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国内4社程度、海外2社程度を3月に選定へ-書類審査で4-6社に
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売却の時期や規模については株価動向を見極め判断
財務省は16日、政府保有の日本郵政の株式の追加売却に備え、主幹事証券の選定手続きを開始すると発表した。売却の時期や規模については株価動向を見極めた上で判断する。
審査要領では、国内から4社程度、海外から2社程度を主幹事として選定すると明記。書類審査の段階で口頭審査の対象となる証券会社を4-6社程度に絞り込む。
財務省幹部は記者説明で、3月中に主幹事を選定し、実際に売却できるのは早くて7月以降になると発言。今回の手続きについて、日本郵政株を機動的に売却するために準備するとした上で、実際の売却は市場動向を見極めて検討すると述べた。
政府は日本郵政株の政府保有義務分を除いた3分の2を早期に処分し、2022年度までに合計4兆円程度を復興財源とする方針。15年11月の第1次売り出しで保有株の20%を売却し、1兆4232億円の売却益を得た。売り出し価格は1400円だった。17年度予算案では前回実績を基に1.4兆円を想定している。
日本銀行がマイナス金利政策を導入して以降、日本郵政の株価は低迷し、昨年6月には1184円の底値をつけた。昨年11月の米大統領選後の株高を背景に一時1655円まで戻したが同日の日本経済新聞による報道を受け、大幅に下落。終値は前週末比72円安の1408円だった。