好事家の世迷言。

私「りえ」の感性で綴る、調べたがり屋の生存報告。※今は逆転裁判とFate(共に初期)に集中してます。他は勘弁。

「暗黒都市へようこそ」第15話「相手の正体を精査せよ」

2017-07-12 | ゲームブック二次創作
廊下の終点の扉は、開いてなかった。
鍵穴は無かったが、動かせるレバーがある。
試しに引くと、扉は重々しくスライドして開いた。
どうやら、ここは武器庫のようだ。丸太がうずたかく積まれている。
俺でも使いやすそうな剣や弓矢もあった。
物色してたら、人影が現れた。アジュアだ。
俺は駆け寄ろうとして、けれど踏みとどまった。

「お前は、本物か?」
「君こそ、本物だっていう証拠を出せるんですか?」

俺は、腰に付けている木彫りの人形をアジュアに見せた。
前の冒険の時、記念に買ったお守りだ。
アジュアは何か言いかけて、結局黙った。
考えてる事はお互い同じ。
「偽物が探りを入れてるのなら何も言えない」って事だ。

「そうだな。だったら、腕相撲でもしねえ?」

俺はそう言って、ナイフを地面に置いた。
アジュアは、少しだけ笑った顔で、同じように刀を置いた。

「なんちゃってな!」

言ってナイフを拾うと、人形をアジュアに投げつけた。
アジュアは取った刀で、見事に人形を真っ二つに斬り裂いた。
偽物だ。アイツがこんな風に武器を使う事はない。
「お守りを投げるなんていけません!」って説教してくるのが本物だ。

偽物と分かった途端、アジュアの顔は死人のそれのように見えた。
俺は丸太の山の方へロープを投げ、上へ飛んだ。
宙吊り状態の俺へアジュアも跳び、無表情に刀を繰り出してくる。
それを俺は紙一重でやり過ごす。
刀の一撃が、丸太を束ねている縄を斬った。
崩れる丸太の奔流が、着地したアジュアの上にも落ち、転がっていく。
もがくアジュアを横目に、俺は逃げた。
ジャンル:
小説
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