バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

フォトンアナライザー

2005年04月30日 | 腸内細菌 プロバイオティクス

深夜の「ミッドナイトA」という番組(あさひテレビ)は静岡県内の先端技術を映像で解説,紹介している。時々見るのだが,昨晩は浜松ホトニクスの企業大学院が登場。植物工場と取り組んでいる女性研究者にスポットを当てた内容だった。浜松ホトニクスのフォトンカウンターを用いた静岡県農業試験場,畜産試験場での基礎データを生かしたビジネスモデルを編み出そうというのだ。長年親しくして戴いている牧野孝宏技監たちスタッフの成果などがビジネスへと結びつくのだという嬉しい情報でもあった。

 プラスして、NPOのフィールドアドバイサーの谷野さんがトマトの赤と光,温度の話についてのインタビューにでてきた。久しぶりのTVを通しての再会。少々太った感じ?。広州の渡辺さんのように。http://www.yanofarm.jp/ 

このプログラムでチョット触れていた「完熟堆肥はフォトンを当てても光らない」という見解に興味を持つ。写真は畜産試験場のPDFファイル
http://www.pref.shizuoka.jp/nousei/ns-41/kadai/kaisetu_taihihyouka.pdf
からの引用したもの。ニュアンスとしては、生物試験ではない,直接の微生物とフォトンとの関連が実用に近づいているのかも。堆肥の成熟度を評価する手段は、多くの提案がなされているが、フォトン解析装置が移動性を備えたツールへと改良進化することへ期待が大きい。

◇バイオフォトン
 生物微弱発光(バイオフォトン)の農業利用
    静岡県農業試験場 加藤 公彦
    静岡県農業試験場 伊代住浩幸
   http://www.oitda.or.jp/main/hw/hw0127-j.html

◇光でとらえる植物の病害抵抗性誘導
   静岡県農業試験場 病害抵抗性誘導プロジェクト
   現代農業 2005年6月号p.310~315





醤油の故里

2005年04月28日 | 腸内細菌 プロバイオティクス
カワタ工業の川田正夫さんご家族とのお付き合いは長い。昨年97歳で亡くなった父・川野義男とは大阪工業大学(のちの大阪大学)醸造学科時代からの親友だった方。ご子息の現社長・川田洋一さんへとつながる川田家と川野家は親子2代のお付き合いが続く。 「おじさん」と呼びすっかり懐いていた私は,生意気盛りの青年期には父以上に技術的な指針を教えていただいた方でもある。「おじさん」は自動製麹装置の開発で黄綬褒章を受けられ、発酵文化についてエッセイを沢山残されている。
  尼ノ生揚ものがたり
    家庭でできる自然食品  尼の生揚醤油保存会 http://www.amakiage.com/
昭和62年に出版されたこの本,小包で早々に父に届いている。「冠省:しょうゆ<尼崎発祥地説>大胆なる仮説であるが当時痛みで清酒10万石生産されていた事、寒仕込その他でこの仮説を徐々に実証して行きたい」との添え書きがついている。

 尼崎の醤油が生まれたのは,その昔「舟弁慶」で名高い義経と静御前が別離の悲しみに泣いた大物あたりといわれます。文治元年(1185)義経が兄頼朝に追われてこの地を船出して西国に逃れようとした大物が、尼の生揚のふるさとだったわけです。判官贔屓の私たちには、果てしないロマンの源であります(川田正夫)。

 川田の「おじさん」は、大物川の川沿いにあった大塚本家商店,長尾,寺岡の三家など、地元に永く受け継がれた醤油文化の伝統を糸口に日本の醤油の原点へと近づいていった。尼崎、伊丹周辺の明治初期,西南戦争当時の尼崎地区(別所村を含む)の清酒を含めた醸造業の生業を見事に再現している。さらに「醤油は尼崎でうまれた」という記述につづく。 伊丹の大塚家の酒造技術が尼崎でいかされ、尼崎の醤油へと展開される。寛永年間(1630)に初めて「汁しょうゆ」をつくり、当時の領主であった近衛家に献上し,過分のおほめの言葉を賜った。とある。
http://www.amakiage.com/p4.htm

