船の出港する時間になったので港に。
船内では映りの悪い放送が流れていた。
その映像は自分が撮影した写真を見ているような気分になって苛立ってきた。
船は港を出て、次の港へと向かう。
ちゃんと迷うことなく目的である港へ入港する。
今の自分はちゃんと自分自身の方向へと向かって進んでるのか?
迷ってみるのも面白いかもしれない。
撮影の帰りは毎回、なんとなく気が重い。
それは毎回、撮影した結果が芳しくないから。
その時に最善を尽くして撮影しているつもりだけど、やはり最善は尽くされていないように思う。
その時、その瞬間に最善を尽くすのは意外と困難。
とにかく全力を尽くして積み重ねていくことで、少しでも自分の思う世界観に近づけるのだろう。
翌日、昨日とは違っていい天気。
世間で言うところの裏山みたいなとこに行く。
田んぼの横手に車を停めて、民家の間を抜けて山路へと続く路に向かう。
今から行くところが本当にここにあるのだろうか?
と思うぐらい節操のないただの裏山的山路。
かなり急斜面をのぼっていく。
途中には土着人の墓がいくつか並んでる。
それも墓が集まってはまた別の場所に集まってある。
いくつかの墓地となって点在している。
竹やぶの中にあって雰囲気は抜群にいいです。
そこを抜けて山頂らしき所に着くと、いきなり巨大な岩が現れる。
太古からあり続けている岩。
なぜかこんな山中にある岩。
その岩には解読不明な文字が刻まれている。
果たして子供の落書きなのか?
古代人の書き残した文字なのか?
我々、日本人の永劫なる浪漫の集結。であると信じたい。
学術的にもちゃんと認知されているらしいです。
日本人の魂と精神の世界。
それを求める写真表現はまだ何も始まってはいない。
そして撮影に向かう。
鬼が積み上げた伝説のある石段。
かなり、しんどい石段でした。 寒い日だったにもかかわらず汗ばんでくる。 入口で杖を貸しだしていたけど、借りればよかったです。
あとは、とんでもない狭い峠道を走行して辿り着いた寺とか。
たくさんお寺を巡りましたが、全部書いてたらかなり長い文章になるので省略。
有料から無料のお寺までたくさんありました。
お寺の仏画はお寺によって相当年季に入った画もあって、すでに消滅しかけてる画もありました。 仏閣に枯木、なかなか雅でした。
夕方に夕日を撮影にしに行きました。
曇っていたので太陽待ちをしているうちに車内で寝てました。
目が覚めたらもう暗闇。。。
ここらは街中と違って夜になっても町明かりが少なくて、本当に真っ暗です。
都会の喧騒を忘れます。
日本国内にも魅力的な所はまだまだありますね。
約四萬社ぐらいあるらしい神社の総本山。
その元締として確固たる地位を築いてるだけあって境内ははちゃめちゃに広いです。
すみからすみまで散策するには疲れます。 よって本殿に行くところにあったものしか見てません。 とにかく朱色が鮮やかで綺麗なとこでした。
本殿に展示されていた貴重な絵画を見ました。 これって基本的に戦闘な絵なんですね。。。 けっこう複雑。
参拝の作法は通常とは違う作法でした。 どんな作法かと言いますと忘れました・・・。
水晶(きっと硝子)に干支がくっついた小物を買いました。 ありがたい品もなかなか充実してます。
撮影、序盤で早くも疲れてきましたです。。。
お土産物やで饅頭食って元気だしました。 けっこう、おいしいです。
島に到着して、しばらく走行するとその神社は現れる。
ちょっと変わった神社。
神さんがいてる殿と祈祷?する殿が上下で離れてる。
階段を下りていくと海辺となって、そこに殿がある。
風の強い時期なら波が殿まで押し寄せてくるっつーなかなか迫力ある神社です。
雰囲気はとってもいいとこです。
