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2322号やがて悲しき

2016-12-20 20:50:17 | 作品写真
出産後24歳で大病をした。風邪が治らないと注射をうけた医院から何ヶ所か転院。よく覚えてない。意識がないまま院の搬送車での転院もある。後に人からたくさん聞かされた自分のなりゆき。意識は幸い戻って、ありがたいことに軽快。二度目の出産と転居、長い専業主婦暮らしから様々の職を経て今に至る。
こんな履歴を考えてしまったのは、社内掲示のせいだ。面識はないが関係者の方が俺が一番長くいた病院で亡くなられた。
昔その病院が結果的に俺の難病を治療して下さった。院内の話題にもなったとかで、意識がもどってからいきなり来た主治医ではない先生が「あっこの人だ」と俺をみて言う。「いやー、僕この人もう治らないって言ったんだよー!」有り難くも苦笑いがやっと。
当時の主治医二人はよく患者の我儘を聞いて下さった。お元気でしょうか先生方。ICUで暮らし過ぎてた頃、点滴栄養で絶食だった。水以外何か飲みたいと要求を通すのにナースに言っても駄目だと思っていた。絶食も何ヶ月にもなると、食べ物の味や匂い食感もイメージできない。ICUの病床から身を起こすと、窓の外に幹線道路が見えた。肉や魚介、パンもろもろの配送車が商品画像と走る。車体の絵をみてもハムってどんな味だっけと必死で考えてた。
ナースの一人が不憫がりこっそりアイスクリームをくれたのと、流動食が始まったのとどちらが先か忘れた。カップのバニラアイスを木の匙で食べ悲しくないのに涙がとまらず、ナースに泣くなと叱られながら食った。
留守中長女は夫や姑が守ってくれた。実家の母は意識が戻った俺に、風邪のバイキンが体中脳までまわって死ぬところだったと告げた。デタラメです。ウイルスとか難しい話はうちの母には無理です。
夫や医師の説明でかなり状況がわかり、最初落ち込んだ。まあ治るらしいと思えた頃、ICUに来た父につい饒舌になった。父はいい気な病人に腹を立て、お前がここにいるだけで週に何十万も医療費がかかるんだぞと突き上げた。では夫は何も言ってくれなかったのか。そんなお金がないのは家計を担当していた自分がよくわかっている「あたし死ねば良かったのかなあ」でも生きちゃった。何日も眠れなくなったあとナースにぽつりとつぶやいてしまった。まあ高額医療費補助もあるし、と云うナース達の話は真実。補助以前の請求額も、そんなにではなかった。ただ最初は一時支払い、後から助成金が来る。父が言ってた金額は十割負担した場合の医療費総額。お前のようなのが社会の迷惑なのだと言いたかったらしい。
だからその後の三十年近くのことは、全部おまけです。幸い実家の老父母も夫も長女一家も次女も皆入院せず元気です。多分俺は年々老いにつれ両親に近づきつつある。そんな女を家にまだ置いてる夫は移民を拒む元首よりはるかに心が広いぞ。
細かいことはいいじゃないの。何とかなるさ。何がなくても。
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