しがったのが、利休が
断固拒否したから、と・・・

まあそれが直接の原因ではありませんが、少なくとも
一因ではあったわけです。ではなぜ利休はそこまで
その壺を手放したくなかったのか。

それには、ある一人の女性が関係してきます。

茶の湯は、当時の武将たちの「たしなみ」とされて、
秀吉が黄金の茶室を作ったのは有名ですが、ほかにも、
例えば徳川家康や前田利家、蒲生氏郷なども有名
ですね。
古田織部にいたっては、茶人としてのほうが有名で、
むしろ武将だったという方が知られてないくらいなの
では。

それまでの、室町の茶の湯は、優雅でセレブなスタイル
だったのが、利休の師匠あたりの世代で「侘び、寂び」
といったスタイルに変わり、利休はそれをさらに発展
させます。

四畳半だった茶室を三畳にし、二畳にし、とうとう一畳半に。

とことん「美」を追求する利休。一方、時の権力者、秀吉
はというと・・・

茶道も興味はあるのですが、元来はリラックスが主目的
だったはずですが、今はなんだか「作法」に重きを置い
てるような気がして、どうにも。
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