あいが昼前に帰ってきたので、奥さんともども『かしわ屋』へ。
俺たちが最初の客のようだったが、バイトの姉ちゃんが帰っていく。
代わりに太郎が水を運んでくれる。
違和感ないやん。
そこへ路駐で臼井(4期生・臼井自動車勤務)がやって来る。
さっそく高校野球の話になる。
臼井の津高野球部での最後の夏の試合は鈴鹿高校戦。
鈴鹿に一挙に押し切られるとの戦前予想とは裏腹、抜きつ抜かれつのシーソーゲーム。
最終的には8-7で津高が敗れたものの、臼井にとっては満足すべき内容。
なぜか、臼井の打撃か絶好調、5打数4安打の8割。
それまでの1割少々の打率からは想像できない出来。
ちなみに臼井、センター試験の英語で5番終了段階で残り5分。
最後の6番A問題をそこそこ読み飛ばし、B問題の10文の選択肢から正解を4つ選ぶ問題をエイ、ヤーで勘勝負・・・これがまた4問中3問正解。
打率7割5分なのだ。
ちなみに臼井の最後の夏は今から16年前。
その夏から臼井自動車はFM三重にコマーシャルを流すことに決めた。
たぶん親父さん、息子の晴れ姿の一助にでもなればと考えたのだろう。
たまたま臼井が何度目かの打席に立ったとき、球場内のスピーカーからそのコマーシャルが流れてきた。
♪ ウスイ・マイ・カー・センタ~ ♪
自分の家のBGMを背に受けて打席に入る臼井に津高の観客が大爆笑。
あのときから16年、今では臼井自動車さん、三重テレビにもコマーシャルを流している。
いやあ、儲かってまんな!
「先生、津東の子、負けたやん」
「ああ・・・で、臼井、今年の夏はどこが制すると思うねん」
「やっぱり山商とちがうかな」
「俺は松阪、あさって山商とぶつかるけどな」
「ああ、松阪も評判ええもんな。でも、四日市工業が高田に負けるとは思わんかった」
「ほんまや、毎年のように1回戦だけはしのいでいくけど、今年は四日市工業、それも最終回に4点叩いてサヨナラや」
そこへ真悠のお母さんが5人ほど連れて入ってくる。
一挙に店内は賑やかになる・・・ありがたい。
でも、今日のお客さんって、臼井に太郎に真悠のお母さん引率グループと・・・塾関係者ばっかやん。
明日、津西が登場する。
グッチ(20期生)は残念ながらベンチ入りはかなわなかったよう。
しかし、2年のダイキがベンチ入りしている。
ダイキはセンターだがピッチャー予備軍でもある。
万が一の状況を踏まえての布陣か。
試合は午前11時30分開始、場所は霞ヶ浦球場である。
京都の地区大会、やはり降雨で中止。
飛鳥の登場は明日に延期。
強豪の成章を破った北嵯峨、対戦相手として不気味だ。
奇妙な符号・・・ウチの塾で過酷な受験生を演じた2人が、ともに明日正念場を迎える。