リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

101. ロストック金継ぎ教室(1日目 その1)

2017年06月04日 | 旅行

2016年・ドイツ14回目の旅 No.57


         母猫フーニー 英語でフェニックスの意味だそうです 念のため、右下が欠けて見えるのはテーブルです


◆12月6日(火) 金継ぎ教室1日目・概要  4879歩

 朝7時頃目覚めてトランクの荷物を整理したり部屋の掃除をしたりして、8時過ぎに1階に下りました。私は2階のマルセルの部屋、奈々子と十亀さんは同じ2階のディアナの部屋に泊まっています。それぞれ個別の浴室(トイレ付き)があるので気兼ねなく使えるのがありがたいです。1階にはヨーラたちの寝室、浴室、リビング、ダイニング、キッチン、書斎、広い納戸があります。広い広い屋根裏部屋もあるので、いざとなったら移住できそう。(福島原発事故の後、ヨーラからはここに避難してきなさいと2回もお誘いがありました。)マルセルはハンブルク、ディアナはシュヴェーリンにそれぞれ家庭を持って住んでいるので、彼等が泊まっていないときにはいつも使わせてもらっています。この2階の一角に広いフリースペースがあり、以前はヨガをやったり、今も友だちを呼んでのパーティーに使っているようです。今回はここが金継ぎ教室となりました。

 朝食後、いよいよ5人で教室スタート。講師は蒔絵師(まきえし)の十亀さんと塗師(ぬし)の奈々子、生徒はヨーラとヘルヴィック、私は通訳兼記録係です。以下、4日分の金継ぎと漆の教室について概要をまとめておきます。その日ごとにまとめるのは難しいので時間が前後しますがお許しを。


●まず最初に漆の濾(こ)し方、刷毛(はけ)の使い方など十亀さんが見本を見せながら一緒に復習し、十亀さん手造りの刷毛の扱いについても伝えました。道具も確認しながら揃えていきました。

●ヨーラから出された金継ぎの課題は、①ヨーラのお母さんにもらった形見のガラスの花瓶 ②友だちの作った素焼きの花器 ③友だちが作った陶器のレターラック ④大学時代のベトナムの友人からもらった漆塗りの木箱(レターボックス) ⑤ペルーから買ってきた人の頭の形をした陶器の5点、それに加えて金継ぎではありませんが ⑥十亀さんが自分の手で型を切り出して作ってきたスプーン10本の木地の擦(す)り漆と、どれもなかなか時間がかかりそうな難しい課題です。十亀さんと奈々子はどう進めていったら良いものかと頭を抱えていました。それでも朝早くから夜中の1~2時まで猛スピードで教えながら、やって見せながら、作業を進めていく二人の力量と、その難しい工程についていくヨーラとヘルヴィックの学習能力の高さには頭が下がりました。

 ✤(緑の書き込みのマーク)作業内容に興味のある方は、奈々子のFacebook 漆工房 皎月(うるしこうぼう こうげつ)の12月分をご覧ください。                   

 ✤奈々子がこのFacebookに書いた文をピックアップして載せました。多少編集してあります。ご了承ください。

 ✤写真は私が写したものと奈々子の写真を合わせ、できるだけ作業前と後がわかるように載せました。


❤金継ぎ教室の作業内容

①ガラスの花瓶
  金粉を2度断面に蒔き、その後接着。コクソ、サビ、塗り、蒔きは指示して終了。難しい課題


              


②素焼きの花器
  素焼きの花器は周りを汚すので気を使いながら接着。コクソ漆→サビ漆後、弁柄の粉を蒔く手順を教えたところでタイムアップ。
 

           


③青い陶器のレターラック
  左側に一(ひと)かけ欠けて右側に亀裂が1本、前面にニュウが無数に入っていたので、前面に擦り漆をしてニュウを止め、あとは接着、コクソ、サビまで。金粉を蒔く手順を教えて時間切れ。ここまでやったらやっぱり仕上げたかったなぁ。 ✤ニュウとはヒビのこと?
  

      

     

  長くなるので、何回かに分けてアップします。

※ このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA, Nanako FUKUDA

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