もう既にこんばんわ。
天候に振り回されて生きている頭痛持ちの皆様、お加減はいかがでしょうか。
ロキソニンを滅茶苦茶服用してます。
わたくしです。
一昨日父と母とだらだらテレビを観ていた所、彼等が何事かを話しこんでいた。
ぼーっとテレビに視線を送っていた私に父が
「○○(私の名前)ちゃん、○○ちゃん」
と、普段は絶対しない「ちゃん」付けで話し掛けてきて凄く嫌な予感がした私は
「な、何よ」
怯えて返した。
振り向いて父の顔を見ると最高の笑顔で
「明後日の法事、行ってくれない?」
という簡単な用事だったので私は
「良いですよ」
と、即答した所両親はビビり「本当に大丈夫なのか?」と再確認してくる。
私は、鬱病で統合失調症で無職だ。
お金は無いが暇は「もう良いっちゅうねん」と言う位持て余してるので居候のこの身分、少しでも両親の役に立ちたいと思い承諾した。
昨日通夜に出て帰ってきた父は懇意にしているMさん夫婦やその他の知人に
「明日は娘が告別式と法事に参加するから宜しく」
と触れ回って帰って来てくれて大変助かった。
さて、今日だ。
私の出番だ。
11時に家を出るのに早朝5時に断眠だ。
暇で暇でしょうが無いのでYouTubeで『聖☆おにいさん』の映画版を観て時間を潰す。
ほんと便利な、YouTube。
良い塩梅の時間になったのでごそごそと寝間着の氷帝ジャージ(『テニスの王子様』という漫画に出て来る学校のテニス部ジャージ)のまま居間に向かう。
「おはよー」
「おはよう。アンタ今日早いわね」
「まぁね」
ネットで映画観て時間潰してた、等と多忙な母には口が裂けても言えないぜ。
コーヒー飲んであったまりながらしばしテレビを観る。
ちびっこが自転車でレースをする大会があって走ってる自分の子どもをムービーで撮ろうと懸命に追いかける親御さんの必死さに笑う。
子どもも必死だろうが親も地獄だろう、アレは。
転んだ子どもを抱き上げてあやした後また自転車に乗せる。
あんたは鬼か・・・子どもの意志の尊重とかそういうのがないのか。
何だか疲れて歯磨きをして顔を洗い化粧をして髪をセットする。
喪服に着替えても時間に余裕があったので、西条八十の詩集を読んでたら母が
「持って行っちゃ駄目よ」
と言うので
「小学生だってそんな事位知っておるわー!!」
今月初めての逆ギレで返す。
色々疲れる日々を送っているからね・・・うん・・・。
「あぁ!!○○っ!!ストッキング伝線してる!!」
「えぇっ!?」
慌てて違うストッキングに履き替え、さいさきの悪さを感じる。
母の車にて会場へと向かう。
ロビー迄連れて来てくれた母に受付にお香典を出すよう指示されごそごそとお香典を出す。
紙袋に包まれたおそらくお茶っ葉を母が持つ。
ロビーは人が一杯だった。
炯眼で母がMさん夫婦を見つけてくれた。
「おはようございます。娘です。難聴なんですが色々教えてやって下さい」
私は先天性感音難聴だ。
一体どうして私の身体と心はこんなんなのだろう、ともう笑うしか無い。
わははは。
補聴器付けても無駄だぜ。
わははは。
母が帰ってしまったので以後私はすみちゃん(Mさん宅の奥さん)にぴっとりくっついて行動する。
間もなく告別式が始まり私達は遺族席に座る。
私の祖母の戦死した前夫の弟さんがみまかったのだ。
坊さんが3人でお経を唱える。
正直に言おう。
暇だ。
家に居るときより暇だ。
そんな私の右肩にすみちゃんの頭がめりこんでくる。
すみちゃん!!
すみちゃんは数分寝ては起きてはを繰り返し私の心の爆笑ツボを押してくるが笑えない。
目の前には涙する遺族がいる。
やがてすみちゃんは蘇りしっかりお焼香を済ます。
これが大人ってヤツか・・・。
私もお焼香を済ませ、もう勘弁してくれという限界で念仏が終わり坊さん3人が退出して皆またロビーに出る。
茫然と椅子に座っていたらすみちゃんが
「法事出るんでしょ?ほら受付にご香典出して!!」
げげっ!ワーォ!!
ピンチを救って貰いひれ伏す。
さぁ、法事だ。
また会場に入って坊さん3人を待つ。
やって来たのは先程と衣装が変わった住職と前と同じ法衣の坊さんだった。
お前のお召し替えかよ!
