厳寒・豪雪の中、この男女間格差

 公共の場所での中年男女のあられもない姿。
 えっ、どうしてこれが中年?
 どう見ても左側は幼児の男の子と真ん中と右側は均整のとれた若い女性の肢体。
 でも、彼と彼女たちがそれぞれの場所に立ち始めてから既にたぶん20年以上のはず。だからもう中年に達していることは確かなのである。
 とりわけ幼児の“坊や”は50歳を超えていると思われる。
 彼の仕事は北山形駅前で毎日24時間体制で立小便すること。
 しかも、この駅からは数多い女子高生や洋裁学校のうら若き女性たちがぞろぞろ出てくるから、彼のタチション姿はいつも彼女たちに見られている。
 こんな場合、普通は中年のおじさんが若い女性たちの前でそんな姿をさらすことなど考えにくいし、お巡りさんに見つけられたらたぶんひどくお叱りをいただくことになるはずである。
 だが、彼の行為はお巡りさんも公認であるだけでなく、洋裁学園の学生さんたちからたいへん可愛がられ.幸せこの上ないおじさんであり、いつも色んな服装を着せられ、さしずめ山形を代表する「コスプレイヤー」である。
 むろん、彼の“シンボル”だけは衣服に覆われることはないが、様々な衣替えにより駅前広場で“公務”に励む彼の姿はまさしく北山形のシンボルである。
 ところが一方、美しいポーズのままの中年女性たちは厳寒・豪雪の中でも裸身のまま。
 彼女たちは決して有名温泉の雪に囲まれた露天風呂から湯上りしているのではない。
 風呂らしきものは何もない、まったくの雪深い環境の中で懸命のポーズをとっている。[※場所は最上義光歴史館の前庭]
 でも、山形市民の誰しもが彼女たちが風邪でもひきはしないかと心配して分厚い毛皮のコートでも与えてやろうとはしない。
 ああ、同じ中年ながら、この格差。どう考えるべきか。
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