林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

新しいPCを購入

2012年11月15日 | 文房具と読書
つい先日新しいパソコンを購入しました。すると何もかも処理が速くなります。もっと早く新しいパソコン購入しておけばよかったのだと後悔してしまいました。しばらくブログを書かなくなっていたのも、一つの原因としてパソコンが遅くなってしまったからなのですからね。わずかの投資を怠っただけで、やる気が減退してしまうわけです。

今まで使っていたパソコンは、4年ぐらい前に購入した Windows XP なのですが、立ち上がりが遅くて、ソフトがなかなか動き出さない。それでも使えないことはないので、何とか騙し騙し使ってきました。しかし、ウィンドウズ8が出回り始め、それが大層評判悪いOSなものですから、慌ててwindows7のPCを購入したという次第です。

高い性能を求めるならば、 Core7とメモリ8GB が良いらしいのです。しかし、そこまでは必要ないだろうということで Core 5+メモリ4GB にしました。これで4万円ぐらいです。 Core 3という選択肢もあり、これだと2万円台で購入できるのですが、もう少し性能が良いと考えました。またメモリについて言えば、必要ならば自分で後から4GB を追加して8GBにすることが可能だし、またその方が安くつきます。そんな訳で現段階では4GB で十分だと判断しました。結果的にそれでよかったのでしょう。(2万円くらいのパソコンを購入するという選択もないわけでは無かった。しかしあまり安いと、やはり結果的に損をする危険性がありそうです)。

pcは早めに買い換えるのが良し、という結論にします。



ところで、今は音声認識ソフトAmiVoice SP で書いています。ソフトは以前と同じなので、認識率に変わりありません。しかし、新しいパソコンではキビキビと動いてくれます。新しいpcに替えた甲斐があるといえます。

嬉しいお知らせがあります。

AmiVoice SP も11月30日に新しいバージョン、 AmiVoice SP 2が発売されたのです。実をいうと、今度モニターに選ばれましたので、 AmiVoice SP II の使い心地、音声認識率などについてもレポートする予定です。待ち遠しい限りです。

ハッタリ・ハシシタとイカレタ塾教師

2012年11月15日 | Weblog


神奈川県の某塾教師の人気ブログを見ていたら、無茶苦茶な話が書いてあった。そもそも、大阪市長の橋下徹がまた馬鹿げた教育改革案を言い出したということ、さらに驚いたことにはその塾教師が橋下案を支持していたことだ。これでは世も末だな、といった陳腐な言葉が浮かんでこざるを得なかった。とはいえ、しばらくたてば忘れさられてしまうような言動であろう、その記憶と記録のために書いておこう。

まず橋下の掲げた英語教育の目標。
 ( M NS 産経ニュース 2012年11月6日
>大阪市立学校で来年度の教育施策の基本方針となる「教育振興基本計画」の中間案が5日、判明した。英語教育を重視する橋下徹市長の姿勢を反映するように、中学3年で英検準1級、小学6年で同3級の取得という目標を明示。

またfnnニュースでは。


ハシシタは、以前も、大阪府の高校生に対し、TOEFL の得点を高くしろとむちゃくちゃな目標を掲げた。今度は、中三で英検準1級取得という目標である。 TOEFL で高得点というのは、アメリカの大学で教育を受けられる英語力があるという事だ。他方、英検準1級は東大合格レベルの英語力、あるいは、公立中高の英語の先生の目標とされている英語力である。

大阪市(府)の公立学校中高生は、灘校生ではない。公立中学3年で東大合格レベルの英語力を習得している状況など想定不可能である。こんな目標は目標として機能しない。


ところが参ったことに、ハシシタの教育改革のプログラムを評価する塾教師がいるのだ。敢えてそのブログを引用しようとは思わない。しかし、ベテラン塾教師が、政治家のハッタリ教育改革案に乗せられてしまうとは、本当にがっかりである。ハッタリ_ハシシタは、すぐあとで、「ちょっと目標高すぎましたか? ついつい熱意のせいで、目標高すぎましたかね、m(_ _)m」と修正してしまうかもしれない。しかし塾教師にそういう手法が許されるとは思えないのだ。

