好事家の世迷言。

私「りえ」の感性で綴る、調べたがり屋の生存報告。※今は逆転裁判とFate(共に初期)に集中してます。他は勘弁。

旅は人生。人生は旅。

2016-10-14 | 物語全般
『旅のラゴス』(by筒井康隆)、読了。

12話の連作短編集。
全12章の長編と言ってもよいかもしれない。

書店で平積み率高し。
長い間、読者人気トップクラスを誇る作品。
なので借りずに今回は買った。

機械文明が衰退した代わりに、人々が超能力を会得している。
そんな、私たちとは異なる世界、あるいは遠い遠い時代。

主人公の青年・ラゴスは、北から南へ、失われた歴史を知ろうとした後、
やがて故郷の北へ帰り、そして最期の地を求め、より北を目指す。

ページ数はたった250。
数ページで何ヶ月、何年が過ぎていく。
今時から見れば、何と短い文量で、何と濃密な人生を描ききっている事か。

ラゴスは、本当の意味で頭のよい人物で、好感を持てる。
第1話、空間転移の時に見せる優しさに既に惚れる。
さらわれて奴隷になっても上下から信頼を得るし、或る地では王様にもなる。
得た知識の危険性を見極めており、必要以上に世に広まらないように努める。
これほどの人物なら、大らかな恋愛で何人も妻を得るのも頷くしかない(笑)。

印象に残ったのが、ラストシーン。
これほど鮮やかに緞帳が落とされたのを見たのは初めてと言っていい。
少しでも、この境地に近づける文章を書けるようになってみたいものだ。

それでは。また次回。
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