IHIステージアラウンド東京のこけら落とし公演に行ってきました。
360度客席が回転するとか、そんなアトラクションみたいな劇場って、
想像ができなくて、途中でトイレとか行きたくなったらどうしよう……という
不安を抱えながら、劇場に向かいました。
とりあえず、豊洲からテクテク潮風に吹かれながら歩くこと15分。
意外と苦にならない距離。
季節のせいかな。
でも、なめてました。
あの豊洲という土地を。
18時半開演だし、とりあえず急いで劇場に向かおうと思ったんです。
何かおなかに入れるものは途中で買おうって。
そーしーたーらー
なんにもない!!!!
コンビニもカフェもファーストフードも!!!!
嘘でしょー!?
いや、調べて行かなかった自分が悪いんだけど、
豊洲があんな都会の荒野だとは知らなんだ……。
仕方ない、劇場の中で何か調達しよう。
そう思った私もあほんだらでした。
唯一、食事らしいメニューのサンドイッチが売り切れ。
残るはマフィンとアンパンのみ。
なんですとー!?
こんな荒野のど真ん中に芝居小屋おったてて、食料の供給もままならないとは、
仕入担当、読みが甘いんじゃないのか????
ああ、豊洲駅を背に、急いで歩みを進めた自分の胸ぐらをつかんで
「今すぐ引き返して、食いもん買ってこい!」と、説教たれたいと思いました。
仕方なく1コ350円のマフィンをかじり、客席へ。
360度ステージの客席の入り口は4ヶ所。
席は20列目でしたが、ものすごく見づらかった。
なんだろう。
ステージが低いのかな。
斜め前の女性なんて、座高が低すぎて、ずーっとポジショニング探し続けてた。3時間も!
自分と舞台のスィートスポットに、頭のでかいオヤジか、
銅の長い男性でもいたのでしょうか。
泣けてきます。
いや、あの劇場では多分、普通の座高の人の頭も邪魔になる場合があるかもしれない。
私も相当、見づらかったし、もう見えないシーンはあきらめて捨てた。
セットの高い位置に役者が立ってる時はいいんだけど、
グランドレベルのステージでしゃがんだり、倒れたりすると、
場所によってはほぼ見えません。
でもそれは皆、同じなようで、前の方の人から、頭を右へ左へと動かすものだから、
まるで「Choo Choo TRAIN」現象ですよ。ぐるぐるしちゃってる。
中には見えないものだから、前かがみになる人も。
それをやられると、後ろの人はもう完璧見えません。
由緒ある劇場のスタッフの方々は、開演前や休憩終わりころに、
「前かがみになりますと、後ろのお客様の視界を遮る恐れがございますので、
背もたれに背をつけたままご観劇下さい」
と、アナウンスしてくれたりするのに、ここのスタッフは何一つなし。
客席が可動式だからか、案内の人影もなかった。
なんか、不親切だなーと思いました。
客席のステージと客席の仕組みは、客席を取り囲むようにステージがあるのですが、
実際視界に入るのは180度くらい。
そのうちの真ん中60度くらいが、開いて、そのセットの中で芝居が行われる感じ。
シーンが変わると客席が違うセットが正面になるように動く、の繰り返し。
だからね。
以前、下北の小さな劇場で、座っていながら貧血を起こし、
具合が悪くなった経験を持つ身としては、不安だった。
もし途中で外に出たくなった時、どうすればいいんだろうって……(涙)
客席がぐるぐる回るから、4ヶ所の入り口がふさがってしまうこともあったら、
出れないじゃんって。
ステージはよく見えないわ、外に出られない不安は募るわで、
正直、あんまり舞台に集中できませんでした。
これでチケット代、13,000円は高いなって思ったくらい。
結構、遅くに席についたから知らないだけなのかもしれないけど、
アナウンスあったのかな?
途中退席のお客様へ、みたいなレクチャー。
2幕で、退席した人がいたけど、しばらく戻ってこなかったから、
出られたことは出られたんだろうけど。
休憩の時は、自分が入った入り口とは違うところから出たので、
「トイレ、どこじゃー?」みたいな感じでした(汗)
終演後も、ふさがってる出口があって、
でもみんなわからないから、そこに殺到しちゃって、大渋滞。
大渋滞してから、正面スクリーンに出口の案内映像がでる……みたいな。
確かに、カーテンコールでぐるりと現れたセットの数々は素敵だったし、
臨場感というか、体感する雰囲気が普通の劇場とは違ってエキサイティングでしたが、
劇場サイドの配慮のなさ加減にテンションが下がってしまって、
もう、よっぽどのことがない限り、この劇場は来たくないなって思ってしまいました。
いろいろ、改善して欲しい点とか困った点とか、アンケート用紙に書いて出そうと思ったら、
アンケート回収ボックスも見当たらなかったし(涙)
舞台は一度観てるし、お話はわかってたからいいけど、
初見だったらもっと悲しかったかも。
この先、この舞台に剛くんが立つことがあるかもしれないと思ったら、
正直、やだなって思っちゃいました。
いい席、いい位置で観られたら、いいのかもしれないですけど、
後ろとか端とかも同じ料金をとるなら、それなりの見え方を意識して欲しかったです。
でもまあ、シルク・ド・ソレイユ的な舞台を観るなら、
劇場の特徴を生かせるので、いいかもかもしれないですけどね。
そのうち、ジャニーズの若手が銀座あたりでやってる舞台も、
ここで大仕掛けをやるかもしれませんね。
でも、もし、ここで大地震とか火災が起きて、停電して客席が回ってる最中にとまって、
出口がふさがれたら……と思ったら、怖かったです。
芝居が終わっただけでも、袋小路に人が殺到してるのに、
そんな非常事態に陥ったら、どうやって誘導するつもりなんだろう……?
なんか芝居の感想より、IHIアラウンドステージの感想みたくなってしまいました。
しかも、マイナス評価……。
仕方ない。そう思っちゃったんですもの。
この先の鳥・風・月、も、行かないと思います(涙)
嗚呼、でも、ラストの「月」で、剛くんが天魔王とかやったらどうしよう。
そしたら、またあの都会の荒野にまた立つんだろうな。私(涙)
あれ? まだラストのキャストは発表してませんよね?
私はラストは生田斗真くんあたりの捨之介がくるのでは……と密かに予想していますが、
どうなんでしょうか?
それか、新感線の千両役者揃い踏みかな?
ほとんど今回の芝居の感想は書いていませんが、
思うところは色々ありながらも、後半は少し気持ちも盛り返してきて、
観劇することができました。
サンバイザー兄弟から注目の若手女優、清野菜名ちゃんもよかったです。
アニメで少年役の声優さんもできそう。
旬くんも前に観た時よりよかったです。
殺陣も上手になってたし、キザキャラが前回より寒くなかった感じ(笑)
だからなおさら、もっとじっくり観たかったな。残念。
そんなこんなで、劇場を後にしたら、素敵な夜景が広がっていました。
スッとして赤くたたずむ東京タワーが、きれいすぎて癒されました。
私はやっぱりスカイツリーより東京タワーが好き。
色々と書きましたが、あの夜景はお勧めです。