風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

まだ見ぬバルト三国へ 3-2(タリンーリガ)

2017-05-18 | travel
その1からの続きです。

● 雨の中の移動

楽しかったタリン散策のあとは、そろそろ移動の時間が近づいてきました。
ホテルをチェックアウトし、トランクを引いて、バスターミナルへと向かいます。

先ほど訪れた旧市街の城壁のヴィル門の先に、バスターミナルがあります。
距離的にはそう遠くありませんが、歩いているうちに雨がだんだんひどくなってきました。
でも、どこかのホテルにでも行かない限り、流しのタクシーはつかまえられません。
強風に傘があおられて、おちょこになってしまい、差していられなくなって閉じます。
全身に雨を浴び、向かい風にあおられながらも、踏ん張って一歩一歩進まなくてはならなくなりました。
寒いし冷たいし、全身びしょ濡れです。

● バスターミナルで途方に暮れる

バスターミナルはオリジナルソコスホテルの隣のB1にあるとのことですが、ホテルの中からは行けません。
ホテルの人に聞いても、そこからの行き方がよくわからず、(ここを通っていいのかな?)とはらはらしながら、バスが地表に出る車道を下りていきました。
地下には、確かに大きなバスターミナルがありました。



ここは市内バス専用。ここからバスで国際バスターミナルまで行き、ラトビア行きの国際バスに乗り換えます。
でも、エストニア語の表記しかなく、なにがなんだかさっぱりわかりません。
こちらの言葉には、たとえばaの上にウムラウトがついたりして、北欧的。
せめて国際バスターミナルくらいは英語表記も載せていて~!と思いますが、やっぱり現地語で書かれているらしく、何番のバスに乗ればいいのかわからないのです。

バルト三国は、仲がよさそうに見えますが、三国とも言葉がそれぞれ違います。
たとえばエストニアでは、外国語といったらまず出てくるのがラトビア語とリトアニア語。
その次はドイツ語でしょうか。英語はずいぶん下になるのです。

そんなわけで、英語の情報がなく、途方に暮れる私たち。
ターミナルなんだし、インフォメーションセンターのような場所があるだろうと思いましたが、[I]のマークのところにはバス発着の電光掲示板しかありません。
遠距離バスのチケットを売っているおばさんに聞いてみましたが、なにを言っても英語は全く通じません。
さて困った。

● 巨大タッチパネル

先程のインフォメーションの所にある掲示板にタッチして、なにか調べている女性を発見。
わあ、そうやって自分で調べることができるのね。
進んでるわ~。(でもまずは英語を導入してほしいわ~)



私たちも調べてみようと、トライしてみました。
でも現地語なので、タッチしても検索の仕方がわかりません。
何度か試しているうちに、英語版に直せることがわかりました。
これでどうだっ!と、英語検索をしてみましたが、それでも探しているバス停は出てきません。



● 人は見かけによらぬもの

私が検索画面と格闘している間、モコは近くの人に質問しはじめていました。
「地元の人ばかりだと思っていたけど、聞いてみたら案外近場の旅行者が多くて、詳しくわからないって言われてばっかり。
でも、浮浪者みたいな人に聞いたら、その人が教えてくれたよ。2番で待ってたらそのうち来るって」
「あの人に聞いたんだ」という人は、顔がもじゃもじゃで、確かにターミナルで暮らしているような格好をしていました。
モコ、勇気あるわね~!
その人は、少し離れた場所からバスが来るたびにこちらを振り返って「これじゃない」と教えてくれます。
人は見かけによらないものですね。たしかにターミナルに住んでいたら、誰よりもバスに詳しくなるでしょう。
もじゃもじゃしており、いかにもその日暮らしな感じですが、本当の浮浪者ではなさそうです。
英語がわかるわけだし、そもそもタリンは寒すぎるから、浮浪者はやっていけなさそう。

ようやくほっとして、ベンチに座り、バスを待ちます。
来たバスを見ていると、電光表示板に出た秒数カウントが減っていきます。
駐車時間のカウントダウンで、数字が0になったら本当にドアが閉まりました。
正確だわ。
でも、おばさんが一人、息せき切って駆け込んできたら、後ろのドアだけ開けたままで乗せてあげていました。

● 降りるバス停におろおろ

いよいよ待ちかねたバスが来ました。もじゃもじゃの人、ありがとう。
バス停を放送されても、現地語ではわからないため、運転手さんに、いくつめになるのか聞いてみました。
6番目のバス停だと教えてもらいましたが、カウントしているうちに数がわからなくなってしまい、(ここかな)と一旦降りかけたら「次だよ」と教えてもらって、席に戻りました。
気がつけばバスの中は人でいっぱい。次のバス停に着き、降りようと値段を聞いたら「いいよ」と言われました。
みんなプリペイドカードで払っているのか、私達がよっぽど哀れに思えたのか、なぜかはわかりません。
ここでモタモタして時間をかけてバスを遅らせてはいけないので、お礼を言っておりました。
たぶん2ユーロくらいなんですが、タダにしてもらってラッキー。

