Minor Swing @Room

ジョニー・デップ他日常あれこれ

【エド・ウッド】

2006年08月31日 13時23分35秒 | ジョニー・デップ映画
ティム・バートン監督作品が続いております。

それにしてもジョニー・デップ、ここまでやるか…
この役から抜けきるまでに3時間はかかったそうです。
撮影後もこの顔とは恐すぎる…(笑)


『史上最低の映画監督』と言われた伝説的人物、
エドワード・D・ウッド・ジュニアをジョニーが熱演です

次から次へと撮影しまくるB級作品に、何とも風変わりな友人たちを出演させて、
『アクション!』
『カット!』
『完璧だ…』
この言葉を繰り返すエド・ウッド。

ぜんぜん完璧じゃないけれど、
彼がそう言うのならそれでいいことにしよう、みたいな空気が漂う。

いつもエド・ウッドただ一人だけが熱い。
常にハイテンションな言動と絵に描いたような笑顔を貼り付けて、
映画にかける情熱と夢はどこまでも果てしない。

エド・ウッドはアンゴラセーターに執着しており女装が趣味なので、
ジョニーがまた女装やっちゃった

『ボンボンちゃん』の時はね~、最高でした
可愛くて上品で、すご~く魅力的なオーラ全開で。
ものすごく華がありました。
『ボンボンちゃんオンステージ!』みたいな
最初に後ろ姿が映った段階で、
『おおぉぉぉ~~』という歓声と喝采が聞こえそうになったものです。

でも、これはそもそもエドの表情がアレなもんだから、
妖艶とかツヤっぽいとかいう言葉は無縁な感じ。
エドの女装は…情けない女装、のような…上手く言えない。。

しかし、どこか憎めない可愛さがあって可笑しい。


エド・ウッドという人は、ものすごく適当に映画を撮って、
ナンセンスとも言えそうなストーリーでも彼にとっての面白みを追求し続け、
自画自賛をし、奮い立たせ、結局誰にも認められず、
ハリウッドで失敗したままこの世を去った監督です。

この映画からは、ティム・バートン監督が、彼という人物を好きだという事が伝わってきます。
映画に対する情熱とある種のひたむきさ。
けなげな生き方に共鳴するのでしょうか。
ダメ人間の見本のようなエドですが、
この映画の中では、愛すべき人物として描かれています。

それをまたしてもジョニーが怪演

また歯をいじったな…と、かすかで微妙なすきっ歯を見て思う。
それがエドの風貌にぴったり合っているからエライ…なんて、
この歯を、この程度で納得していたらエライ目に会いました

ドラキュラを見ても驚かない子供たちを驚かそうと、
前歯4本分(?)の入れ歯を外して、『これでどうだ!』とやるんですよぉ~
よく、イヤなじじぃがやったりしますね。
入れ歯を外した口を見せ付けるというやつ。
それを自分で面白がって、歯の無い口で笑うというアレです。

この演出は必要だったのでしょうか。
神様、仏様、バートン様。
前歯の無いジョニーを見せるなんて、あんまりです

それが一度ならずとも、二度もある。

二度目は女装して、優雅な踊り子さんになっている時。
アラビア風に鼻と口を布で覆って、キレイな目だけ出して踊るまではいい。
すると最後にその布を…
ぱっと外して…
前歯の無い口で…
『ニカッ!!』と笑う。

その瞬間、このブログの寿命が一瞬見えたような気が…(笑)ウソです


どこまでジョニーを許せるか、度胸試しのような映画ですね。

私はもちろん許せますけど、
実は『ラスベガスをやっつけろ』という映画では、
髪を剃った衝撃のハゲジョニーが見れるということです

再度やるか度胸試し

あちらは解っているだけ、まだマシなんじゃないかと思っております。
こちらは不意打ちでしたから、少々うろたえました。

ぱっと見、歯が無いように見せかけるものを被せているようにも見えましたが、
真偽のほどは分からず…。
たぶん作り物なのでしょう。

いいのよ、いいの。
へんてこな女装だろうと、部分入れ歯だろうと、
名優ジョニーの役者魂を、あの暗い口の空洞に見出した私です。。。


なにはともあれ、バートン監督のエドに対する温かい目を感じる作品です。

エドの周りに集まってくる一風変わった人物たちにも、
彼は優しい愛情をかけてあげています。

エド・ウッドの、不器用で奇妙な人物像をジョニーが演じると、
やっぱり温かい想いが残ります。


生きて陽の目を見なかったエド・ウッド。
自分の人生を映画にした天才的な監督がいて、
それを演じたハリウッドのトップスターがいた、ということを知ったら、
彼はあの世で『完璧だ…』とつぶやくかもしれません。


自分はダメなんじゃないか、と自信を無くした時に、
『夢を諦めるな。他人の夢を撮ってどうする』と励まされたエドです。

この言葉には感動でした

結果はどうあれ、自分の信じた道を行くということが大事。
想いを貫けば、そこには何かが残ると。

忘れないようにしよう


まあ、色々な感想がありましたが、
バートン監督の優しさ、ジョニーの熱意は分かりました。

で、褒めたわりには★(爆)歯のせいじゃありませんから


★印訂正

だんだん愛おしくなってきます。エド・ウッド





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2 コメント

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素晴らしい! (non)
2006-08-31 22:20:55
しかし、いつ読んでも、Reiさんの

表現力には脱帽です

文章を書く商売でも良かったんじゃない?

下手な評論家より判りやすいですよ・・・。

それにしても、この顔怖い

私のジョニー熱が一気に冷めて行きます

どんな暗い口の空洞だったんでしょう(ヒェ~~~)

うちの死んだジジィもよくやってました(笑)

すごい役者魂ですね、本当に!

役作りの為なら何でもこい!って

これぞ本物の役者でしょうか
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nonさん (Rei)
2006-09-01 00:08:52
B'zライブの夢の余韻の中、コメントありがとう(笑)



しかもこんな顔写真でごめんなさい

内容を訴えるにはこれしかない(笑)



ジョニーには美しくセクシーでいて欲しいのですが、

私はこういうお茶目キャラもけっこう好きだったりします。

それを嫌がらないで愛情を持って演じるところが、

ジョニーの良さで。



ハマり具合を確認するにはもってこいの『エド・ウッド』です



おじいさん、やっぱりやってましたか(笑)

最終兵器を使ったんですね。
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