晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

山本一力 『いかだ満月』

2017-02-10 | 日本人作家 や
この話は、江戸の材木商、それから木場の川並(海上で
柱を結んでいかだにする人)が出てきますが、これらで
思い出すのが、去年の朝ドラ「とと姉ちゃん」で、3姉妹
の祖母が老舗材木商の女主人で、大地真央さんが演じて
ましたね。

大地真央さんの芝居にどうこういうわけではありませんが、
「粋でいなせ」「チャキチャキ感」っていうんですか、
なんかこう、過剰だったといいますか・・・
娘役の木村多江さんのほうがよっぽど「下町の女性」
でしたね。

あれは演出が悪いんです。はい。

さて、天保3年5月、江戸の大名屋敷や大店商人の家
ばかり狙って金を盗んだ大盗賊、鼠小僧次郎吉がとう
とう捕まります。

残された妻のおきちと息子の大次郎。当然、鼠小僧は
「私には妻子がおりまして」なんて言うわけはなく、
2人は、材木商「新宮屋」の祥吉の世話になることに。

じつはこの祥吉、鼠小僧の親友で相棒。「もし俺が
捕まったら2人をよろしく」と頼まれていました。

そんなこんなで、ある日、深川でも一二を争う老舗の
材木商「木征」の番頭が新宮屋を訪ねてきます。
ある大店の主人が、占いで「家を建てるなら全部の木
を熊野杉にしなさい」とのお告げがあったそうで、
ですが木征で扱うのは主に木曽産と土佐産。

しかし、木征が発注した熊野杉はなんと六百本。

祥吉は、この大規模な取引を実現するために、廻漕
問屋にお願いしますが、保証金がとんでもない額に。
あの手この手でどうにか安く運ぶことになります。

さて、いよいよ出発。祥吉は大次郎を新宮に連れて
いくことに。そして、船には川並の健次も乗ります。
じつは、木征の耳によくない噂が。
「新宮屋」の祥吉と、あの家にいる母子は、なにやら
この前処刑された鼠小僧と関係がある、というのです。
そこで、川並の健次を同行させ、様子を探らせるの
ですが・・・

読み終わって「え、ここで終わりなの?」という感じで、
もしかしたら続編があるんじゃないかと調べたら無く、
もう2倍のページ数で続きを書いてほしかったなあと
思いました。


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