● 国際バスターミナル



なにも手掛かりがない中で、無事に着けてホッとしました。
今回、ツアーではなくフリー旅行である上に、ツーリストインフォメーションセンターやホテルのコンシェルジュに相談をすることもなく、動いています。
その場で周りの人に聞けば何とかなるだろうと思ったからですが、英語がメジャーではないバルト三国では何ともならないんですねー。
ちょっと無謀だったかしら。でもまあ、最終的にはなんとかなったから、よかったけど。

私たちのバスの発車時間まで、まだ1時間半ほど余裕があります。
(モスクワで飛行機を逃したショックから、いろいろと怖くて、早めの移動をしています)
ターミナルの待合室でゆっくり過ごすことにします。
オレンジを基調にしたおしゃれな建物。
先程の市内バスターミナルは地下だったこともあって暗かったのですが、こちらはガラス張りになっていて採光が多く、明るいです。



● ハイテク国際バス

気がつくと雨はやみ、青空が見えていました。
バスが見える席に座ってチェックしていたので、私たちの乗るリガ行きのバスが来たのにすぐ気がつきました。
乗る前にチケットを見せると、パスポートチェックもするということで、あわててカバンの中を探します。
そういえば、これから国境を越えて別の国に行くんでした。



乗り込んでビックリ。とてもハイテクな座席です。
ちょっとNASAっぽいなと思いました。



昼ごろまで中世の世界の中にいたので、急激な時代の変化に頭がついていけませーん。



飛行機のように前の座席にモニターが付いています。



インターネットや映画を見られるようになっています。



こんなにすごいバス、日本では見たことがないわ~。

● チョコチーノ

ドリンクコーナーも充実しています。
ボタン一つでカフェラテやホットチョコレートを作ってくれる自動機がついていました。
これも、日本では見たことがないわ~。

このマシンで、カプチーノのチョコ版、チョコチーノなるものを初めて飲んでみました。
だいぶビターだと思ったら、クリームや砂糖を追加で入れられるようになっています。
至れり尽くせりで、快適。
日本よりも進んでいそうです。



ひとしきりキャッキャッと盛り上がりましたが、実は乗り物に酔いやすい私たち。
映画やネットは乗りながら見ていると酔ってしまうし、チョコチーノも一杯だけにして、あとは緑茶にしました。
そう、緑茶があって、驚きました。
いつの間に、グリーンティーはそんなにメジャーになったんでしょう。

● 国際=英語ではない

国際バスだというのに、ドライバーは全く英語を話しません。
発車前にマイクを通してなにやらアナウンスしてくれますが、何を言っているのかちんぷんかんぷん。

考えてみれば、国際バスといっても、バルト三国内を移動するこのバス。
どちらの国の人にとっても、英語は必要ないわけです。
日本人だと「国際=英語」という意識がいつもどこかにありますが、世界的には決してそうだというわけじゃないんだなあと、あらためて実感しました。

「私たち、大丈夫かな~」「まあ、なんとかなるよ~」
国際とは関係ない私たちは、ずっとこのノリでやっていくつもり。



さようなら、タリン。
いえ、まだタリン市内でした。
どこから市が変わるのか、そもそもどこから国が変わるのかもよくわかりません。
わかるのは、終点に着いたら隣の国の首都にいるということだけ。



● 東ヨーロッパ平原地帯

街を抜けると広大な野原が広がります。
牧場のような広さ。林があったり野原があったり。
同じような景色が延々と続きます。

ずーっと大きな湖が見えていると思っていましたが、湖じゃありませんでした。
でも、何度見返しても湖に見えちゃうんですよね。



ただひたすらに平原が続きます。
この辺りは、東ヨーロッパ平原。かつてはロシア平原とも言われた辺りで、バルト三国はすっぽりその中に入っています。
山と海に囲まれた日本とは全く違うなだらかな丘陵の広がる地域です。



快適なバスですが、4時間半のバス旅はやはり長いですね。
東京から名古屋くらいの距離でしょうか。それならやっぱり疲れますね。

隣のモコは寝ていますが、私は思ったよりも眠れません。
なぜ眠れないのか、じきにわかりました。
私の座席のすぐ横にドリンクマシーンがあり、ひっきりなしに人がドリンクを淹れに来ます。
コーヒーなどが出るときにガタンガタン、ドボドボ・・・と大きな音がするため、そちらが耳についてしまうのでした。
そこで、前日の夜に筋を痛めた右足首を回して、ストレッチしていました。



次第に外は暗くなってきて、夕焼けが輝き始めます。
斜め前の人が見ている映画の光がこちらまで届くので、目をつぶります。
気温が下がって寒くなってきたので、上着を取りだして羽織って。
途中で2度ほどバスが停まり、何人かが静かに降りていきましたが、それがどこだったのかはわかりませんでした。



その3に続きます。

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