弁理士『三色眼鏡』の 業務日誌     ~大海原編~

おかげさまで事務所開設5周年!
今後とも宜しくお願いします。

【知財全般】中小企業の知財活用事例紹介冊子

2018年01月30日 08時18分48秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
すこし暖かいかな、と感じる今朝の湘南地方です。
…ちょっと寝坊して遅い時間だから、という説もありますが。。

さてさて、今日はこんな話題提供。

(東京商工会議所HPより引用)
==========================
東京商工会議所 知的財産戦略委員会(委員長:荒井寿光 東京中小企業投資育成(株)相談役)は、1月11日、知的財産活用事例集「企業力=知財力 デキる知財の使い方~売上を伸ばす一歩先の知財戦略~」を発行しました。

==========================
(引用終わり)

ちょこっと中身を覗いてみたが、経産省が発行する「知的財産活用企業事例集」とまあ同じ感じ。
とはいえ、知財活動に取り組もうと考えている企業さんにはフレッシュで身近な事例の情報に触れる機会があるのは良いことかなと思います。

何気に当職も、お客様への提案にあたって参考にすることもしばしばあります。
経験者の声を聴く、というのはやはり新しいことを始める際には大事ですよね。
いくつか読んでみて、面白そうな事例があればまたご紹介します。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【知財記事(商標)】IPとしての東京タワー

2018年01月28日 10時14分06秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
今日もなかなか冷え込む湘南地方です。
今は自宅でお仕事中。

さて、今日はこんな記事

(NIKKEI STYLEより引用)
==========================
東京タワーを売り込む知財の守り神 戦う女性リーダー
日本電波塔の清水綾子さん

「東京タワー」は2018年に開業60周年を迎える。運営している日本電波塔で広報・ライセンス管理を担当する清水綾子さんはタワーのブランドイメージを守り、知的財産権をコントロールする仕事を一手に担う。前任者のない仕事で結果を重ね、周年プロジェクトのリーダーにも抜擢された35歳に、米国での勤務経験から得た「働き続けるためのポリシー」を聞いた。

(中略)

■10年前は無断撮影・無断使用が当たり前だった

 私が入社した09年は東京タワーが50周年を迎えた頃で、「今後100周年、そしてその先を見据えてブランド管理を一元化していこう」とかじを切ったタイミングでした。当時は国が02年に掲げた「知的財産国家戦略」が徐々に浸透しつつあったものの、まだプロパティー使用への意識が低く、いつの間にか広告やテレビCMに東京タワーが大きく使われていたり、私たちの知らないところで東京タワーをモチーフにした商品が出回っていたりすることも日常茶飯事でした。

 そんな中でまず始めたのは、無断での商業使用を禁止していることの周知です。クレジット(著作権)表記のルール作り、ホームページを利用した許可申請のシステム構築など、法律の専門家と共に手探りで一つずつ進めていきました。おかげで今では許可申請が必要なことも浸透し、使用の際にはご一報をいただけるようになりました。

■正しい法的知識、バランス感覚、交渉力!

 根本的な思いとして、東京タワーを背景に撮影をしたり、商品にしてもらったりすることは大変うれしく、ありがたいと思っています。ただ、この数年でSNS(交流サイト)でのコミュニケーションが広がり、営利目的使用と私的利用との線引きや判断が難しいこともありますし、時にはプロパティー使用許諾料やロイヤルティーが発生することをお伝えすると、難色を示されるケースもあります。それでも粘り強く交渉していかなければなりません。

 やはり東京タワーはシンボル的な存在であり、多くの人たちのたくさんの思い出とつながっている場所でもあります。皆さんの大切な思いを壊すようなことがあってはいけません。そのためにも、正しい法的知識を持ち合わせ、ケース・バイ・ケースで柔軟に対応していけるバランス感覚と交渉力がこの仕事には欠かせないと思っています。それは対外的な話だけではなく、対社内にもあてはまります。

==========================
(引用終わり)

社内にこういう立ち位置のスタッフがいるのは心強いことだよな、と思う。
ライセンス申し入れについてはこんなページが設けられている。
また権利保護の面でもかなり精力的に行っている模様。
JPlatpatでも「東京タワー」「ノッポン」「333/サンサンサン」など57件の商標権取得が確認できる。

いやまあ確かに、やたらめったらマルアール表示がやかましくされている他の施設なんかもあって
そういうのを見ると、弁理士目線でも“いや、そこまでしなくても…”という気持ちになることもある。
けど、誰でも発信できるこんな時代だからこそ権利の存在を明確にしておかないと
既成事実でどんどん流されて行ってしまうんだろうなぁ、と。







コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【知財記事】第4次産業革命と知財

2018年01月04日 08時48分57秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
相変わらず快晴な湘南地方です。
今日から仕事始めの方も多いのでしょうか?
2018年、新たなレースのスタートです。息切れせぬようペースを保ってまいりましょう。


