人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

2016/17 プラハ交響楽団で指揮、作曲家、歌手として Jose Cura with Prague Symphony Orchestra

2016-04-10 | プラハ交響楽団と指揮・作曲・歌 ~2017


プラハ交響楽団の2016/17シーズン・プログラムが発表されました。ピエタリ・インキネン率いるプラハ響に、ホセ・クーラがレジデント・アーティストになって2シーズン目です。今期も、指揮やクーラ自身の作曲作品の初演、また歌もふくむ3回の企画で、各2回ずつの6公演です。

インキネンは日本フィルハーモニー管弦楽団の首席常任指揮者にも就任。日本からも注目されている若手指揮者です。2015年10月にはインキネンの指揮のプラハ響で、クーラが作曲した「もし私が死んだら」オーケストラ・バージョンの世界初演も実現し、クーラも歌手として出演しました。来期は残念ながら、インキネンとクーラの共演はないようです。

 →プラハ交響楽団2016/17シーズン・プログラム(PDF)  →プラハ響HP




●2016年10月19、20日 若手アーティストとのコンサート
来期の出演は、まず今年2016年10月19、20日のコンサート。これはクーラが実施したマスタークラス(今年2/13~18)で選抜した若手アーティストとのガラ・コンサートのようです。
プッチーニ、ヴェルディ、ビゼー、レオンカヴァッロなどのオペラからの曲で、クーラも歌うそうです。


2016/2 クーラによるマスタークラスの様子。若い指揮者、歌手などが対象。

マスタークラスの最終日、ファイナルコンサート出場が許された若手アーティストとクーラ。この人たちがガラに出演する?

マスタークラスの様子を伝えたチェコのニュース映像。
Jose Cura Masterclasses


●2016年12月アルゼンチン音楽/ユニセフのためのコンサート
2回目は2016年12月7、8日。ユニセフのためのコンサートと銘打たれています。チャリティーコンサートでしょうか。内容は、クーラが指揮し、ラヴェルのボレロの他に、ピアソラやヒナステラ、カルロス・グアスタビーノなどのアルゼンチン音楽です。

ASTOR PIAZZOLLA Tangazo, variace na Buenos Aires
ALBERTO GINASTERA Tance z Estancie op. 8a (ceska premiera)
MAURICE RAVEL Bolero
CARLOS GUASTAVINO Divky, c. 1 ze Tri argentinskych romanci
SILVESTRE REVUELTAS Noc Mayuu, hudba k filmu (ceska premiera)


このコンサートでは指揮だけですが、クーラは母国アルゼンチン音楽の紹介に非常に熱心で、世界各地で機会があればアルゼンチン歌曲のリサイタルをしたり、またオペラコンサートのアンコールで歌ったりもしています。
2010年 Jose Cura "Somos novios" & "Esta tarde vi llover"


●2017年3月クーラ作"ECCE HOMO"世界初演
3回目は2017年3月8、9日。クーラが作曲したオラトリオ"ECCE HOMO"が世界初演となります。
そのほかに、サティのジムノペディ、レスピーギの教会のステンドグラス。
クーラは指揮をするとともに、歌でも出演するようです。

Erik Satie Gymnopedie (orch. Claude Debussy)
Ottorino Respighi Church Windows
JOSÉ CURA Ecce homo, oratorio (world premiere)


クーラの"ECCE HOMO"=エクセ・ホモ「この人を見よ」は、アルゼンチン在住時代の1989年に作曲。少年時代から指揮と作曲を学び、大学でも指揮、作曲を専攻したクーラは、渡欧して本格的にテノールの活動を始める前に、多くの曲を作曲しています。そのなかから、このプラハ響のレジデント契約の3年間に毎年、作品の初演をするということになっています。
「この人を見よ」は、新約聖書に描かれた一場面、鞭打たれ傷ついたキリストの受難を描いたもので、多くの絵画で描かれてきたそうです。クーラはこれをもとにオラトリオを作曲、ソプラノ、アルト、2人のテノールとバリトン、さらにプラハ・フィルハーモニー合唱団と子ども合唱団が参加する予定です。どうやらここで、クーラがキリスト役で歌うようです。

レスピーギはクーラがよくコンサートで指揮する作曲家です。とりわけ「ローマの松」はよく演奏しています。
2001年、レスピーギのローマの松を指揮、オケは3年間首席客演指揮者を務めたシンフォニア・ヴァルソヴィア。
Jose Cura, " Pini di Roma " - Respighi, 2001


プラハ響の本拠地、チェコのプラハにあるスメタナホール。


来期も、指揮、歌唱、作曲作品の世界初演と、クーラの多面的な魅力を発揮する盛りだくさんのシーズンです。会場はプラハのスメタナホール。放送や録音、オンデマンド放映などがないのが非常に残念です。なんらかの形で、この3年間の成果をまとめて、視聴できるようにしてほしいものです。

ピエタリ・インキネンとホセ・クーラ


*写真はプラハ交響楽団のHPなどよりお借りしました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2006年 プッチーニの蝶々夫人... | トップ | ホセ・クーラ ポップスとク... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。