三億円事件犯人に至る道

三億円事件について考察いたします。

マインズ農業協同組合多磨支店

2016-01-08 04:53:30 | 日記
ずいぶんと、きれいな、建物。昔日の面影はない。
実は、2012年5月、建て替わっているのだが。
とにかく、やっと、辿り着いたという感じ。
ということで、多磨農業協同組合について。
農業協同組合、ということは、農業者にための、非営利の、法人組織、ということになる。
また、一地域一農協という原則(ただ、この原則の根拠、農業協同組合法第60条第2項は、現在、廃止されている)から、多磨農協は、旧多磨村を、管轄している。
ちなみに、府中市は、1954年、西側の、西府村、府中町、東側の、多磨村が、合併してできたわけだが、旧多磨村は、合併する前の、多磨村のこと。つまり、多磨農協は、府中の、東側一帯を、管轄しているわけだ。
東京都農協30年史、331頁に、当時の多磨農協のことが、以下、のように載っている。
(引用ではなく、適宜、こちらでまとめている)
多磨組合地区では、甲州街道、中央高速道路が、相次いで、開通。土地ブームが生じ、農地は、380ヘクタールから、1969年には、237ヘクタールに減少。ただ、土地代金は、多磨農協に流入し、折からの、農協貯金5兆円必達運動の最中、多磨農協は、33億円を、達成し、割り当てられた目標を、上回ることができた。
今、こうして、この記事を、読むと、農業協同組合に対して、やや、疑問を感じてしまう。農地を、宅地に転用することに、積極的な様子が、感じられるからだ。
おそらく、農地を不動産に転用し、売却したとすれば、その売却益は、預貯金として、そっくり、農業協同組合に、ころがりこんでくる。それで、農地の宅地への転用を、積極的に、推進したのだろう。
しかし、そもそも、農業協同組合は、「非営利」が前提なはず。これでは、利潤追求団体になってしまっている。その結果は、農地法、農業委員会と、セットで、農地を保全し、日本農業を守るという、本来の目的の喪失、ということになってしまったのでは、と思えるのだが。
そう考えると、目の前の、きれいになった、多磨農協の建物、その見た目を、そのまま、受け入れてよいのか、と思えてしまう。
(2013年5月記)

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