さて、今日は知財記事。
最近コメントしたい記事が有料会員限定なことが多く引用しづらいのだけど、
日刊工業新聞が
「特許法・不正競争防止法から考える、『第4次産業革命』の行方」
というタイトルで書いていた記事が地に足の着いた内容で珍しく(ゴメンナサイ)しっかりしているなという印象だった。
まあ、昨年一年間の議論の経過をじっくりまとめているのでそりゃそうか。
こちらから会員登録すれば記事が読めます。


内容をかいつまんで言えば、
・特許法における標準必須特許(SEP)裁定制度の導入見送りの件
・不正競争防止法における「データ」盗用への対応
の2点について、過去の審議会での議論の経緯も含めて説明している。

前者については、今春公表予定のライセンス交渉ガイドラインに依るところが大きい。
職務発明の時もそうだったが、価値(ここでは事実上「価格算定」)に行政が立ち入るのは、
係争化していない段階では行政コストの面でも好ましくないものと思う。

後者については、例えば昨年11月の段階で経団連はこのようなコメントを出している。
外部提供目的の「データ」について差止が生じうる法改正に対して否定的なスタンス。
過度に規制を強めることで経済活動をスピードを緩めることになる懸念については同意見。
ここにも、規制と実体の乖離の問題は顕在化している。

なんかこれ以上突っ込むと午前中いっぱいこのブログ書きそうなので、尻切れトンボ気味ですがここまでで。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【充電六日目】【書評】世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~

2018年01月03日 09時18分34秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
早いもので連休最終日。充電週間と位置付けてスタートした六日間。
体力的にはまあ充電できたように思いますが、当初予定していたことがどれだけできたかというと…

ま、少しですが子供と遊べたから良しとします。
話したいことも話せたし。

そんなわけで、予定していてできたことの一つ、読書。
今年は少しきっちり書評というか、読書メモを残していこうかなと思います。

ということで、以下ネタバレになりますのでご注意。

[エッセンス]
・テーマは、経営における「アート」と「サイエンス」(そして「クラフト」)のあり方。
 PDCAでいえば、Pを「アート」が、Dを「クラフト」が行い、Cを「サイエンス」が行うのが理想。
・「サイエンス」の行き着く先は「正解のコモディティ化」。
・「イノベーションのその先」としての「ストーリー」と「世界観」。これを具現化するためのアート。
・システムの変化のスピードは著しい。これに対応するために求められるのは内在化された「真・善・美」の基準。

[気付き]
システムを相対化することの重要性。
リスクヘッジの意味においても、差別化の意味においても、長期的な効率性の意味においても重要。


[所感]
自分の仕事は、「差別化のお手伝いをすること」「事業の強みを可視化すること」と認識している。
加速する世の中とテクノロジー「のみ」による差別化の限界、という点に漠たる不安を感じていたが、本著はこの点を明らかにしてくれたように思う。
エッセンスでピックアップしなかったところにも、「そうそう」とうなづく視点が多々あり勇気づけられた。
と同時に、「アート」に対する「苦手意識」を持っている自分に危機感も感じた。
文学は読むけどね。絵画とか哲学とかはちょっと敬遠気味だったもので。
逆に言えば、そこを避けずに掘り下げていけばまた違った視点が得られるのかな、とも。
今年のToDo、また増えてしまった(笑)
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【特許】中小企業向け軽減措置の拡大 他

2017年12月27日 08時55分04秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
連日好天に恵まれている湘南地方です。

さて、各種報道を見ていると、
昨日の産構審 特許制度小委員会で法改正の方向性が概ねまとまった模様。
会議における配布資料等はこちら

報道は専らタイトルにも書いた「中小企業の特許料及び手数料の一律半減制度」に注目している。
確かに、中小企業のイノベーション促進という観点からは歓迎すべきこと。
ただ、今時限立法である2/3軽減措置よりは軽減率は小さくなるのだけど。しかも時限立法は来年3月で切れる。
この制度が施行されるのは早くても再来年だろうから、一時的には一般の中小企業の軽減措置は途切れることになる。

上記以外にも
・新規性喪失の例外期間の延長
・特許料支払いのクレジットカード導入
など実務上影響のある項目もあるほか、

・標準必須特許を巡る課題と制度的対応
について、「裁定制度の導入」は断念し「ライセンス交渉に関するガイドライン策定」と「判定制度を活用した標準必須性の判断」に向かうとの方向性が明確にされた点は着目しておく必要がある。

いずれも知財推進計画において言及はあった項目。
変化に対応していかなければなりませぬ。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【特許(統計)】3,127,900件

2017年12月08日 08時33分12秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
躊躇なくネックカバーを装着した今朝の湘南地方です。

さて、掲題の数字、何だかわかります?







