代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

東京新聞の記事紹介「大雨時の河川流出量 森林回復で4割減 八ッ場建設に影響も」

2012年11月13日 | 利根川・江戸川有識者会議


 以前、毎日新聞(何故か西日本版のみ)が記事にし、当ブログでも紹介した東京大学演習林・生態水文学研究所の緑のダム研究、本日(2012年11月13日)の東京新聞が一面と特報面で大きく報道しています。図と共に一部引用させていただきます。
 お恥ずかしながら私のコメントも掲載されています。
 ネットでは一面のみ閲覧できますが、ネットでは公開されていない特報面でさらに詳述しておりますので、ぜひ新聞の現物をご参照ください。

 また10月1日発行の『日本森林学会誌』の第94巻第5号に五名氏と蔵治氏の論文の現物が掲載されています。さらに詳しく知りたい方は、是非そちらをご参照ください。

***東京新聞(2012年11月13日朝刊一面より一部引用)***
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012111302000087.html

 同研究所の五名(ごみょう)美江特任研究員と蔵治光一郎准教授によると、演習林内の丘陵地(約十四ヘクタール)では降雨量と、降った雨が川に流れ出す直接流出量を観測してきた。これまでの記録から、木々の乱伐で三割近くが裸地だった一九三五~四六年の荒廃期と、森林面積が九割以上回復し、土壌の再生が進む二〇〇〇~一一年の各十二年間で、総雨量六〇ミリ以上のデータを比べた。

 このうち一時間当たりの雨量がピーク時で三〇ミリ以上の強い雨の場合、荒廃期よりも森林回復期の方が雨の流出量が大幅に減少。総雨量が二〇〇ミリで38・3%減り、倍の四〇〇ミリでも25・6%減少していた。保水力の差を見ると、四〇〇ミリで七一・三ミリもあった。

 蔵治准教授は「大雨では森林の保水力は効果を発揮しないという国交省の従来の見解を覆す結果が出た。今後は森林政策と治水計画を融合していくことが望ましい」と語る。

 八ッ場ダムの是非などを検証している「利根川・江戸川有識者会議」委員の関良基・拓殖大准教授は「利根川流域で最も被害が出た一九四七年のカスリーン台風洪水時、上流域ははげ山も多かったが、現在、森林は回復し、土壌が発達している。計算をやり直せば八ッ場ダムが不要になるはずだ」と話した。

****引用終わり*******
 

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