「身の丈」経営,「身の程」人生

身の丈,身の程を知って生きる・・・・・

やねだんの本-『日本への遺言」 -地域再生の神様<豊重哲郎>が起こした奇跡・2

2017-06-15 15:25:37 | かごしまロマン-歴史・人・風土を巡る

 鹿児島県大隅半島のほぼ中央に位置する鹿屋市串良町柳谷地区。
地元の人は「やねだん」と呼ぶ120世帯およそ300人が共存する、高齢化が進む典型的な中山間地域の集落だ。この集落がアイデアあふれるリーダー豊重哲郎さんの下、子供達から高齢者まで強い絆で結ばれ、土着菌堆肥からサツマイモ栽培オリジナル焼酎開発、トウガラシ栽培からコチュジャン開発といった、集団営農から六次産業化を推進、集落の独自財源を築き高齢者には一万円のボーナスが支給され、地方創生の"good practice"として全国的に注目されるようになる。


▼Amazon


日本への遺言 地域再生の神様《豊重哲郎》が起した奇跡

 

●「はじめに」より (p2~p5)
 鹿児島空港から車で二時間近く,バスや電車もなく,交通の便は決して良くないが,大隅半島の中央にある村が沸き返っている。
  鹿屋市の柳谷地区。
 ここは地元で 『やわだん』 という愛称で呼ばれている,人口はわずか三百人ほどの小さな集落だ。二十年前までは,限界集落になるのは,時間の問題とみられていた。
御多分に漏れず過疎化の荒波に飲み込まれていたのだ。若い人は集落を離れ,急ピッチで高齢化が進んでいた。青年団や婦人会といった地域の集まりもなくなっていた。
住民同士の交流も減り,互いの名前すら分からない関係性だった。非行に走る子供たちも出てきた。
 ところが,一人のリーダーの奮闘で今や見事に復活した。このため,「奇跡の集落」 と呼ばれている。
 私が訪れるたびに驚くのは,集落の住民が屈託なく笑顔を見せていることだ。高齢者も,子供もよく笑う。ご近所付き合いが減っている都会の街には見られない光景だ。
楽しそうな三百人の大家族がそこにはある。
 集落のリーダーは,豊重哲郎さん,七十六歳。自治公民館長,いわば町内会長さんである。
「地域再生の神様」とも言われ,自治体関係者などの間ではその名前を知らない人はいない。全国で彼の生の声を聞きたいという人が急増し,講演依頼もひっきりなしだ。
 豊重さんは疲れも見せず,全国を飛び回り,年間百五十~百六十回の講演をこなす。十三年前に大腸がんで余命五,六年と言われていたのが嘘のように,身のこなしは軽くエネルギッシュだ。

               (略)
 この地に,全国の行政関係者らが年間五千~六千人視察に訪れる。その際も,豊重さんが先頭に立って案内するのだ。
 地方創生担当大臣だった石破茂氏も視察した一人だ。
「日本全国,高齢者が増え,若い人がいなくなる。子供が生まれない。そして人口が減る。そういう深刻な状況を見続けてきた。『やねだん』 の存在に関しては,聞いてはいたが,正直,あまりにいい話なので,半信半疑だった。しかし,今回訪問してこんな集落が本当にあるのだということが分かり,驚いた」
 地方創生の伝道師のように全国を回っている石破氏ですら,驚嘆したのである。

●豊重哲郎氏のことば
            
   出典:日本への遺言 地域再生の神様《豊重哲郎》が起した奇跡

・人は宝。すなわち人財である。  (p24)
・論ずるよりもまず,リーダーが率先垂範。 (p34)
・急ぐな,慌てるな,近道するな。 (p43)
・仲間と物事を始める時は,一人一人がレギュラー選手。補欠の人間などいない。 (p51)
・人は情熱と感動と洞察力を持ったリーダーに必ずついてくる。 (p60)
・良きリーダーなくして,組織の活性化はあり得ない。 (p68)
・出会いは最高のチャンス。メディアは最高の友。 (p76)
・教育とは,「はめられて成長」「認められて感動」。 (p85)
・挑戦は喜びの延長線。 (p93)
・夢ある創造力は前進。満足はただの後退。 (p100)
・満点のリーダーなんか,どんな社会にもいない。 (p112)
・立ち位置を変えて,相手の心を読む。 (p120)
・アイディアの養成場はどこにもない。  (p126)
・パートナー(仲間)とブレーン(頭脳)は最後の切り札。  (p134)
・後継者育成ほど難しいものはない。だからおもしろい。  (p143)


           ●━●━●━●━●━●━●━●━●━●━●━●━●━●━●

◇やねだん--地域住民による地域資源を最大限活用による集落再生--


      -住民手作りの「やねだん わくわく公園」

 過疎化・高齢化した小規模集落の地域住民が地域資源を有効活用しての,自立した地域経営”を実践しているやねだん(柳谷)集落には、現在、海外も含めた全国各地から自治体や地域づくり関係者など集落人口の10倍以上の約3,500人もの視察者が訪れている。
 そして,10年を超える地域住民の自主活動の成果として,集落全体の事業計画を決める自治公民館の総会には、集落内のほとんどの住民が参加するようになっている。
 これは集落に住むほぼ全員が,何らかの形で集落の運営に関わりを持ち,協働作業を通じて互いにコミュニケーションを持ち,仲間と一緒に物事を達成する「成功体験」や,お互いの「感謝」「敬意」により連帯感が生まれ,地域再生を確実なものとしたことの現れであろう。

 高齢化社会を迎え,これからは集落が経済的な豊かさだけで,地域住民を引き留めることは難い。そこで,その集落が「住んでみたい地域」として存続していくためには,地域風土に立脚しての連帯感の形成が不可欠である。やなだんは,その手本を示す事例と言えよう。

 
 -閉店したスーパー跡に出店の「やねだんギャラリー」



楽天ブックス    楽天 電子書籍  
 
 
 
 
       


 

『社会』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 鹿児島市内 天然温泉のあるヒ... | トップ | 鹿児島市のデパート山形屋 ... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。