Reoっちの駄文(ふつーの日常をハードボイルドに)

金融、サッカー、ボクシング、映画・・・そしてその他でふつーの日常を、楽しく読めるようにハードボイルドな読み物風に。

『エンゼル・ハート』

2009-03-31 23:41:23 | 映画(ふつう。)
『エンゼル・ハート』(Angel Heart)
1987年 アメリカ 主演:ミッキー・ローク、ロバート・デニーロ


ニューヨークはブルックリンで営む私立探偵のハリー・エンゼルは、弁護士を通してとある富豪ルイ・サイファーから人探しの依頼を受ける。その人物ジョニー・フェイヴァリットとは、昔は歌手だったが、戦争で記憶喪失及び整形が必要なほどの大怪我を負い、病院に収容されていると言う。その人物の生死を確認しにエンゼルは病院へと向かうが、そこではジョニーは他の病院へと12年前に転院されているとカルテにボールペンで記されていた。しかし、12年前にボールペンは存在せず…エンゼルはそのジョニーと言う人物の不可解さに深入りし、捜索を続けていく事になる。果たして、ジョニーはどこへと行ったのか?そして、ジョニーの正体とは…?


1955年のニューヨークを舞台とした、私立探偵が主人公のストーリー…もう、もろにハードボイルドの典型ではないか。更に、映画の冒頭がサックスの演奏で始まる。否が応にもハードボイルド大好きなおれの期待は高まる。だが…この20年前のミッキー・ローク、爽やかすぎてハードボイルドじゃないなぁ。まだ30から40代ぽいのに、早くも老眼鏡かけてるし…ってか、当時のロバート・デニーロは今と変わらないが、当時のミッキー・ローク、今と大違い。今はめちゃくちゃゴツいおっちゃんなのに。言ってみれば、長渕剛なみの変わりよう。


重要なストーリーの方は、結末が超驚愕。こんな古い映画なのに、今まで聞いた事もないようなストーリー展開。これは、観てみて損はないかも。ただ、結末に至るまでの流れは、主人公エンゼルが優男なだけに、ちょっと期待外れ。せっかく名前はカッコイイのに…


と言う事で、このハードボイルドなミステリー、結末まで観れば面白い。途中はそれほどエキサイティングな展開ではないが、まぁ50年代のアメリカを楽しむと思えば、それはそれで楽しい。古典的ハードボイルドが好きな人に、オススメ。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★★★☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
★★★★★★☆☆☆☆

ミッキー・ロークのハードボイル度:
★★★★★★☆☆☆☆

どこかの国のマンガとは関係ないよ度:
★★★★★★★★★★★★


Reo.

『閉ざされた森』

2009-03-30 23:33:52 | 映画(ふつう。)
『閉ざされた森』(Basic)
2003年 アメリカ 主演:ジョン・トラボルタ


パナマ運河に接する米軍基地で、日々厳しい訓練が繰り広げられる米陸軍レンジャー部隊。ある嵐の日、選ばれた6人のメンバーと隊長の計7人が訓練に出たが、この日は1人のみ無事に生還し、1人が負傷、1人が遺体で帰って来た。残りの4人、そして訓練中に何が起きたのかは、不明…しかし、生還した隊員は黙秘を貫く。困惑した基地の司令官は、軍内部の面々による尋問では埒があかないと感じ、外部から以前より面識のある尋問のスペシャリスト、麻薬捜査官で元レンジャーのトム・ハーディを呼び寄せる。収賄の容疑がかかり、更に言動にも問題のあるトムが、果たして嵐の森で起きた事件の真相を暴く事が出来るのか…?


