ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)とグラナダ・ホームズを語る
グラナダ(NHK)版ホームズの鑑賞日記とホームズ役ジェレミー・ブレットに関する情報を発信していきます
 




(ジェレミーが「我が家」と読んでいたベーカー街の居間のセット。
ちなみに、マンチェスターにある「グラナダ・スタジオ」では、以前この居間のセットを一般公開していました。)


今日も「The man who became Sherlock Holmes」の概略の続きです。
今回は、130ページ前半から131ページ真ん中までをご紹介します。


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ジョアンは、タフで、現実的で、才能のある編集者であり、また運営能力にも長けていた。しかし、しばしば彼女は、ジョークの標的になっていた。彼女は、イギリス人と結婚し、紅茶にミルクを入れるような英国式生活を送り、英国の番組を輸入することで生計を立てている。それなのに、1978年式のアメリカ製ムスタングに乗っている。彼女は、こう言っていた。「あら、私はアメリカ経済を支えていると信じているわ」

ジョアンの推薦で、ホームズ役のオファーを受けて、ジェレミーは悩んでいた。マイケル・コックスは、シドニー・パジットが描いたホームズのイラストに、ジェレミーがそっくりだと説得した。しかし、ジェレミーはそれを信じることができなかった。ジョアンが、主要な俳優を決める前のキャスティングの会議に参加していたことを、ジェレミーは知っていた。

ベーカー街の居間の、絨毯と肘掛けいすの横をゆっくりと通り過ぎる時、ジェレミーはガス灯の匂いを感じることが出来た。疲れた目をこすり、床のスリッパ、壁に銃で撃った女王の頭文字、そしてパイプやバイオリンを見つめた。寝室にはいると、休めるベットがあり、コートを引っ張り、体の上にかけて、天井を見つめれば、心地よい眠りがジェレミーに訪れる。これは、昼休みのセットでのことだ。ジェレミーは、今日、ウィネベーゴ湖に行きたくなかった。ベーカー街のセットが居心地が良いのだ。今やジェレミーは、忠実に再現されたベーカー街に安らぎを感じているのだ。

しかし、新しいプロデューサーのジューン・ウィンダム・デービスは、どんどんグラナダでの撮影を削り、本当のビクトリア朝の家にロケに行くのだ。制作チームは、マンチェスターにある通りや公園にロケに出かけるのだが、マンチェスターは赤い煉瓦の建物が多く、本物感に欠ける。また店の看板や建設の足場なども見えてしまう。ウォリントンにあるスポーツ・ホールの内部で撮影したことがあるのだが、余分なものを隠していた。

ジェレミーは、どこへ行ってもよくファンに、特に女性に、見つかっていた。男性の視聴者は、外見だけを見ているうちは、そうでもなかったが、内面を知ると賞賛していった。ジェレミーは、ファンにとって生涯の友達なのだ。

ホームズの撮影の間、ジェレミーとジョアン、そして彼女の連れ子二人で、フィリップ・キングスリーのメイフェアの家の最上階を借りていたことがある。フィリップは、ニューヨークでクリニックを始め、この町に住居も構えていた。しかし、ジェレミーはグラナダ・ホームズの為に、スタジオ近くのミッドランドホテルで多くの時間を過ごすようになる。その間、ジョアンは大西洋を越えて、通っていた。

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今回も、私にとっては、すごく楽しめる内容でした♪♪
やはりジェレミーの最愛との奥様との生活、それは人生で一番幸せだった時のものでしょう、
そういう時期のジェレミーの様子を知ることは、すごく楽しいです。

ジェレミーは、ベーカー街のセットを「我が家」と呼んでいて、
上にあったように、本当に昼休み中に昼寝をしていたそうです。
そういえば、プロデューサーがデービスに代わってからは、ロケが多くなりましたよね。
ジェレミーは、ベーカー街での撮影を望んでいたので、残念に思っていたそうです。
あのセットは、本当に素晴らしいもので、どこから見てもホームズの居間にしか見えないんですもの。
私達ファンにとっても、ベーカー街でのシーンが少なくなったことは、惜しいです。

ジェレミーの奥さん、ジョアンさんが、グラナダ・ホームズの配役会議に出席していたというのは、真実味がありますね。
ジョアンさんは、グラナダTVから有名なドラマ「Upstairs, Downstairs」を買い付けていましたから、
アメリカTV界でどんな配役ならヒットするか、会議で意見する価値は充分あります。
グラナダTVとしては、もちろん最初からアメリカでの市場を見込んでますから、
アメリカTV界で立場のあるジョアンさんの意見は、重要視されたと思います。
そうすると、奥さんがホームズを薦めたんですね。
ジョアンさんとしても、ジェレミーのホームズを待望していたわけです。
ここら辺のお話は、本当に興味深いですね。

ジェレミーが、ニューヨークでジョアンさんと二人の子供と住んでいた家ですが、
フィリップ・キングスレーの家だったんですね!
キングスレーは、ロンドンのヘアサロンのオーナーで、ジェレミーやオリビエも通っていたそうです。
(ちなみに、サイトはこちら。)
ジェレミーは、個人的にこのキングスレーと親しかったそうです。
結構、有名な人みたいですが、日本ではこちらのシャンプーは売ってないですよね?
以前、ご紹介したときに、「買おう」と思いつつ、忘れてました。
よし、今度こそ、注文して、ジェレミーがどんなシャンプーを使っていたのか、試してみたいです♪

それと、ジョアンさんは1978年製のムスタングに乗っていたんですね。
ジェレミーも、この車が好きだったのでしょうか。
常々、ジェレミーの乗っていた車が知りたい!と思っている私ですが、
奥さんが乗っていたと言うことは、ジェレミーも乗っていたということですよね。
良いですねぇ。ぜひ乗ってみたいですし、買ってみたい。(経済的に無理ですが

最近、こういうお話続いてますが、皆さん飽き気味じゃないでしょうか。
私は、すごく盛り上がっているんですが・・。
来週は、何を更新しようかな。楽しみに考えます♪


そういえば、私は大阪市内、しかもわりと中心部に住んでいるんですが、
今日はサミットの前会議が行われていて、なにかいつもと街の雰囲気が違っていました。
昨日から、検問もしてますし、警官も多いです。
前々から交通渋滞がありますよ、と警告があったので、皆さん車の利用を控えているみたいで、静かでしたー。
ヘリは結構飛んでました。しかも、夜になっても飛んでいて、ついさっきまで音が聞こえていました!
なんかいつもと違う街の雰囲気で、ちょっと楽しかったりします♪


では、また金曜日に♪


りえ(rie_002@goo.jp)


この本はジェレミーファンの間では、内容に偽りがあるなどとされ、評価の高い本ではありませんが、ジェレミーの一生涯の伝記はこの本が一番詳しいため、概略をご紹介しています。内容が一部事実と違うところもあるかも知れませんが、ご了解の上、お読み下さい。





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