幸せについての考察 【桐棺三寸】

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新渡戸稲造「武士道」

2005-04-08 | 価値観の基(もと)
武士道

岩波書店

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この本に書かれている内容が、真の「武士の姿」「武士としての道」を著(あらわ)しているかどうかは議論の分かれるところかもしれません。
私が、「『武士としての道』に感銘を受けたというわけではなく、「『武士道というタイトルのこの書物』に感銘を受けた」ということを、まずご承知おき下さい。

各宗教の教義から最近の「金持ち父さん…」等に至るまで、「既製の価値観」というものが数多くありますが、もし私が、自分の知り得るそれらの中から、自分が拠り所とする価値観を1つ選ばなければならないとしたならば、恐らくこの本に書かれている価値観を選択することとなるでしょう。

初めて読んだ時は、大変感銘を受けました。
日本人として知っておくべき「道徳・教育」とは正にこれだ、との思いがしました。
ただ、今では正直なところ、この価値観のみで「世界」と渡りあうことはちょっと難しいのかな、という気もします。

例えば「各種外交問題」など。
「日本人としての美徳」ということについては大変素晴らしく、その点堂々と「外国人」に誇るべきものではあると思うのですが、価値観の全く異なる「外国人」と「利益や権利」を交渉する場合等については、この価値観のみでは果たしてどうなのだろうか、と感じます。

或いは、これほど「金持ちになる」「トクをする」という価値観が大手を振ってまかり通っている現代、ヘタをしたら「正直者がバカを見る」ということにもなりかねないかもしれません。

とは言うものの、やはり日本人として生まれてきた限り、意識の片隅にでも「ひっそりと」置いておくべき考え方なのではないでしょうか。
またはこれを「土台」として、その上に必要に応じた様々な「知識」を積み上げてゆくべきものかとも思います。

因みに、今ではより平易に訳されたものもあるようですが、文体の美しさも含め、私はこちらを推したいと考えます。


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コメント (1)
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