「身の丈」経営,「身の程」人生

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鹿児島のタイヨーにセブン&アイが触手? その1

2014-05-06 21:30:09 | 九州経済(地域経済)

 セブン・イレブンによる食品スーパーの代替化は確実に進行している。その事例が,鹿児島にみられる。地場スーパーの「タイヨー」http://www.taiyonet.com/は,セブン・イレブンとドラッグストアの攻勢で苦戦を強いられている。

                                  ⇒⇒  鹿児島のタイヨーにセブン&アイが触手? その2

                                  ⇒⇒  鹿児島のタイヨーにセブン&アイが触手? その3

 鹿児島県を地盤とする食品スーパーのタイヨーとセブン&アイ・ホールディングスが「資本業務提携?」・・・・。そんな憶測が流通業界で流れている。私は,近い将来,セブン&アイ・ホールディングスではなく,金融筋の仲介で,思いもよらない企業グループによるにタイヨー買収劇が起きると予想する。  

 さて,それはさておき,タイヨーを巡る提携のウワサが出る背景は,同社が昨年7月、三井住友銀行から融資を受けてのMBO(経営陣による株式買収),いわゆるMBOで大証二部及び福証の上場を廃止に至った経緯にある。

 タイヨーがMBOに踏み切ったのは,「長年の不採算店を閉鎖、既存店の強化を図り、経営者主導により減収増益の経営モデルを作り出すことにある」としている。現実の問題として,セブンイレブンセブンイレブンの脅威は否めないところである。2011年3月に鹿児島出店のセブンイレブンの猛威,それによりタイヨーは少なからぬダメージを受けている。 

 "タイヨーを巡る資本提携”に関する真相を分析するに当たり,まず,セブン-イレブン,そしてセブン&アイの戦略と,タイヨーの現状をを概括する。

 セブン&アイ 鈴木敏文会長

◆セブン-イレブンの持続的成長 三本の矢は,「外食」「公共」「食品スーパー」

 セブン-イレブンが掲げる,持続的成長に向けての三本の矢は,「外食」「公共」と「食品スーパー」である。「外食」では弁当,パンを通じて中食と外食の 需要をすでに取り込んでいる。最近では,セブン・イレブンの一杯100円のカウンターコーヒー”は,マクドナルドなどのファーストフード店やコーヒー チェーンのお客を確実に奪いつつある。
 「公共」では,セブンーイレブンが取扱を拡げる住民票サービスに加え,移動販売と宅配は,日常の買いもの困難者に対する買いもの機会の提供でもあることからして,広義の公共サービスにほかならない。

  そして,セブンーイレブンのさらなる進化に向けて三本目の矢,「食品スーパー」」領域への進出が本格化している。「近くて便利」を進化させ,加工食品,菓子,雑貨の品ぞろえの強化し,主婦や高齢者の取り込みを図っている。これまでの主婦層や高齢者層の「コンビニの価格は高い」という思い込みは薄れ, コンビニで買いものをする機会のなかった主婦層を取り込み,食品スーパーを脅かす存在となりつつある。

 全国的にみても,セブン・イレブンによる食品スーパーの代替化は確実に進行している。その事例が,鹿児島にもみられる。地場スーパーの「タイヨー」http://www.taiyonet.com/は,セブン・イレブンとドラッグストア,さらにはディスカウントと超小商圏経営のコスモス薬品の攻勢で苦戦を強いられている。この辺の事情は,あらためて取り上げる。  

          *************                  **********


タイヨー 企業概要/MBO/経営状況

 タイヨー(鹿児島市) http://www.taiyonet.com/ は,昨年,MBOで株式を非公開化した。競争が厳しさを増すなか、非公開化による機動的な経営体制の構築と改装などを通して既存店の収益力改善,管理コストの削減を目指す。

◆企業概要
 タイヨーは,鹿児島地盤の食品スーパーで県内シェア首位。地場の生鮮食品や健康志向の食品を重点訴求している。

・売 上 高:1,308億円(平成24年2月末)
・店 舗 数:93店舗
・従 業 員 数 :8,282名(社員1,379名、嘱託326名、準社員4,383名、アルバイト2,194名(平成24年2月) 