変な魔法少女が使う様なバトンを回したりしていて最高に引いた。
止めようぜ、ソレ。
法事はつつがなく終わった。
さぁ、次は食事会だ。
私の席は祖父の名前ですみちゃんの隣だ。
ぱくぱくと持ち帰り不可な茶碗蒸しとか食べて右隣のおっちゃんとコップにお互いオレンジジュースとビールを注ぎ合う。
昼食後の薬を飲むタイミングがなくてガクガクと震える指と腕で漸く服薬する。
三ツ矢サイダーが飲みたくなったのでまだ震えは治まらないが王冠を開ける。
おっちゃんと私の喪服にサイダーがかかる。
「あぁっ!すみません!!すみません!!!」
「いいよいいよ」
すみちゃんがハンカチを渡してくれるがおっちゃんは「大丈夫だから」と言って更に私を平謝りさせる。
すみちゃんにどうやってハンカチを返したのか憶えていない程焦った。
心に痛手を負い何となく俯いているとすみちゃんの靴が見えた。
黒い革製のスニーカーだ。
吹き出しそうになる。
何ておいしいキャラなんだ!すみちゃん!!
弁当以外の食べられる物を食べ尽くして弁当の梱包を頼む。
母に『迎えに来てくれ』メールをする。
すみちゃんが「帰りはどうするの?」と訊いてくれたので「母に迎えに来て貰います」と答える。
包まれた弁当が出て来て席を立つ
「今日はありがとうございました。とてもお世話になって本当にすいません。お先に失礼します」
「気を付けて帰ってね」
「はい」
ロビーに出て母がメールを見てない可能性が大なので家に電話する。
「もしもし~」
「あ、お母さん。迎えに来て」
「分かった-」
やっぱりメール読んでなかったな。
1階に下りて仏花を二束貰う。
重くて大きい・・・。
「これで全部です」
「あらそうなの」
すみちゃんが大量の花束の前に陣取ってた。
「お先に失礼します」
「はーい。お母さんに宜しくね」
玄関で母を待っていたら漸く花束を選び終えたすみちゃんが出て来た。
私はまたすみちゃんの底力を見せつけられた。
七束・・・仏花を手にしていた・・・。
車に乗り込み続々と皆帰る。
余りの荷物の重さに耐えかねて弁当と仏花を足下に置く。
やがて親族用バスが来て2人乗り込んで帰ってゆく。
まだ待つ。
最後迄残ってた親族も帰る。
まだ待つ。
まだ待つ。
まだ待つ。
空は曇りで、旅立った故人の人と也を知らぬ私はいつまでも大人になりきれない己にやるせない思いだった。
静かに気がふれそうになる。
でも、それが私なのだ。
母の迎えはまだ来ない。
天候に振り回されて生きている頭痛持ちの皆様、お加減はいかがでしょうか。
ロキソニンを滅茶苦茶服用してます。
わたくしです。
一昨日父と母とだらだらテレビを観ていた所、彼等が何事かを話しこんでいた。
ぼーっとテレビに視線を送っていた私に父が
「○○(私の名前)ちゃん、○○ちゃん」
と、普段は絶対しない「ちゃん」付けで話し掛けてきて凄く嫌な予感がした私は
「な、何よ」
怯えて返した。
振り向いて父の顔を見ると最高の笑顔で
「明後日の法事、行ってくれない?」
という簡単な用事だったので私は
「良いですよ」
と、即答した所両親はビビり「本当に大丈夫なのか?」と再確認してくる。
私は、鬱病で統合失調症で無職だ。
お金は無いが暇は「もう良いっちゅうねん」と言う位持て余してるので居候のこの身分、少しでも両親の役に立ちたいと思い承諾した。
昨日通夜に出て帰ってきた父は懇意にしているMさん夫婦やその他の知人に
「明日は娘が告別式と法事に参加するから宜しく」
と触れ回って帰って来てくれて大変助かった。
さて、今日だ。
私の出番だ。
11時に家を出るのに早朝5時に断眠だ。
暇で暇でしょうが無いのでYouTubeで『聖☆おにいさん』の映画版を観て時間を潰す。
ほんと便利な、YouTube。
良い塩梅の時間になったのでごそごそと寝間着の氷帝ジャージ(『テニスの王子様』という漫画に出て来る学校のテニス部ジャージ)のまま居間に向かう。
「おはよー」
「おはよう。アンタ今日早いわね」
「まぁね」
ネットで映画観て時間潰してた、等と多忙な母には口が裂けても言えないぜ。
コーヒー飲んであったまりながらしばしテレビを観る。
ちびっこが自転車でレースをする大会があって走ってる自分の子どもをムービーで撮ろうと懸命に追いかける親御さんの必死さに笑う。
子どもも必死だろうが親も地獄だろう、アレは。
転んだ子どもを抱き上げてあやした後また自転車に乗せる。
あんたは鬼か・・・子どもの意志の尊重とかそういうのがないのか。
何だか疲れて歯磨きをして顔を洗い化粧をして髪をセットする。
喪服に着替えても時間に余裕があったので、西条八十の詩集を読んでたら母が
「持って行っちゃ駄目よ」
と言うので
「小学生だってそんな事位知っておるわー!!」
今月初めての逆ギレで返す。
色々疲れる日々を送っているからね・・・うん・・・。
「あぁ!!○○っ!!ストッキング伝線してる!!」
「えぇっ!?」
慌てて違うストッキングに履き替え、さいさきの悪さを感じる。
母の車にて会場へと向かう。
ロビー迄連れて来てくれた母に受付にお香典を出すよう指示されごそごそとお香典を出す。
紙袋に包まれたおそらくお茶っ葉を母が持つ。
ロビーは人が一杯だった。
炯眼で母がMさん夫婦を見つけてくれた。
「おはようございます。娘です。難聴なんですが色々教えてやって下さい」
私は先天性感音難聴だ。
一体どうして私の身体と心はこんなんなのだろう、ともう笑うしか無い。
わははは。
補聴器付けても無駄だぜ。
わははは。
母が帰ってしまったので以後私はすみちゃん(Mさん宅の奥さん)にぴっとりくっついて行動する。
間もなく告別式が始まり私達は遺族席に座る。
私の祖母の戦死した前夫の弟さんがみまかったのだ。
坊さんが3人でお経を唱える。
正直に言おう。
暇だ。
家に居るときより暇だ。
そんな私の右肩にすみちゃんの頭がめりこんでくる。
すみちゃん!!