なお、その塾教師によれば、多くの私立学校は、橋下が掲げるような目標を掲げているのだそうだ。たしかにそう言われてみると、某県公立中高一貫校校長の宣伝文句とも似ていなくはない。新設校を、東大や国立大学全入させてしまう学校にしてしまうホラ噺だ。

またブログ検索してみると、横浜市青葉区の某市議会議員が橋下の英語教育を改革の取り組みを支持していることがわかった。

ああ、情けない、神奈川県の教育関係者。そんなにホラやハッタリが好きなのか! しかし、英語学習で一番必要なのは地道で退屈な日々の学習の積み重ねなんだよ。




参考

「中3で英検準1級、小6で3級」 大阪市教育計画、理数系教員に民間人特例も
2012.11.6 10:13 (1/2ページ)

大阪市教育振興基本計画(中間案)の概要

 大阪市立学校で来年度の教育施策の基本方針となる「教育振興基本計画」の中間案が5日、判明した。英語教育を重視する橋下徹市長の姿勢を反映するように、中学3年で英検準1級、小学6年で同3級の取得という目標を明示。人材が不足する理数系教員の確保策としては、教職員免許を持たない一般社会人が、現行の特例制度を利用して教壇に立てる措置を講じることも盛り込むなど、特色ある内容となっている。

 大阪市では、5月に制定された教育関連条例に基づき、市長と市教育委員が協議して教育振興基本計画案を策定することになり、現在、市教委を交えた有識者会議で中間案の策定を進めている。市長と教育委員がさらに協議して成案化し、来年2月に市議会に提出、議決を経て同計画案と教育目標が最終決定する。

 中間案では、英語の発音とつづりの規則性をルール化した学習法「フォニックス」を使った英語教育を小学1年から実施すると明示。具体的な到達目標として、小学6年で英検3級、中学3年で準1級の合格を目指すことを盛り込んだ。文部科学省によると「公立小でフォニックスを使った英語教育は全国でも聞いたことがない」という

英作文対策(1)ーー日栄社の太田千義の『自習和文英訳演習基本編』

2012年11月11日 | 教養英語
自分で添削できる 自修 和文英訳演習 基本編
クリエーター情報なし
日栄社


東海大学医学部受験生がいるので今過去問演習を行っている。この大学の記号問題はかなり簡単なので確実に世界史95%以上正解する必要がある。受験生間で差がつくとしたら、おそらく英作文である。英作文の問題としては決して難しいわけではないが、受験生の多くは自信がないはずなので、決め手となるはずだ。幸いにして当塾に通っているに通っている受験生は、過去問の英作文が最初から不思議なほどよくできている。『シリウス発展編』の例文暗唱の成果であろう。

英作文というのは、新しい英語教育では最重要課題の一つになるべきものなのだと私は考えている。日本に居ながらにしてどうやって英語を書けるようになるのか、そういうことを英語教育界の人はもう少し考えてもらいたい。私達、東大式個別ゼミが『シリウス発展編』の例文の音読暗唱を重視するのも、将来英語を書ける人を育てたいからなのである。(余談だが、ほとんど音読暗唱と筆写を怠っていたと思われる難関大学受験生を秋口に体験授業をしてみた事がある。どうやら英作文が必要なようなのだが、非常に簡単な英作文すらもほとんど全くできず、私は途方に暮れてしまった。音読トレーニングはもう少し早めに準備しておかなければいけないのである。基礎トレーニングなしに英作文はありえないんだが、基礎トレーニングは時間がかかってしまうのである)。

そんな私だから、これを好機としてアマゾンで評判が良さそうな英作文の参考書をいくつか買い集めることにした。英文解釈の参考書とは違い、英作文の参考書は1人の著者がシリーズ化して何冊も書いている場合が多いようだ。それぞれ個性的であって面白い。

たとえばケリー伊藤のイングリッシュ・ライティングのシリーズ。残念ながらこれは大学受験生向けではない。しかし、英語教師にとっては必読書だろう。教えられるところが多い。(批判すべきところも、ないわけではない)。『入門』を見ると、主語、冠詞、形容詞.不定詞といった基礎的英文法が英作文(英語を書く立場)の観点から語られている。主体的に書く立場、発信する立場になってみて、初めて分かることがいろいろあると思い知らされる。このシリーズについては、またあとで詳しく書きたい。