 

>>>MBOで1393万株を取得 親会社は清和薩摩

 タイヨー(鹿児島市)は10月12日、株式の非公開を目指した経営陣による自社買収(MBO)の結果、応募があった1393万株を10月19日に取得すると発表した。今後はタイヨー社長の清川和彦氏が社長を務める「清和薩摩」(同市)がタイヨーの親会社となり、東京証券取引所第2部と福岡証券取引所は上場廃止。

 清川氏の資産管理会社「清和産興」(鹿児島市)が8月1日~9月11日、タイヨーと清和産興の所有株式を除く発行済み全株1417万株の公開買い付け(TOB)を実施した。清和産興は1株1100円で取得し、買付総額は約123億円。

 

⇒⇒ 告知   清和産興株式会社による当社普通株式に対する公開買付けの結果並びに 親会社及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ   http://www.everybirdie.net/ir/9949/350497/

 

▼タイヨ-の連結業績

 


 


  ⇒⇒  鹿児島のタイヨーにセブン&アイが触手? その2

  ⇒⇒  鹿児島のタイヨーにセブン&アイが触手? その3

 

激流 2014年 06月号 [雑誌]

特集 消費の変化が引き起こす「物流革命最前線」

・ 少子高齢社会が変える最適物流の在り方
・ ヤマト運輸 国内、海外を縦横に走る低コスト高付加価値の「止めない物流」
・ 佐川急便 グループ一丸で掘り起こす静脈物流の潜在ニーズ
・ 東京納品代行《センコーグループ》 海外ブランドも頼る価値追求のファッション物流
・ 丸和運輸機関 物流改善メニューでスーパーが抱える七つの課題を解決
・ ロジザード ネットショップの在庫管理をITの力でサポート
・ セブン&アイ・ホールディングス 現場を知り尽くすオムニチャネルの実証実験
・ ニトリホールディングス 海外調達から個配まで家具業界を制する物流ノウハウ
・ アスクル アマゾンを追撃するBtoC向け最適物流体制が始動
・ バロー 製造小売りに近付くプロフィットセンターを相次ぎ設立
・ 日本アクセス 強みのチルドをベースに小売業、メーカーに3PLを提案
・ キユーピー 食品物流の総合力を生かす物流品質と配送効率
・ 物流施設最新事情 ネット通販が大型物流施設開発競争に火をつけた
◎INTERVIEW
・この人に聞く 【ユニ・チャームペットケアカンパニー 森 信次 プレジデント】
・二つの高齢化が需要創出のチャンスを広げている
◎業界支援【メディセオ×インターシステムズジャパン】
・「ALC構想」で医薬品流通を刷新
◎中国レポート ・EC市場の急成長を支える、新興「宅配業」の物流戦略
◎特別レポート ・食品の有望市場・都市を巡る熾烈な小型店バトル


 


コンビニ 2014年 05月号 [雑誌]

コンビニ 14年05月号 (2014年04月24日発売) の目次
★――――――――――――――――――――――★
【第1特殊】 進化する「近くて便利」
■セブンの進撃 <二つの競争力> セブンが向かう所に敵はあるのか
<スーパー侵食> 「普段の食事」をセブンが攻める
<視点>セブンプレミアムに見える生産重視の姿勢 
<オムニ戦略> 鍵を握るセブンの「拠点化」 
<視点> 物流の構築がオムニチャネルのポイント
<外食バトル> コーヒー激突「セブンvsマック」 
<視点> セブンカフェの「先」に何があるのか? 
<出店の脅威> 「質の高い大量出店」で独走
<商品戦略> 
「近くて便利」の完成度高める 
<差別化MD> 拡大するチルド「即食ライン」
  ★―――――――――――――――――――――★
【第2特集】 大手3社の寡占化、「個店格差」広がる
■13年度コンビニ総決算 
★―――――――――――――――――――――――★
【第3特集】景気浮揚で強まる採用競争を乗り切るポイント

 

 


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