人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Yon Re

テノール・指揮者・演出家として活動を広げるホセ・クーラ(Jose Cura)の情報を収集中

(インタビュー編)ホセ・クーラ 21年目のオテロ ワロン王立歌劇場 / Jose Cura's Otello at Opéra Royal de Wallonie-Liège

2017-07-12 | ワロン王立歌劇場のオテロ2017




ワロン王立歌劇場のオテロの初日(6/17)の後、ホセ・クーラのインタビューがイタリア語のサイトに掲載されました。
すでにオテロの公演は終了してしまいましたが、ざっと訳して紹介したいと思います。 
 → このオテロについてのこれまでの記事はこちら
いつものことながら語学力が不十分なため、誤訳、直訳、お許しください。


それとは別のものですが、劇場が作成したフランス語のインタビューの動画がありますのでそれも掲載しておきます。
ライブ中継の休憩時間に放映され、録画にもそのままアップされているのでご覧になった方はご存知だと思います。
申し訳ありませんが、フランス語でペラペラで字幕もないため、何を言っているのか全くわかりません・・(T_T)
とはいえ、鬼気迫るオテロの舞台上のクーラと、普段のクーラとは全く違って、素顔はフランクで柔和、ユーモアのある人であることがわかると思います。

Otello - Entretien avec José Cura



何度も紹介して恐縮ですが、ワロン王立歌劇場のオテロの動画をCultureboxのYouTube公式チャンネルから。
まだご覧でない方には、ぜひおすすめです!
“Otello” de Verdi - Live @ Opéra Royal de Wallonie


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≪ リエージュ、アルゼンチンテノール、ホセ・クーラとオテロ――“私に最高の満足を与えてくれる役柄” ≫


――昨夜のリエージュのオペラ座での素晴らしいイベント――アルベルト2世とパオラ妃もヴェルディのオテロの初日に出席し、Stefano Mazzonisの印象的な舞台とマエストロPaolo Arrivabeniの素晴らしい指揮を賞賛した。

優れたアーティストたちは、素晴らしいオテロを聴衆に示した。主人公のホセ・クーラ、チンツィア・フォルテ(強烈なデスデモーナ)、Pierre-Yves Pruvot(彼のイアーゴはキャラクターのニュアンスを完成させた)、Giulio Pelligra、Alexise Yerna、Papuna Tchuradze、Patrick Delcour、Roger Joakim、Marc Tissonsも含まれている。

ヴェネツィアのムーアの衣装をまとうために戻ってきたアルゼンチンのテノール、ホセ・クーラにインタビューした。
彼の歌唱と素晴らしい表現力は、聴衆を感動させ、文字通り拍手で彼を覆った。


Q、あなたにとってオテロを演じるということは何を意味する?

A(クーラ)、プロフェッショナルとしての視点からは、それは私に多くの満足感をもたらした役割であり、同時に、私は最高と最悪の批評を受けた。

これは、新しいものを創り、誰もがキャラクターに関連付ける共通の解釈とは異なる読み方を提供する時に起こること―― 一方には、新鮮な空気の息吹を好む人々がいて、もう一方には、 あまりに多くの酸素がもたらされると、めまいを引き起こすとして新鮮な空気を恐れる人々がいる。







Q、声楽的な観点でのオテロの主な特徴は?

A、声について神話がある。
歌を勉強するとき、導くために学生の分類を提供する必要があることは事実だ。しかし一度プロフェッショナルになれば、自分の傾向にしたがって、それぞれのアーティストが自分自身で意思決定を下すことになる。21世紀においては、ラベリングを止めるべきだ。

これは、誰もが何でもできることを意味するのではないが、もし誰かが普通と違うことをやるとしたら、またもし他と異なっているけれど、うまくやれるとしたら、そのアーティストを捕まえて、私たちがそうあるべきだと望むケージに入れるべきではない。

さらに悪いのは、それがケージに入らない場合に、完全に消してしまう――「異なるもの」を排除して、問題を解決しようとする。
それはもう始まっている? 順応的な社会は、排除と衰退を強要される社会だ。


Q、オテロと人間としての共通点は?

