人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

ホセ・クーラ 家族について、仕事と家庭のバランスについて / Jose Cura talk about family

2017-01-04 | 人となり、家族・妻について

 *2016年7月、ドゥブロヴニク・サマーフェスティバルでの写真(リハーサル中)


現在54歳のホセ・クーラですが、22歳の時に、15歳から付き合っている妻シルヴィアさんと結婚して以来、3人の子どもたちにも恵まれ、安定した家庭を築いてきました。
以前の投稿 「ホセ・クーラ 妻、家族、愛について」 でも、妻や家庭に関するクーラの発言を掲載しました。

今回は、その後、FBやインタビューで紹介された画像や、仕事と家庭の両立に関する考え、映画監督となった長男ベンのインタビューなどを紹介したいと思います。


――子どもたちの成長

昨年11月、ホセ・クーラはめずらしく、自分の3人の子どもたちの写真を2枚、フェイスブックに掲載しました。
つぎのようなメッセージをそえて・・。

「よく子どもについて問われるが、これまで家族をメディアに公開することに慎重だったので、あまり語ってこなかった。今回は特別。もう彼らは子どもじゃない・・。」

1枚目は、1996年撮影のもの。



長男ベン7歳(左)、長女ヤスミン・ゾーイ2歳(右)、次男ニコラス6カ月(真ん中)。
そして2枚目の写真は、20年後の現在・・




2016年9月、20年前と同じポーズでとった3人の姿。マドリードの自宅のようです。
27歳の長男、長女22歳、次男20歳。一番小さかった末っ子のニコは、190cmくらいはある大柄な父をも超えて、身長2m以上に。3人とも、かつてのかわいらしい面影が残っていますね。
すでにベンは結婚してイギリス在住、ヤスミンさんもイギリスの大学で学んでいて、家を離れているようですが、幸せな家族の様子がうかがえます。
クーラも、この子どもたちの父親として、家族のために時間をつくり、役割を果たすために努力を続けてきたようです。


――音楽活動と家庭とのバランス、子どもたちの将来について 2016年クロアチアでのインタビューより(再掲)

Q、キャリアのためにあきらめたことは?

努力をすれば、キャリアと家族の生活のバランスを完全にとることができる。
簡単なことではないけれども、私は公演の間に数日あれば、休息をとる代わりに、いつも最初の飛行機で家に帰った。
また、スケジュールが空いていても、私は多くのプロダクションを断ってきた。それは、少なくとも週に一度は家族に会いたいという私の願いのため。それは不可能ではない。

もちろん、そのために失ったものもあるが、しかし、私は重要な瞬間には、いつも家族とともにいた。
そして、それを証明するのは、私の子供たちが今は立派な大人になっていることだ。
また言うまでもないが、私は31年間、幸せな結婚生活を続けている。確かにこのビジネスでは珍しいかもしれないが。

Q、クーラの名前をもったあなたの子どもたちの将来を心配する?

A、私の名前を身につけることは、彼らがクラシックの音楽家であるなら、おそらく有用であろう。しかし、彼らはそうではない。
私の子どもたちは、すべての息子たちが誇りを持っているように、名前を「着る」が、一方で、それぞれの人生の中で、自分の名前を「仕立て」ていく。





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長男のベン・クーラは、イギリスで学び、俳優として活動しています。さらに映画監督としてCREDITORSを完成させ、多くの賞も受けたようです。
昨年のインタビューで、再び父と家族のことを語っていましたので、その部分を紹介したいと思います。


――世界中を”放浪”する生活のなかで

Q、どういう家庭で育った?

ベン:アルゼンチンで生まれ、1歳の時に、両親とともにイタリアに移住した。6歳の時にフランスに移った。
一度に数週間から数ヶ月間にわたって、世界中を旅行し、繰り返しヨーロッパ中や米国へ旅をした。私が11歳になった時、スペインに移動し、地元のフランス系の学校を修了した。

育った自宅での生活は、オペラ、クラシック音楽、ビージーズ、マイケル・ジャクソンやマライア・キャリー・・英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、そして旅行、世界中のオペラハウスを放浪する――このミックスだった。

そして最も重要だったのは、あらゆる劇場、ショービジネス、世界中を駆け回る狂気のような生活の中で、私の両親が、ごく普通の子どもとして私を育て上げるために、ベストを尽くしてきたことだ。





Q、両親が教えた最良の資質は?

ベン:人の誠実さ、寛大さ、優しさ、そして献身が最も大切であること。お金や持ち物は一面にすぎず、人はそれによって定義されないこと。ハードワーク、情熱、打ち込むこと、何であれ、やりたいこと全てが大切なものだということ。

創造的な職業に捧げる生活をし、その価値を理解するだけでなく、父母たちが育ったのと同様に、子どもを信頼することができる人々に囲まれて育ったことは、私にとって非常に幸運だった。

Q、父のオペラのキャリアから学んだことは?

ベン:自分が正しいと考えて行うことを除いて、自分のコントロールの外にある多くのものがあること。持続とハードワークは常に結果をもたらすこと。そして正直と誠実さは、時に有利な機会を失うこともあるが、それにより安眠を得られるということだ。

(by「Filmcourage」




父ホセの苦闘と信念にもとづいて多面的な活動を広げる歩みをみて育っただけに、ベンが語る中身は、日頃の父クーラの生き方、信条をよく理解し、学んでいるように思います。俳優、監督としてベンの今後も楽しみです。 → インタビューの原文はこちら


――愛犬と

ペットも家族の一員ということで、クーラが2016年のクリスマスのメッセージに添えた愛犬シンバとパルの写真も。

こちらは子犬の頃。



そして現在。




こちらは数年前に病気で死んだ愛犬サミルと一緒の写真。




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あまり多くはありませんが、クーラはこうして時々、家族や愛犬の様子をフェイスブックなどに紹介してくれます。そこには、世界を飛び回るオペラ歌手でありながら、ごく普通の家庭の夫であり、父であり、1人の人間としての、地に足をつけた暮らしを大切にしている様子がわかって、ほっとするとともに、とても身近に感じられます。

またクーラは、以前も何度か紹介しましたが、自分の手を使って仕事をするのが大好きなのだそうです。オペラの舞台デザインの仕事のうえで模型やミニチュアをつくるのはもちろんのこと、家の大工仕事や庭の芝刈り、ガーデニング、野菜栽培など、家庭の分担としても、趣味、気分転換でもあるのか、よくやるのだそうです。
そして昨年の夏の休暇の際に、あたらしく挑戦したのが、「パンを焼く」こと(笑) じっくりこねて発酵させ、時間をかけて焼きあがりを待ち、その結果、大きくふくらんだパンが焼けるのが、とても感動的だったとのこと。何でも即席で安直なやり方が多い現代で、じっくり時間をかけた手仕事の大切さを強調していました。凝り性のクーラらしく、酵母や小麦も試行錯誤して選んだそうです。
そこで、クーラがFBにアップした、自作のパンの写真(笑)を最後に紹介します。

全粒パン


コーンブレッド


スペルト小麦のパン


*画像はクーラのFBなどからお借りしました。

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