軍隊物のミステリー、司法物と言えば、トム・クルーズの主演『ア・フュー・グッドメン』を思い出させる。軍隊の秘められた謎、軍上層部も絡む闇が暴かれるストーリーだが、この映画もちょっと似ている。大きな違いは、トム・クルーズは優秀なエリートで、トラボルタは不良尋問官と言う主人公の設定。エリートを主人公に置くか、アウトローを主人公に置くかで随分違う雰囲気になっているが、まぁ似ているって言えば似ている。


ラストの纏め方には、ちょっと納得いかないところもある。唐突に出てくる6人の部隊員を把握する事と、二転三転するストーリーについて行くのは、ちょっと大変。だが、軍内部の司法物、『ア・フュー・グッドメン』が好きだった人には、オススメ。トラボルタの尋問方法も、もしかしたら勉強になるかも…いや、ないか。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★☆☆☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
★★★★★☆☆☆☆☆

ジョン・トラボルタのハードボイル度:
★★★★★★☆☆☆☆

90分ストーリーついて行くのに大変度:
★★★★★★★★★☆


Reo.

博多土産、を読み物風に

2009-03-30 17:20:38 | その他
『博多』
① 福岡市の区名。那珂川(なかがわ)以東の地域で、商業が盛ん。古く那津(なのつ)とよばれ、大陸との交通の要地として発展。博多港・博多駅・福岡空港がある。どんたく・祇園山笠などの祭りが行われる。
② 秋田美人、京美人と並び日本三大美人の出身地。-美人。したがって、日本三大歓楽街と被る中州は、男の妄想を駆り立てる。


「今度、福岡に出張なんですけど、お土産何が良いですか?」


若手が、おれに質問する。隣に座る同僚は、『からしれんこん』なる物を、要求している。仕事で福岡に行き、夜は中州で博多美人と・・・という希望が叶わなかったおれは、憤る内心を隠しながらも、皮肉で応えた。


「・・・そうだな・・・博多美人を、頼む。・・・一人で、良いぞ。」


こんな羨ましいやつらは、難しい要求で困らすに限る。もし万が一、おれの要求が通ったとしたら・・・グフフ・・・涎を垂らすおれに、若手が軽く応える。


「あ、はい、分かりました!」


え?本当に買って帰れるの?という疑問が口に出るのを抑え、おれは期待と妄想を膨らませ数日をすごした。





街を明るく照らす太陽の光が、気持ち良い。長い冬で冷たくなった街並みだけでなく、おれの心さえも暖めるかのようだった。今日は何か良い事がありそうだ、そんな気持ちをかかえ、おれはスキップしながらいつもの通勤電車に乗り込んだ。今日は、博多美人との面会の日だ。


「あ、おはようございます!お土産です!」


出社早々から若手を目聡く見つけると、さっそく彼は声をかけてきた。だが・・・女性の影は、彼の近くには存在しなかった。おれは、キョロキョロと周りを見渡し、デスクの下をチェックし、引出しを開け、博多美人を探したが、女性はオフィスにはいなかった。


「ちょっと、どこ見てるんですか。これですよ、はいお土産。」
「・・・!こ、これは・・・美人・・・!?」


おれは、『博多美人』と書かれた、菓子折りを握らされていた。はて、酒井法子似の女性は、どこに行った?という頭に浮かんだ疑問を、完全に否定するかのように。


確かに、一口サイズのロールケーキのような『博多美人』は、美味かった。だが・・・おれが本当に味わいたいのは・・・


おれは、涙を拭いながら、24個入り菓子折りを、全て完食してやった。博多美人も、おれに乱暴に食われる事を、望んでいるはずだ。


数週間後、また同僚が福岡への出張へ向かい、帰ってきた。お土産は、『博多の女(ひと)』だった・・・どれだけ女好きだと思われているんだ、おれは!というツッコミを堪えながら、24個入り菓子折りをこれまた誰にも分けずに完食したのは、言うまでも無い。


福岡に出張して、現地で博多美人を食べさせてくれ、と思いながらも、危険すぎて行かせてもらえないのは、これまた言うまでも、無い。


【続く】


Reo.