A、オテロは背教者(ヴェネツィアでは自らのキャリアのためにイスラム教を捨てた)、裏切り者(かつてのイスラム教徒の兄弟を排除するためにヴェネツィアと契約した)、傭兵...。
ノー、私には、彼との共通点はない。







Q、あなたのキャリアのハイライトを紹介すると?

A、リストアップするにはあまりに多い。自分の視点からみると不完全な軌跡になるかもしれないが・・。

私は1991年に幸運を求めてヨーロッパに来た。
最初のライブレコーディングは妖精ヴィッリ "The Villi"(プッチーニ)、1994年7月。ロンドンでのデビューはスティッフェリオ "Stiffelio"(ヴェルディ)で、Warner(ワーナー、レコード会社)と1995年に契約した。最初のオテロはトリノで1997年だった。

何年かの間に、歌手としての自分を確立した後、1998年にオーケストラの指揮へ復帰した。クロアチアで最初の演出をしたのが2007年。2010年にカールスルーエでプロデューサー&演出家として、サムソンとダリラの私の最初のDVD、そして2012年カヴァレリア・ルスティカーナと道化師で、演出家として決定的な評価を得た。2013年には、オテロの演出家・主演として、(母国アルゼンチンの)テアトロコロンに戻った。

私の若い時の作曲作品、1988年と1989年にそれぞれ書かれた「Magnificat」(「マニフィカト」)と「Ecce Homo」(「この人を見よ」)が、2015年と2017年に初公開された。これはオーケストラの指揮とともに、私のもともとの音楽キャリアを構成してきた作曲への最終的な復帰となった。

私は現在、私にとって最初のミュージカル劇の作曲に取り組んでいる。私はそれを「オペラ」とは呼ばない。それだけではないので。その後、それを初上演する劇場を見つけるという問題があるだろう。









Q、あなたには、困難と危機の時もあった?

A、たくさん。 あなたが想像できる以上に多くのことがあった。
しかし、私は生き延びることができた。その証拠は、1978年に初めてステージに上がって以来、26年間の国際的なキャリアと39年間のステージ活動を経て、まだ、私がここにいることだ。

Q、誰が最もあなたの仕事と芸術の考え方に影響を与えた?

A、1人だけの名前を言うのは不公平であり、おろかしいだろう。
私は常に、人間とその過去と現在の成果に対する熱心な観察者であり、分析者だった。芸術にとどまらず、「偉大」なもののリストはきわめて長い。

それらを見て、それらを読み、最後にそれらに耳を傾け、こうした結果を創りあげるうえでの成功と失敗の痛みの両方において、それらを徹底的に研究することは、今日のすべての人にとって不可欠だ。アーティストにとってだけではなく。







Q、あなたの好きな作品のキャラクターは?

A、私の好きなキャラクターは、いつでも、ある日、あなたが私の舞台の1つを見に来た時、その時、私が演じているものだ...。

「Fattitaliani.it」





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いつも率直に自分の考えを述べてくれるので、クーラのインタビューはとても刺激的で面白いです。
少し前に、オペラの脚本を書いていると言っていましたが、このインタビューの話では、すでに作曲の作業にかかっているようですね。「オペラとは呼ばない、それだけではないから」とクーラは述べていますが、どんなものになるのでしょうか。とても楽しみです。ぜひ、初演の場を提供してくれる劇場が見つかることを願っています。

クーラも自分のキャリアについて述べていましたが、作曲、指揮を学び、その後、歌手として成功したのち、近年、念願の作曲、指揮の活動に復帰してきました。現在では、オペラの演出と舞台デザイン、衣装などにも活動の場をひろげ、さらに今、オペラまたは音楽劇の脚本・作曲まで。まさに多面的で総合的な活動を展開していますが、興味深いことは、それらが歌手としてのクーラの活動に、妨げになるどころか、相乗的な豊かさ、深化をもたらしていると思われることです。

タンホイザーやピーター・グライムズなど、歌手として新たな役柄への挑戦とともに、20年以上歌ってきた今回のオテロのような役柄においても、解釈と演技、歌唱において、いっそうの充実ぶりが実感できました。54歳、まだまだ歌手として、アーティストとして進化を続けています。












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