すみちゃんは数分寝ては起きてはを繰り返し私の心の爆笑ツボを押してくるが笑えない。
目の前には涙する遺族がいる。
やがてすみちゃんは蘇りしっかりお焼香を済ます。
これが大人ってヤツか・・・。
私もお焼香を済ませ、もう勘弁してくれという限界で念仏が終わり坊さん3人が退出して皆またロビーに出る。
茫然と椅子に座っていたらすみちゃんが
「法事出るんでしょ?ほら受付にご香典出して!!」
げげっ!ワーォ!!
ピンチを救って貰いひれ伏す。
さぁ、法事だ。
また会場に入って坊さん3人を待つ。
やって来たのは先程と衣装が変わった住職と前と同じ法衣の坊さんだった。
お前のお召し替えかよ!
変な魔法少女が使う様なバトンを回したりしていて最高に引いた。
止めようぜ、ソレ。
法事はつつがなく終わった。
さぁ、次は食事会だ。
私の席は祖父の名前ですみちゃんの隣だ。
ぱくぱくと持ち帰り不可な茶碗蒸しとか食べて右隣のおっちゃんとコップにお互いオレンジジュースとビールを注ぎ合う。
昼食後の薬を飲むタイミングがなくてガクガクと震える指と腕で漸く服薬する。
三ツ矢サイダーが飲みたくなったのでまだ震えは治まらないが王冠を開ける。
おっちゃんと私の喪服にサイダーがかかる。
「あぁっ!すみません!!すみません!!!」
「いいよいいよ」
すみちゃんがハンカチを渡してくれるがおっちゃんは「大丈夫だから」と言って更に私を平謝りさせる。
すみちゃんにどうやってハンカチを返したのか憶えていない程焦った。
心に痛手を負い何となく俯いているとすみちゃんの靴が見えた。
黒い革製のスニーカーだ。
吹き出しそうになる。
何ておいしいキャラなんだ!すみちゃん!!
弁当以外の食べられる物を食べ尽くして弁当の梱包を頼む。
母に『迎えに来てくれ』メールをする。
すみちゃんが「帰りはどうするの?」と訊いてくれたので「母に迎えに来て貰います」と答える。
包まれた弁当が出て来て席を立つ
「今日はありがとうございました。とてもお世話になって本当にすいません。お先に失礼します」
「気を付けて帰ってね」
「はい」
ロビーに出て母がメールを見てない可能性が大なので家に電話する。
「もしもし~」
「あ、お母さん。迎えに来て」
「分かった-」
やっぱりメール読んでなかったな。
1階に下りて仏花を二束貰う。
重くて大きい・・・。
「これで全部です」
「あらそうなの」
すみちゃんが大量の花束の前に陣取ってた。
「お先に失礼します」
「はーい。お母さんに宜しくね」
玄関で母を待っていたら漸く花束を選び終えたすみちゃんが出て来た。
私はまたすみちゃんの底力を見せつけられた。
七束・・・仏花を手にしていた・・・。
車に乗り込み続々と皆帰る。
余りの荷物の重さに耐えかねて弁当と仏花を足下に置く。
やがて親族用バスが来て2人乗り込んで帰ってゆく。
まだ待つ。
最後迄残ってた親族も帰る。
まだ待つ。
まだ待つ。
まだ待つ。
空は曇りで、旅立った故人の人と也を知らぬ私はいつまでも大人になりきれない己にやるせない思いだった。
静かに気がふれそうになる。
でも、それが私なのだ。
母の迎えはまだ来ない。