 このエッセイ集は,家庭でできる自然食品の製造法を平易に,図入りで伝授してくれる。いまも、私の講演旅行のネタの素を「おじさん」は提供してくれている。


お茶の話 移民の文化<一念一茶>

2005年04月26日 | 腸内細菌 プロバイオティクス
一念一茶はカナダで食文化として生きつづける移民日本人の日常茶だ。つれあいの紀子さんが純日本風に急須ををつかって醸してくれた。ごつい備前焼の湯飲み茶碗で呑んで見た。このハーブ茶、焼酎との相性もよさそうだ。何かの機会に「チュウハイ」仕立てで商品化したいもの。和歌山県出身のカナダ国籍の若者との触れ合いからの逆流文化を感じている。

お茶の話 (1)

2005年04月26日 | 腸内細菌 プロバイオティクス
新茶の季節を告げています。まずは写真の製品についてお話をしてみたいです。数年前にカナダを旅した折に見つけた。三世の日本人経営の「ISSEI」が伝統を引き継いだ商品だ。
「一念一茶」と言う言葉が日本語で刷り込まれている。移民時代の遺産だそう。輸入のお茶を買う力の無い時代に創製された代用のほうじ茶風味の工夫が施されている。苦心がにじみ出ている「悲しい時代」の香りだという。現在の三世の皆さん、ハーブ茶の感覚でISSEIから購入して茶以上の風味を感じている。リッチモンド(British Columbia)産で、ご先祖が出身地和歌山の一念茶の種子を移民船で運んだのだという。

◇新刊書BOOKs◇
  緑茶パワーと健康のサイエンス
   伊勢村護・藤森進 編 (アイ・ケイ コーポレーション(旧 弘学出版)
    publish-kougaku@mvj.biglobe.ne.jp

なべさんの中国情報

2005年04月22日 | 腸内細菌 プロバイオティクス
肥満の標準型だという最近の渡辺さん。隣の女性はモデルさんらしい。
   仕事と食の広州を楽しんでいる最近だという。
  なべさんの中国情報  http://www.ewatanabe.com/
渡辺さんとは古いお付き合いだ。海南島三亜にエビの養殖場を立ち上げるという大きな仕事を済ませ、いまは広州を中心とするビジネスマンへと進化をつづける。

ステビア農法

2005年04月06日 | 植物&農業
◇1月末の日本生物工学会発酵学懇話会で白鶴酒造の松宮雅一さんがテルペンアルコール精製酵母による日本酒「ほの、」ついて講演された。発酵工学会誌83巻3号p.167(2005)。さわやかな柑橘系の香りだそう。
http://www.hakutsuru.co.jp/hono/index.html

◇ステビア農法のブランド化で20億円のマーケットを支えた研究所での会合に呼ばれての埼玉県浦和から昨晩帰宅。http://www.jbb-stevia.com/早々に、台湾の友人の徐さんが寿司「桝形」で会食中と聴いて再会もできた。茶商業会の重鎮だ。

◇ニチニチソウ(Catharanthus roseus)植物体の葉を直接培養した新規なアジマリシンおよびセルペチン生産法の開発
 Akira Iwase et.al.,
J.Biosci.Biotech.,Vol.99(3) 208-215 (2005)


フィロデンドロン・キャニホリウム

2005年04月01日 | 腸内細菌 プロバイオティクス
久しぶりに愛知・長島の浅井農園、「なばなの里」など訪ねる。RIIBS Japanへ長い間支援を続けて貰っている山本産業の神谷常務と福井さんとご一緒。BioBrid Laboで初めてメリクロン増殖種苗生産に成功した フィロデンドロン・キャニホリウムが着実に育っている。量産に向け㈱ドリーム・ワールドの「植物バイオ研究室」でスタッフの大石,酒井さんが頑張ってくれています。

◇キャニホリウム◇ http://www.yamaen.co.jp/plantsguide/pb-info-sim.asp?kensakumoji=17
別名 マルティアヌム、ホテイカズラ 学名 Philodendron martianum (フィロデンドロン・キャニフォリウム) サトイモ科。
http://www.yonemura.co.jp/zukan/zukan-k/naiyou/philiden-mart0.htm