華やぐ時間

時の豊潤なイメージに惹かれて 。。。。

映画 ” ダ・ヴィンチ・コード ”

2006-05-24 22:44:47 | ★映画  
原作が世界中でよく読まれているので  わたしも映画化には熱い期待と興味シンシンが大きかった
あらすじを知っているわたしは  随所を俳優がこんなふうに演じてる と冷静に観てしまうけれど  
原作を読んでいない人たちには  主人公たちが謎を解いていく高揚感は伝わっただろうか

大学教授の主人公がキリスト教や絵画について解説したり会話したりして 解き方がひらめいていくとき
映画では 人物の表情のアップや切り替え 場所の移動がせわしなく バタバタした雰囲気になっている
観客にあらすじをわかってもらわなければならないのに  この司祭は誰と繋がり何に奔走しているのか  
人物の過去がフラッシュバックする絵が入るけど  なぜ どういう場面なのか  わかりにくい
司祭とシラスのエピソードは見せてほしかったし  謎は ゆっくり解いていってほしかったなぁ
謎解きサスペンスのミステリーだから  画面にそういう雰囲気も盛らなければならないだろうけど
視覚でそれらをわかってもらい共感してもらうためには 時間枠の中で監督は大変だろうと思うけど
なんだか気ぜわしく移動してばかりいるある種の軽さが  画面から感じられて 惜しいなぁと思う 

ルーブル美術館や何百年も前に建てられた修道院が舞台なのだから ルキノ・ヴィスコンティの作品のようなゴージャスな雰囲気の映画を期待したが  ルーブルの圧倒的大きさ 館内の重厚な空気が感じられず 古い修道院や教会の霊的畏怖感も漂わず  映画画面の手応えは薄いなぁと思う
何をどう撮るかは  やはり監督の個性持ち味が表われるのかもしれない
主役はトム・ハンクスではなく  ほかの俳優のほうがよかったような気がする   監督も・・・   苦笑
お話がそうであるだけに 視覚から受ける厚みを期待していたので ふつうのサスペンス映画の印象である 
 
コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

” ダ・ビンチ・コード ”    ダン・ブラウン 著

2006-05-16 20:53:25 | ★本
謎解きや殺人が主題になるようなミステリーの読み物は  あまり読まないのだけれど 実在の古い建物 絵画 レオナルド・ダ・ヴィンチのいろいろに関するこの物語は 一気に読めた
本文中で重要な役割をなす実際の絵や建物のカラー写真が載せられているのは とても楽しめた
この物語のために 著者は膨大な資料を調査したのだろうなぁと思うと ゆっくり楽しみながら読みたかったけど  物語に引き込まれ  夢中で読んでしまった
実際の重厚な歴史的建造物が登場して 視覚的豪華さで楽しませてくれるであろう映画が 待ち遠しい  


   _ 解説  より抜粋 _

本書の中で取り上げられているキリスト教聖杯伝説は、 1980年代からヨーロッパを中心に
新しい解釈が試みられ、 一種のブームといえる様相を呈した話題です。
その結果、 原始キリスト教に対する歴史の書き替えも必要となる事態になったのですが、
テンプル騎士団を組織の一部としていたとされる秘密結社「シオン修道会」の存在も浮上しました。   
この修道会のグランド・マスターには、ダ・ヴィンチ、ニュートン、ニコラ・フラメルのような魔術・科学者、
そしてジャン・コクトーのような芸術家が名を連ねたとする文書がみつかり、 1990年代には科学史から
美術史までも巻き込んだ聖杯研究へと進展いたしました。

とりわけ、数々の先行研究の中から、タイトルにもなっているレオナルド・ダ・ヴィンチの<最後の晩餐>を巡る秘密に注目してください。     <最後の晩餐>は、1999年にようやく修復が終わりましたが、
鮮やかな絵となって現れたときに初めて、この絵に隠されていた様々な謎が露呈されました。

また、中世以後のカトリック支配圏にあらわれた社会構造を見てみますと、貴族や知識階級は、より深く
世界を理解しようとして、科学や魔術のほうへ傾倒していくことが多く、また逆に最下層はといえば、
古いヨーロッパの伝統をになった母系社会の暮らしと、土地の農業神を信仰する古い生活とを、継続させていました。  中世から近世にかけてのヨーロッパでは、宗教的にこの三極に分かれていました。

真中の最大層であるカトリック信徒は、上下層の異端をなんとか排斥しようとしつづけ、キリストについての伝承と、人間としてのキリストの暮らしにかかわる事実を抹殺し、「神の子キリスト」のイメージを強化させました。  一方、上下層の異端者もまたその圧力につぶされまいと、秘密行動や、暗号を作るなどして秘密結社活動へ走っていきます。  カトリックが葬り去ろうとして葬りきれなかった歴史の真相の断片をつなぎ合わせた秘密の資料や遺物が、現代になって続々と世に出たり、再び注目されているのです。

                 _____


この物語の中の謎を解いていく主人公たちは  わたしの日常になじみのない鍵 言葉を教えてくれる
タロットの五ボウ星  数学のほうのフィボナッチ数列  黄金比1.618  などが知れて 嬉しい
主人公たちが暗号や謎を解きながら 宝物を求めて進んでいくので 一緒に考えているつもりになれる
主人公たちが解いてくれて わたしの推理など なんの役に立たないのだけれど  楽しく読めた


コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フォントサイズ変更

フォントサイズ変更