(ダウ・ジョーンズ)ノルウェー中央銀行は14日、主要政策金利を0.5%引き下げ、1.75%とした。欧州債務危機が
ノルウェー経済に及ぼす影響を軽減させることが狙いだと、利下げの理由を説明した。
ダウ・ジョーンズ経済通信が実施したエコノミスト調査では0.25%の利下げが予測されており、実施された利下
げ幅はこれを上回った。
ノルウェー中銀は直近4回の政策会合で、欧州での展開に懸念が高まっていたものの、主要政策金利を据え置い
ていた。ノルウェーの輸出全体の3分の2は欧州向けだ。このため欧州経済が落ち込めば、ノルウェーは極めて敏感にその影響を被る。
クビグスタド中銀副総裁は声明で「金融市場の混乱は深まり、いまや外部の経済成長は明らかに下振れすると見込まれている。特にユーロ圏でそれが顕著だ。ノルウェー経済への影響を緩和するため、主要政策金利の引き下げを決定した」と説明した。
ユーロ圏の債務状況が欧州銀行システムや、短期金融および信用市場に多くの問題を生んだとし、「ノルウェーの銀行にとっても、市場での資金調達はコストが上昇し、より困難になった」とノルウェー中銀は述べた。
中銀はまた、インフレが低く、ノルウェーの経済活動は「堅調さ」を維持しているものの多くの指標が先行きの減速を示唆していると指摘した。
クビグスタド副総裁は「景気後退やインフレ低下から経済を守るため、主要政策金利の引き下げが現在は適切だと、われわれは考えている」とした。
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