太陽はギラリと目を光らせて、これでもかと言わんばかりに炎をまき散らす。
3人はここなら安全という事でローブを脱いで歩いていた。
「ケッ、どうせなら遺跡まで連れてってくれりゃー良かったのに。」
焼け付くような日照り。
しみでる汗。
「の、のどがかわいた。」
「だらしないな。」
「お前がさっき全部飲んだせいだよ!」
達也はおじさんの水筒を分けてもらった。
砂丘を超えても、広がるのは砂の世界ばかり。
達也は高熱の砂を踏むたび、労力と水分が削り取られるように感じた。
生ぬるく乾いた風が吹きすさぶ。
ふと顔をあげる。
達也の瞳は、一件の建物が揺らめく陽炎(かげろう)の中にあるのを認めた。
「みんなもう少しだ、頑張ろう。」
全員が残った力を振り絞って歩き続けた。
―「もうダメでげすぅー。」
「あー、疲れたぜ。」
緑髪は遺跡の壁にもたれこむ。
遺跡は広々とした長方形で、平べったく石組みで出来ていた。
「た、達也君、くつろぎタイムといきたい所だがここは暑い。休むなら遺跡の中で休もう。」
「そうですね。」
一同はアーチ状の穴をくぐった。
中に入ると、壁に両側にとりつけられた炎がめらめらと燃えている。
それぞれが、体から一気に力が抜けたように腰をおとす。
「ここにはありとあらゆる罠が仕掛けられ、そしてその試練の果てに最新部にたどり着けるのは心正しき勇者のみといわれている。」
「へー…。」
振動。
ズシンという音がして、とっさにナツキが飛び上がる。
振り向くか振り向かないかの内に皆が走り出した。
どでかい球体がすごいスピードで彼らを追いかけていた。
緑髪「さっそくかよっ!」
「こんなところでペシャンコは嫌でげすー!」
達也(なんてこった。こっちはまだろくに休んでもないのに。クソッ、どうすれば…。)
球はもうすぐそこまできている。
おじさん「皆、あきらめるんじゃない。この遺跡は今までずっと勇者を待ち続けてきたんだ。必ず突破口はある!」
(突破口、突破口…!)
「皆、僕に続け!」
ジャンプしたかと思うと、達也の体は忽然(こつぜん)と地面に消えた。
3人はここなら安全という事でローブを脱いで歩いていた。
「ケッ、どうせなら遺跡まで連れてってくれりゃー良かったのに。」
焼け付くような日照り。
しみでる汗。
「の、のどがかわいた。」
「だらしないな。」
「お前がさっき全部飲んだせいだよ!」
達也はおじさんの水筒を分けてもらった。
砂丘を超えても、広がるのは砂の世界ばかり。
達也は高熱の砂を踏むたび、労力と水分が削り取られるように感じた。
生ぬるく乾いた風が吹きすさぶ。
ふと顔をあげる。
達也の瞳は、一件の建物が揺らめく陽炎(かげろう)の中にあるのを認めた。
「みんなもう少しだ、頑張ろう。」
全員が残った力を振り絞って歩き続けた。
―「もうダメでげすぅー。」
「あー、疲れたぜ。」
緑髪は遺跡の壁にもたれこむ。
遺跡は広々とした長方形で、平べったく石組みで出来ていた。
「た、達也君、くつろぎタイムといきたい所だがここは暑い。休むなら遺跡の中で休もう。」
「そうですね。」
一同はアーチ状の穴をくぐった。
中に入ると、壁に両側にとりつけられた炎がめらめらと燃えている。
それぞれが、体から一気に力が抜けたように腰をおとす。
「ここにはありとあらゆる罠が仕掛けられ、そしてその試練の果てに最新部にたどり着けるのは心正しき勇者のみといわれている。」
「へー…。」
振動。
ズシンという音がして、とっさにナツキが飛び上がる。
振り向くか振り向かないかの内に皆が走り出した。
どでかい球体がすごいスピードで彼らを追いかけていた。
緑髪「さっそくかよっ!」
「こんなところでペシャンコは嫌でげすー!」
達也(なんてこった。こっちはまだろくに休んでもないのに。クソッ、どうすれば…。)
球はもうすぐそこまできている。
おじさん「皆、あきらめるんじゃない。この遺跡は今までずっと勇者を待ち続けてきたんだ。必ず突破口はある!」
(突破口、突破口…!)
「皆、僕に続け!」
ジャンプしたかと思うと、達也の体は忽然(こつぜん)と地面に消えた。