八ッ場最終判断の前にさらに知っておきたい事
2011年12月11日
カテゴリー: 緑のダム
国交大臣による八ッ場ダム建設の最終判断が下されるのが秒読み段階になってきました。皆様に知っておいていただきたいことを何点か書かせていただきます。
有識者会議での議論
12月2日の新聞報道では、「『今後の治水対策のあり方に関する有識者会議』の場で、「建設継続が妥当」とした関東地方整備局の対応方針案の検証作業を適切だと評価された」などと報道されていました。
しかし有識者会議の委員からも、国交省・関東地方整備局の検証内容に大きな疑問が出されていたそうです。
この事実を正確に伝えていたのが、やはり「東京新聞」でした。12月8日の東京新聞朝刊の3面には以下のようにあります。
***『東京新聞』12月8日朝刊より引用開始***
ダムの利水面の根拠となる水需要予測で鈴木雅一・東大大学院教授(注・治水有識者会議の委員の一人)は、人口減少、経済停滞などを踏まえ「予想が大きすぎて、ものすごく不思議でおかしい」と疑問を呈したが、事務局は算出手続きの正しさを強調、議論は深まらなかった。
***引用終わり*****
この有識者会議の鈴木委員の発言一つ見ただけでも、「検証は適切」とはおよそ言い難いことは明らかでしょう。ほぼ国交省の操り人形のようになってしまっている有識者会議の中川座長が、異論をムリヤリに封じ込めて、「検証は適切」と強引にまとめただけのようです。残念ながら、会議の様子は非公開なので、議論の内容は報道されず、最後に述べられた座長の一言だけが「大本営発表」として報道されるのです。
デタラメな費用対効果
12月10日も東京新聞が特報面ですばらしいスクープ記事を発していました。共産党の塩川鉄也議員の質問主意書とそれに対する政府答弁の報道です。
国交省は利根川本流と江戸川の洪水被害想定額を「年平均で約4820億円」と見積もっています。塩川議員は、1961年から2009年までに利根川本流および支流のすべての洪水被害額をただしたところ、合計で「8642億円」。年平均にすると176億円。国交省の「想定被害額」は、実際の被害額の27倍にも水増しされているのです。
国交省の計算する費用対効果のデタラメに関しては、梶原健嗣氏が詳細なレポートを書いています。興味ある方は下記のレポートをぜひご参照ください。
「費用対効果6.26のからくりを解く〜水増しされた八ッ場ダムの治水便益〜」
http://yamba-net.org/doc/20111128karakuri.pdf
推進の原動力は「天下り」
12月10日の東京新聞特報面では、民主党の村井宗明議員が入手した天下りデータを紹介。それによれば、2004年から11年の間に、国交省OBの計105人が、八ッ場ダム関連の業務を受注した計46の業者に天下っているとのことです。
天下り先として最大のものの一つは「ダム水源地環境整備センター」。このセンターだけで、04年から11年の間に9人の国交省職員の天下りを受け入れ、同じ期間に14件の八ッ場関連の業務を受注し、落札額は合計約5億1000万円とのことです。「河川ムラ」の、政官業学の癒着関係が続く限り、ダム建設は終わりそうにありません。
河川ムラにおいては、官僚のみならず学者も、定年退官した後に天下りの恩恵を受けるので、完全に国交省に取り込まれてしまうのです。
彼らは利権のためにウソの上にウソを積み重ねて、強引に突っ走っています。本省のコントロールも効かずに暴走しているという点で国交省・関東地整と戦前の関東軍の姿は、私にはダブって見えます。
河川ムラにしても原子力ムラにしても、それらを解体するための第一歩にして、そして最大の一歩は、「天下り」と「渡り」の根絶にあると言えそうです。
有識者会議での議論
12月2日の新聞報道では、「『今後の治水対策のあり方に関する有識者会議』の場で、「建設継続が妥当」とした関東地方整備局の対応方針案の検証作業を適切だと評価された」などと報道されていました。
しかし有識者会議の委員からも、国交省・関東地方整備局の検証内容に大きな疑問が出されていたそうです。
この事実を正確に伝えていたのが、やはり「東京新聞」でした。12月8日の東京新聞朝刊の3面には以下のようにあります。
***『東京新聞』12月8日朝刊より引用開始***
ダムの利水面の根拠となる水需要予測で鈴木雅一・東大大学院教授(注・治水有識者会議の委員の一人)は、人口減少、経済停滞などを踏まえ「予想が大きすぎて、ものすごく不思議でおかしい」と疑問を呈したが、事務局は算出手続きの正しさを強調、議論は深まらなかった。
***引用終わり*****
この有識者会議の鈴木委員の発言一つ見ただけでも、「検証は適切」とはおよそ言い難いことは明らかでしょう。ほぼ国交省の操り人形のようになってしまっている有識者会議の中川座長が、異論をムリヤリに封じ込めて、「検証は適切」と強引にまとめただけのようです。残念ながら、会議の様子は非公開なので、議論の内容は報道されず、最後に述べられた座長の一言だけが「大本営発表」として報道されるのです。
デタラメな費用対効果
12月10日も東京新聞が特報面ですばらしいスクープ記事を発していました。共産党の塩川鉄也議員の質問主意書とそれに対する政府答弁の報道です。
国交省は利根川本流と江戸川の洪水被害想定額を「年平均で約4820億円」と見積もっています。塩川議員は、1961年から2009年までに利根川本流および支流のすべての洪水被害額をただしたところ、合計で「8642億円」。年平均にすると176億円。国交省の「想定被害額」は、実際の被害額の27倍にも水増しされているのです。
国交省の計算する費用対効果のデタラメに関しては、梶原健嗣氏が詳細なレポートを書いています。興味ある方は下記のレポートをぜひご参照ください。
「費用対効果6.26のからくりを解く〜水増しされた八ッ場ダムの治水便益〜」
http://yamba-net.org/doc/20111128karakuri.pdf
推進の原動力は「天下り」
12月10日の東京新聞特報面では、民主党の村井宗明議員が入手した天下りデータを紹介。それによれば、2004年から11年の間に、国交省OBの計105人が、八ッ場ダム関連の業務を受注した計46の業者に天下っているとのことです。
天下り先として最大のものの一つは「ダム水源地環境整備センター」。このセンターだけで、04年から11年の間に9人の国交省職員の天下りを受け入れ、同じ期間に14件の八ッ場関連の業務を受注し、落札額は合計約5億1000万円とのことです。「河川ムラ」の、政官業学の癒着関係が続く限り、ダム建設は終わりそうにありません。
河川ムラにおいては、官僚のみならず学者も、定年退官した後に天下りの恩恵を受けるので、完全に国交省に取り込まれてしまうのです。
彼らは利権のためにウソの上にウソを積み重ねて、強引に突っ走っています。本省のコントロールも効かずに暴走しているという点で国交省・関東地整と戦前の関東軍の姿は、私にはダブって見えます。
河川ムラにしても原子力ムラにしても、それらを解体するための第一歩にして、そして最大の一歩は、「天下り」と「渡り」の根絶にあると言えそうです。






ダムなら被害想定水増し(文字通り!)。原発ならリスク評価回避。行政のリスク評価には全く整合性がありませんな。唯一の合理的な説明は利権。情けない話です。