……




これ、昨年1年間で世界で出願された特許の件数、なのだそうです。
ちなみに国別の出願件数は、

1位 中国 1,338,503件
2位 米国   605,571件
3位 日本   318,381件
4位 韓国   208,830件

世界全体での出願件数については、2014年には約268万件だったとのこと(特許庁「ステータスレポート2016」)。
中国における2014年の出願件数が約92万件だった(特許庁資料による)ことを踏まえると、
直近での世界総体での出願件数増加分と中国での出願件数増加分とは件数ベースで概ね同水準、ということになる。
もちろん他の国は個別に増減があるにせよ、ちょっと驚異的な数字。
これに加えて中国では実用新案も特許同様に出願されていることを考えると、知財分野における中国の存在感はますます高まることになる。

地球上では毎年これだけの改善、工夫が生み出されている、と考えると、それ自体はとてもわくわくすること。
その中でシュリンク傾向の我が国、さてどうなる?
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【特許】答えは手に書いてある…?

2017年12月06日 08時17分26秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
日に日に寒さが増していると感じる、今朝の湘南地方です。



こちらが昨日の「ヒマラヤ鍋」。
スパイスは感じるけど辛すぎず、鶏まるごとの出汁が出た良いお味でした。

さてさて、今日はこちらの記事から。

(CNETより引用)
===================
Future Galaxy phones could fetch passwords with your palm

A Samsung patent application described a very different method of biometric identification.

A recently spotted Samsung patent application (PDF) proposes the use of palm scanning as a method of identification on Samsung phones. The example given in the patent shows a person taking a picture of a hand to retrieve their forgotten password. But instead of the password just popping up on the screen, the phone hides the letters in the distinct patterns in your hand. The incomplete characters should then give the user enough of a hint to guess the password without making the answer too obvious.
===================

対象となっている出願の国際公開はこちら

要は、パスワードを忘れてしまったとき、手相をカメラで撮像することにより、
パスワードのヒントを表示させる、というもの。

んじゃあ手相で認証すりゃいいじゃん…?という気もしないではないけれど、
ミソはパスワードそのものではなくそれを想起させるようなヒント(文字の一部など)を浮かび上がるようにする、
という点。

上記記事の後半では、iPhone Xとの対比をしている。曰く、
・長年本人確認の主要な方法だった指紋認証を排し、顔認証という単一の手法で安全性向上を重視したApple
・これに対してSamsungは多様な本人確認方法を導入しユーザにより多くの選択肢を提供することを模索する路線

ユーザにとっての利便性って、どっちなんでしょうね?
ちなみに私のPCは、眼鏡をかけていないと私だと認識してくれません(笑)。

さ、今日も頑張りましょう。


コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【知財教育】マンガ「知財の歴史」

2017年11月10日 08時17分01秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
気持ち良くも少し肌寒い風の、今朝の湘南地方です。

お出かけ予定キャンセルして急ぎ案件を進めます。

…ブログ書いてる場合じゃないだろって?
確かに。
そんなわけで、今日はこんな出版物の紹介。

特許庁が公報の一環で、マンガ「知財の歴史」を発行したことを発表しました。
こういうアプローチ大事よね。子供の時学研まんが「日本の歴史」ばっかり図書館で借りていたことを思い出した。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【業務日誌?】休日出勤その2

2017年11月04日 09時52分52秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
今日も爽やかな秋の空の下な湘南地方です。

事務所にはでてきていますが、子連れです。
この後近所の大学の学園祭を覗きに行く予定になりました、急遽。

明日は明日でちょっと遠めのイベント視察だし。
なかなかデスクワークが進みませんな…。
夜がんばろ、夜。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【知財記事(法改正)】TPP11と知財

2017年11月02日 08時14分22秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます! 
髭を剃った後の頬の具合でだいぶ空気が乾燥してきたことを感じる今朝の湘南地方です。

さて今日は、何がどうなっているのかがもう一つ判らないこの記事

(日経新聞より引用)
==============================
知的財産、9項目の凍結で一致 TPP首席会合

米国を除く環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国は1日の首席交渉官会合で、知的財産分野ではバイオ医薬品のデータ保護期間や特許期間延長など少なくとも9項目を凍結することで一致した。カナダとチリがさらに11項目の凍結を求めているため調整を続ける。その他の分野ではすでに電気通信事業の紛争処理など4項目の凍結が固まっている。
==============================
(引用終わり)

トランプ政権になってからアメリカが離脱したTPP。
現状は、アメリカの主張で盛り込まれた項目の中から凍結するものを選択する作業中、ということで良いのかな。

特許庁のHPによれば、TPP対応の改正案は昨年12月に可決・成立し公布されている。
同HPにあるように、その施行日は「環太平洋パートナーシップ協定が日本国について効力を生ずる日」
(既に施行されている、GI絡みの商標法一部改正(効力が及ばない範囲の追加)を除く)。

新規性喪失の例外期間の延長も、特許権の延長期間の規程も、商標の不正使用への最低額規定も、
全部凍結、ということなのだろう、おそらくは。
9項目がどれなのかを知りたいところ。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加