埼玉県の高麗の里に移住して、30年が過ぎた。
知人友人も多くなり、今ではきょうだいより親しくしている。
高麗の里は災害がない、恵まれた土地である。
きのうの午後も、短時間大雨警報や洪水警報が出ていたたけれど、高麗では、遠い雷がなっていただけだった。
しかし、この連日の酷い蒸し暑さはどうよ。これはもはや災害である。
エアコンで冷やした狭い部屋に閉じ篭り、また、うとうとする。
重い瞼に浮かぶのは、ふるさと、湘南の海だ。
逗子海岸にあった国鉄海の家のアルバイトは愉しかったなぁ。
生まれ育った家は、海岸からは遠く離れた谷あいの町北鎌倉だったけれど、時々、海鳴りが聞こえたものだ。
私の耳は貝の殻 海の響きを懐かしむ
この夏、八十路を迎える現実は、嗅覚を失くし、潮の香りはもう嗅げない。
そして、
私の耳に油蝉 ああ.........
原詩はジャン・コクトー、訳詩は堀口大學です。
写真はニトリのちらしから。
170713