暁の翼

短編小説の保管庫でございます。

空っぽの心に愛の雫を

2016年09月18日 22時29分43秒 | ビーストウォーズネオ
ツイッターで『他人から愛情を注がれたことがなかった人の空っぽの身体に自ら溢れんばかりの愛情を注ぎ込んで、自分から決して離れられなくする刻印づけの愛の形に惹かれます。「君に出会わなければ1人で生きていけたのに」と甘えられて、ひっそり微笑みながら「もう1人で生きていかなくていいんだよ」と返せば素敵』なんてツイートが回ってきて思いついたもの

ビッグコンボイ×ブレイク(漫画版)

今まで生きてきて誰も愛することなど無かったし、愛されることもないと思っていた。ただ、辛く悲しい道のりだけが自分に科された生き方で、未来永劫一人で生きていくしかないと思っていた。しかし、教官になり、一人の生徒と出会ったことでその考えは徐々に変わってきてしまった。

訓練艦ガンホーの中のビッグコンボイの部屋。ベッドの上でビッグコンボイはある一人のトランスフォーマーに抱きしめられていた。ビッグコンボイの生徒の一人であるブレイクは彼の頭を胸に抱き、角にそっと触れる。その心地良さにビッグコンボイは黄金色の瞳を細めた。部屋には濃厚な精の匂いが満ちている。そのことから、この二人はただの教官と生徒の関係ではないことははっきりと感じ取れた。
「ビッグコンボイ、大好き。」
抱きしめていたビッグコンボイの頭頂部にブレイクは触れるだけのキスを落とす。ブレイクの言葉にビッグコンボイのスパークが重い鐘を打つ。

教官になったことで出会った一人の生徒。こんな自分でも信頼し、ついてきて、真っ直ぐな気持ちを自分に向けてきた。それにいつしか絆されている自分がいた。その気持ちは愛に変わり、心を通わせ、身体を繋ぐ関係になった。今まで愛というものを知らずにいた。それを、自分より小さな彼は教えてくれた。不器用ながらも愛というものを幼い体に注ぐ自分をブレイクは包み込んでくれた。そこでわかった。愛というものは温かくて、気持ちが安らぐということを。

だが、それに溺れそうな自分が怖くもある。きっと、ブレイクを失えばもう自分は独りで歩くことはできなくなるのではないだろうか。今まで一人で生きてきたのにそれがもうできなくなる。そんな思いがたまに心の中に過るのだ。

「お前と出会わなければ一人で生きていけたものを・・・」
ぽつりとビッグコンボイは呟く。その口調は少し刺々しいものがあったのだが、ブレイクはふふ、と小さく笑ってビッグコンボイを抱き直した。
「もう一人で生きていかなくていいんだよ。」
ブレイクの言葉にビッグコンボイが顔を上げると穏やかなルビー色の瞳と目が合った。
「俺がいるじゃん。俺、ずっとビッグコンボイの隣にいるよ。卒業しても、ビッグコンボイの側にいさせて・・・」
ビッグコンボイの心にまた温かなものが流れ込んでいく。これでいいのだろうか。こんな自分が愛されてもいいのだろうか。もう一人で生きていかなくてもいいのだろうか。ブレイクを失うのが怖い。こんなに自分は弱くなってしまってもいいのだろうか。そう思うビッグコンボイにブレイクは否定をするように彼を抱きしめ、その角にキスを落とした。

嗚呼、これが愛なのだ。臆病になったり弱くなったりもするが、共に生きることの喜びを教えてくれる。一緒に生きたい。ブレイクと共に。

「ああ、共にいようブレイク。ずっと俺の傍にいてくれ。」
体勢を変え、ビッグコンボイはブレイクにキスをする。その口付けは深くなり、ブレイクの吐息を飲み込むようなものになる。そうして愛情を送り合うキスをしていると、温かいブレイクの体温を直に感じたくなり、ビッグコンボイはブレイクを自分の身体の下に移動させ、覆いかぶさった。
「ブレイク、お前を感じたくなった。接続してもいいか?」
覆いかぶさられてしまったブレイクは少し驚いた顔をしたものの、すぐに笑みを浮かべて両手を広げた。
「いいよ。来て、ビッグコンボイ・・・」
ビッグコンボイの身体がブレイクの間に入り込み、ブレイクは両手をビッグコンボイの背中に回す。ベッドがゆっくりと沈んで乾いた音を立てる。

空っぽだったビッグコンボイの心。そこにまた一滴愛という雫が落とされ、ビッグコンボイの心を満たす。ビッグコンボイはブレイクをその大きな体で包み込み、ブレイクは心でビッグコンボイを温かく包み込んだ。

漫画版のビッグコンボイは感情が乏しいイメージ。今まで一人で生きてきたから愛というものを知らない。それをブレイクが教えて満たされていくみたいな感じです。不器用なビッグ先生をブレイクが心で支えて包み込むイメージがあります。
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