子宮頸がん(細胞Ⅲb-0期 一部にAISあり)

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悩みや不安を一人で抱え込まないでほしい。

円錐切除手術のメリット・デメリット

2008-12-10 18:56:03 | Weblog
  円錐切除のメリット

円錐切除の最大のメリットは、手術が簡単で入院期間も短いということです。
麻酔はもちろん必要ですが、手術自体は30分ほどで終わります。
入院期間は3~5日前後の病院が多いですが、
日帰り手術できる病院があることからも、簡単な手術であることがお分かりいただけると思います。
入院費用は5~10万くらいですので、金銭面の負担も少ないほうですね 。
(個室などを利用した場合は、差額ベッド代もかかるのでもう少し高くなります)
また、切り取った患部を病理検査することで、がんが取りきれたかどうかも確認できます。


  円錐切除のデメリット

デメリットは、どうしても頸管が短くなってしまうために、
全体的に早産傾向になることです。
切迫早産※になって処置が必要になったり、
処置しても早産になってしまう方もいらっしゃいます。
一般に、円錐切除を行った人は、健康な人に比べ、
切迫早産になる確率が数%ほど高いと言われています。
ただ、切迫早産になった場合は、子宮頸管をくくる処置をしたり、
入院管理することで、早産にならないように注意しますので、
実際に早産になってしまう人はそれほど多くありません。
もちろん、これといった処置も必要なく、 正常に分娩される方も多いです。
しかし、切迫早産になる危険性が若干上がるということは
覚えておいたほうがいいでしょう。
 また、まれに術後の大量出血、
頸部の狭窄や子宮口の癒着などが起きる可能性もあります。
術後しばらく(特に術後2週間くらいまで)は、
大量出血しないように注意してください。
 家事やデスクワークなどは無理しない限り大丈夫ですが、
激しい運動はもちろん、自転車に乗るなどもいけません。
もし大量出血してしまった場合は、すみやかに受診し、
止血処置を受けましょう。
 頸部の狭窄や子宮口の癒着がひどい場合は、
子宮口を広げる処置が必要になります。
 また、円錐切除では子宮頸部にある分泌腺もいっしょに切り取ってしまうことに
なりますので、残っている分泌腺の数によっては、粘液の分泌量が減り、
性交痛や不妊の原因になる場合もあります。
(性交痛はローションなどを使用することで軽減できます)
 なお、もし1回の円錐切除で患部が残ってしまった場合は、
追加治療が必要になりますが、残っている頸管の長さによっては、
2回目の円錐切除ができない場合もあります。
(さらに切り取るだけの長さが残っていない場合など)
その場合は、通常、とりあえず経過観察やレーザー蒸散で様子を見るか、
子宮摘出をするか、状況に応じて選択することになります。
 PDTでは、2回目の円錐切除ができない場合でも適応可能な場合がありますので、
検討してみてもいいでしょう。

※切迫早産とは、妊娠中にお腹が張ったり子宮口が開くなどして、
早産になりかかっている状態です。