生徒にはどんな教材を良いのか。大矢のものも定評があるし、宮崎のも悪くはなさそうだ。だがウチの生徒には、あまり有名ではないかもしれないが、太田のシリーズの中から『基本編』を選んでみた。大学入試よく出そうな和文が選ばれ、米人講師を含め三つの訳例が書かれている。学習者は自己採点がしやすいし、また好みに合った例文を音読暗唱すれば良いので、使いやすい。1冊600円あまりとお安いのも魅力的だし、薄く、簡潔な造りであるのも、好感を覚える。(東海大医学部対策として考えれば、このシリーズの「完成編」や「自由英作文編」は不要であろう)。ただし、この問題に出てくる簡単な和文をすぐに英訳できない学習者は、もっと根本的なテキストに戻るべきであろう。『基本編』と言っても、英作文の場合は学習者を選ぶのである。











理系英語長文集として最高!(1) (『医歯薬系英単語600』という英語長文集)

2012年11月08日 | 英語学習
受験英語を教えるというのは、多くの場合ジェネラリストになると言うことではないか、そんなふうに思っている。初心者には英文法のようなものをしっかりと教えていれば良いのだが、あるレベル以上になってくると、英文法的な知識だけでは対応できなくなってくるからだ。難関大学受験準備のために長文英語テキストを読むようになると、一つ一つの英文の背景となっている様々な知識や教養が問われてくるのだ。

よく教科書「で」学ぶのかそれとも教科書「を」学ぶのかという議論がある。教科書から「形式的論理」を学ぼうとするのか、それとも教科書に書かれてある「内容」を理解するのかということだ。国語や外国語教師の最大の務めは、やはり前者の「形式的論理」を教授する事かもしれない。しかし、「形式的論理」のためだけに人は長文を読むことができない。「内容」が面白いからこそ、言葉を学びたい、本を読みたいと思うようになるからだ。結論的に言えば、教科書「で」学び教科書「を」学ぶようにしたいものだ。

そう考えると、英語や国語を教える者は、ジェネラリストにならざるを得ないと思う。要するに何でも屋だ。あまり尊敬される仕事ではないかもしれないが、必要不可欠な役割であろう。

理系大学受験生に受験英語を教えるならば、仮に文系出身だったとしてもやはり理系的教養と理系的英語に馴染んでおくべきだろう。たとえば非常に良く取り上げられるのが、進化論や脳科学のテーマだ。

また、なぜか私大医学部で非常に良く取り上げられているのが、ハチだ。これもぜひ勉強しておきたい。というのも、私の調べた限り少なくとも東京女子医科大学、東海大学(2009年)聖マリアンナ医科大学(2011年)で英文が出たからだ。(以前ブログでよく取り上げた「松島&町山のみ公開映画をみる」で放映された「コロニー」[このブログを参照してください]はぜひ見ておきた作品だ。 )

私は、そんな風に思いながら、いつも何かよい本を探している。最近では Oliver SacksのMusicophilia: Tales of Music and the Brain  という CD 本を注文してみた。残念ながらサンディー暴風雨のせいか CD がまだアメリカから届かない。

しかし、これらの諸テーマの文章を受験生に読ませることができるかというと、多くの場合ちょっと厳しい。文書が長すぎるというのも普通の受験生にとって辛いだろう。何よりも注釈や和訳がないと、読み進められないだろう。

ところが、最近良い本を町田の久美堂で見つけた。駿台予備校の船岡先生が編集した『最新 医歯薬系英単語600(入試によく出る)』という本である。一見すると単語集のようであるが、実のところ医学系の英語長文(長文と言っても、本当の長文ではなく、普通の受験生でも読めないことはないくらいの長文である、念のため)のアンソロジーとなのである。蜂の話は載っていないが、進化論からも脳科学もオリバー・サックスもジョン・レイティも話題に取り上げられている。

惜しむべきは『医歯薬系英単語600』というタイトルである。これでは医学部受験生くらいしか、この本を手に取らないのではないだろうか。理工系の生徒、あるいは文系の生徒であっても、ぜひ薦めたいような英文集なのだ。どんな風に素晴らしいのかということにしては、次回もう少し詳しく書いてみたい。