好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

事件141『仏滅に出る悪霊』(第48巻)考察。

2012-07-23 | 『名探偵コナン』原作考察
潔癖性、先端恐怖症、高所恐怖症、神経質……といった
症状を持つ人々の住む屋敷で起こる殺人事件。

今回の事件のメイントリックは、
古典中の古典とさえ言える単純極まりない物だ。
本来ならせめて、もっと初期の時点で扱われるべきテーマだろう。
(もっと言えば、『消えた死体殺人事件』で使用済み)

そもそも、人の手によって描かれている漫画の世界で、
完全に「同じ顔」の人物を並べるのは不可能だ。
(ただしゲーム作品の世界なら、まだ説得力を出せるだろう。
ドット単位で「同じ顔」を並べる事が出来る)

まして、『コナン』は最早、
誰も彼もが赤の他人に変装できてしまう設定である。
「犯人は実は他人に変装できた」
という解でも成り立ってしまうのだ。
この事件は。

逆に言えば、この事件は
「『同じ顔』は双子しかあり得ない」
「赤の他人には変装できない」
という常識を、読者に思い起こさせるために
据えられたのかもしれない。

なお、この事件では、横溝参悟・重悟の兄弟が揃い踏み。
彼らが(恐らく一卵性)双生児である事がほぼ確定する。
ただ参悟の登場は、何故かこの事件をもって激減してしまう。
寂しい限りだ。

それでは。また次回。
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