『モーテル』

2009-03-29 14:57:50 | 映画(ふつう。)
モーテル』(Vacancy)
2007年 アメリカ 主演:ルーク・ウィルソン、ケイト・ベッキンセイル


事故により息子を失ったデイヴィッドとエイミーは、お互いへの気持ちのすれ違いから離婚を決断するが、離婚前の最後にエイミーの実家を訪問した帰り道に乗っていた車が故障し、山奥のとあるモーテルで一夜を過ごす事になる。古くて怪しいモーテルに辟易しながら、部屋に置いてあったビデオを観ようとすると、なんとそこにはある部屋で宿泊者が謎のグループに襲われるという凄惨な光景が映っていた。そして、その場面を良く観ると、そのビデオの部屋とは、今デイヴィッド達が泊まっている部屋で…そして、ビデオに映っているような現象が、自らの部屋でも起き…果たしてビデオに残っている映像の謎とは?そして、二人は無事にモーテルを出ることが出来るのか…?


モーテルに泊まったら、何故か襲われちゃうという、アメリカの映画では良くある展開、つまり成功例があるストーリー。ホラー映画だが、そこそこの恐怖心を抱かせる演出は出来ている。そして、出演者もなかなかの大物俳優。成功する要素は揃っているのだが…


だが、正直、全てが中途半端な感は否めない。ストーリーは、本当にどこかで観たような展開で、それほど驚く展開とか、感心する場面は無い。また、ホラー的な要素も、目を塞いでしまうほど恐ろしい展開があるわけでは、ない。主役の二人も良い演技をするが、ぶっちゃけホラー映画では、それほど心情を映し出すような繊細な演技が必要なわけでもない。


この映画、実は続編の製作が決定しているという。だが…正直、続編を作っちゃうほど面白いか…?と思ってしまうほど、普通の展開。この設定に興味があるなら観てみても良いが、もっと怖い映画は、他にいくらでもあると思う。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★☆☆☆☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
★★★★★★☆☆☆☆

こんな汚いモーテルは存在するのか!?度:
★★★★★★★★☆☆

やっぱり女性が強いね度:
★★★★★★★★★☆


Reo.

『リターナー』

2009-03-27 23:24:46 | 映画(オススメ!)
リターナー
2002年 日本 主演:金城武、鈴木杏


侵略戦争に敗れ滅亡寸前の人類を救う為、少女ミリは未来を変えるために2002年の日本にやってきた。ミリはそこで偶然にも、子供売買の取引を驚異的な戦闘能力でぶち壊しているミヤモトと出会う。ミヤモトの能力に感銘したミリは、未来の人類を救う自らのミッションにミヤモトを無理矢理に付き合わせ、2人である山へと向かう。しかし、そこにミリの目的の物は無く…さらに、ミヤモトの宿敵である溝口も、2人と同じものを狙い…人類を滅亡に導こうとするものは、いったい何なのか?そして、果たしてミリとミヤモトは、未来を変え人類を救う事が出来るのか…?


未来から現代にタイムトラベルして、未来を変える為に四苦八苦する…かの有名な『ターミネーター』を想像してしまうが、ここでの主人公はサイボーグなシュワちゃんではなく、年端も行かない少女。そんな少女が、イケメンで強い男の力を借り、戦いを挑んでいく…なかなか面白いんだ、これが。


ストーリーも、それほどオリジナリティに溢れているわけではないが、悪くない。そしてアクションも、マトリックスを思わせるシーンもあり、なかなか良い。音楽も、なかなかカッコイイ。少女ミリ役の鈴木杏ちゃんも、素晴らしい演技。悪役の岸谷吾郎の弾け方も、さすが演技派、素晴らしい。


ただ…唯一の欠点は…大事な主人公の演技、つまり金城武の演技とセリフが…今の金城武はもっと良い演技してたと思うが、この映画の7年前は、どうもセリフが棒読みで…せっかくカッコ良くて、ハードボイルドなのに…あの高い声と、棒読みセリフは、どうかならなかったかな。ガキ役の鈴木杏の方が数倍も良い演技って、どうよ。


だが、そんな欠点は、金城武のルックスの良さで忘れてあげよう。総合的になかなか楽しめる映画になっている、結構オススメ。


[10段階評価]
お薦め度:
★★★★★★★☆☆☆

英語の勉強にお薦め度:
★★☆☆☆☆☆☆☆☆

鈴木杏(当時15歳)の演技の良さ:
★★★★★★★★★☆

金城武のハードボイル度:
★★★★★★☆☆☆☆


Reo.