今さならながら絵馬なんて買っちゃいました。 ちなみに無人の神社です。
しかし、階段の下と上でまったく自然の脅威が違いますね。
自然を感じながら神殿で瞑想するにはもってこいの空間です。
誰もいないので瞑想すればよかったです。
ちなみ真冬に来た時には、おりからの突風に煽られて高波が押し寄せて写真機もろとも、ずた濡れになったことがありました。
あぁ、波に誘拐されなくて良かったでやんす。
辺りはまだ微妙に秋の紅葉を感じさせる。
来る途中の道路は全然渋滞していなかった。
以前、紅葉の時期に来た時には高速の出口を出るのになんとっ!3時間もかかったことがあったので少し渋滞が不安であったが、その心配はいらんようです。
時間もあったので徳川の埋蔵金である、といれつまるではなくて東照宮に行くことに。
駐車場に車を停めるのも余裕でした。
さて、この東照宮何の予備知識もなく来ました。
この周辺にたくさんの見所があるんですね。関連する仏閣ばかり。
巨大な杉に囲まれた境内を歩いて行く。
結構、気合いりますよ。
かなり派手です。
いかにも極彩色。
例の猿とか猫とか。
龍の鳴声は関心しました。
世間では徳川の埋蔵金がどうとか聞きますが間違いなく東照宮そのものが埋蔵金でしょう。
この徹底的なまでな手の込んだ金の使いよう!徳川全財産は東照宮そのもの。
東照宮で緊縛したい。
着物でも革でもゴムでも何でもいいので緊縛したい。
いかにもな緊縛世界が素敵なところでした。
捨てられた集落を撮影しに行った時に通過した駅前。
電灯付電車が期間限定で運行されるみたい。
その開幕式をやっていた。
ちょことのぞきに行くと。
なんだか古すぎる車両などが展示されていた。
微妙に式典の主旨が不明。。。
構内には、どこかの写真倶楽部なども来ていてかなり盛り上がってた。
当然、近隣の住民も。
炊き出しやら屋台などが出店されていて、この地方では有名?な、ます寿司など購入しました。
湯葉がはさまれていてかなり美味しかったです。
わたらせ渓谷鉄道、鉄道支持者には人気があるのか定かではありません。
駅の片隅で見かけた電車。
ちょっとボロすぎやしませんか?
これが動いているのは知りませんが。。。
点灯式は来年、2月末ぐらいまでやってるので興味ある方は行ってみれば。
朝からかなり冷え込んでる。
車の発動機をある程度、温めてから走りだす。
車窓から見えるのは霜のある風景だった。
霜って!大阪市内では滅多と見ることができんなぁ。
たとえ真冬でも。
でも陽射しはあってかなり天気はいい。
今回行くのは以前からずっと行きたかった神社。
車を停めて神社へと続くであろう消えかけた山道を登って行く。
ここには集落があって嘗ては大勢の人たちが生活をしていた。
今でも集落があったであろう土台は残っていた。
そこを通り抜けて消えかけている道を歩いて行く。
少し道に迷ったけどもなんとか神社に到着。
神殿、社はしっかりと残っていた。
鳥居も。
狛犬はもう長年の雨?の影響から溶け崩れていた。
それでも狛犬の原型はわかる。
神殿が壊れている中に木彫りの神?があった。
それには木の根っこごとついていて神々しいまでの脅威を感じた。
ちょっとコワかった。
神社の周りはもう木々に被われていて、このままでは自然の木々に神社が飲み込まれるであろう雰囲気だった。
誰かが手入れしているような感じはなかったが、放置されてるにしては傷みが弱いようにも感じた。
不思議な光景ですね。
数ある廃墟でも人が祀った廃だけは、なんとも不思議です。
こうして静かにこの世から消えていくのでしょうか?
何件も廃墟を見てきたけど、今こうしてこの日記を書いていて初めて思う気持ち。
儚い。
人間のすることは儚いですね。
そして虚しい。
人間は何をやってるんでしょうか?
それが人間なのか?
車を停めている所に戻ると一匹の犬がいた。
たぶん野良犬。
声をかけたが、どこかに立ち去っていった。
今日はほんとに恥ずかしがりやが多い日だ。
15時をすぎた頃にもなると辺りはなんとなくもう夕方を感じる陽射しとなっていた。
ここからまた数km離れた場所へと移動となる。
走行しているとだんだんと夕方になってきた。
夏の夕方もいいが、この季節の夕方もいいもんですね。
しだいに薄暗くなり、やがては暗くなった。
知らない街から街へと通過する。
そのほとんどは印象には残らない。
きっとただ通過するだけだからだろう。
もう夜になったころに大型買物店があったので入店してみた。
なんとなく店内を散策しご飯とかを食べた。
明日は天気がいいのかなぁ。
湖畔のすぐそばに存在するここは、えらい草原であったことが確認できた。
今はその草たちは刈られていて、その刈られた状態からすぐに草が生茂っていたことがわかった。どうも周りの状況から判断して2mほどの草みたい。
刈られて枯れている草を踏みしめながら建物がみえるほうへと歩いて行く。
広大な土地だった。
歩いて行く途中にはいくつかの建物らしき土台となっていたであろう基礎が残っていた。
しばらく歩いて行くと建物に着いた。
建物の内部にはこれといっては何もなかった。
が、特異な雰囲気はあった。
その雰囲気が何であるかは、わからなかった。
曇っては晴れる。
時折照射する陽の光が建物の内部を美しく輝かせる。
官能的。
数枚撮影をして次の建物へと向かう。
こっちには機械のようなモノが残置されていた。
射し込んだ陽が錆びた金属を浮き上がらせていた。
その刹那にまた陽は厚い雲の中へと隠れた。
さっきから晴れては曇る。
陽の光と格闘しながら撮影するが、なかなか今日の陽は恥ずかしがりやのようで、でてこない。
さらに次の建物へと。
柵で囲われている建物。
親切な方がその柵を破ってくれていた。
その中へと入ると今度はまた親切に窓から入りやすいように梯子のようなものを架けてくれていた。
建物のなかは、かなりいい雰囲気でした。落書きさえなければ。
いたる所に落書きがあって残念。
近代建築っぽい建物で強固な感じが良かったです。
撮影も終了し帰りに草原を歩いているとさっきまで浮かんでいた雲たちはどこかへと旅立っていった様子で太陽が光を浴びせてきた。
晩秋か初冬か、寒い季節の晴れた日。
心落ち着く瞬間ですね。
ここは旧日本軍の跡地らしいです。
特に何ってはない所でしたが、また機会があれば
行ってみたいです。
なんとも言えない雰囲気が良かったです。
先月は撮影に行くことができずについに今年最後の月になった。
予定通りことは進まないものですなぁ。
結局のところ撮影には行くしかなかった。
少々馬鹿げてる。
ここから明日には600km~700km離れた土地に自分が存在しているという事実に。
Transylvaniaに行くと旅立った人物を思い出した。
彼は無事に森の彼方の国へ行くことができたのであろうか?
迷っても、もうこの世界の住人ではないので、彼はそこへ辿り着かなければならない。
私も黒い地平線の彼方へと行ってみたくなった。
そこで何を見、感じるのだろう?
もはや高速道路とは名ばかりの道路でふとそんなことを思った。
山中の休憩所で眠りだした。ちょっと寒くて何度か睡眠を妨害された。
翌朝は曇っていて、結構寒くて冷えた。
そかから数時間後には帝都に進入し、高速をのろりと走行。
六号線を走行するころには左右に車体を走らせて貨物車を追い抜き心地よく走行。そして、次の高速道路に乗り換えて目的地である出口から一般道を走行する。
東北を彷彿させる雰囲気ですね。
湖の湖畔に車を駐車。
さて、撮影に行くか。