弁理士『三色眼鏡』の業務日誌       ~大海原編~

2012年7月1日から鎌倉市大船にて「あさかぜ特許商標事務所」を
開設しました!!
宜しくお願いします。

「購買機会の少ないサービス」の売り方についての雑感 [前編]

2016年06月23日 09時01分22秒 | 雑記・挨拶・宣伝 ほか
おはようございます!
雨降りそぼる湘南地方です。

さて、今日は、弁理士業界に限らず「サービス業」=モノを売っていない商売に関する話。
長い かつ何となく頭の整理の意味合いが強いのでお暇な方だけ。前後編に分けます。

「商品」を販売する場合、「定価」だったり「メーカー希望小売価格」だったり、
といったものがある。
需要者は、可視化されている「商品」を、ときには手に取って見比べたりしながら、
自分が求めている機能を備えているか、或いはコストパフォーマンスはどうか
などと考えながら取捨選択できる。

一方、我々、いわゆる「サービス」業。
程度の差こそあれ、“実際に一回サービスを購入してみないとその良し悪しが分からない”
という性質を備えている。
購入前に評価をできる人は、同種のサービスの購入経験が相当ある人、だと思う。
いや、それは「商品」であっても同じか。そこも合わせて「程度問題」か。
でも例えば理髪店なんかだと、やっぱり腕も相性もあるし。
人によって良し悪しの判断が変わってくるところもある。
でもやはり傾向としては、サービスというのは経験してみないとわからない、という性質が
商品に比べて強い、と思う。

あと、「商品」の場合「原価計算」が比較的意識しやすいのに対し、
「サービス」の場合、もちろん原価も考えるけれども、大量生産できるものではないサービスでは
一単位のサービス提供における原価率を(逆の意味において)そこまでシビアに考えない面もある。
そこが、怖い面でもある。

また、頻繁に購入機会があるものと滅多に買わないもの、という性質の違いもある。
頻繁に購入機会があるものは、需要者の側にも経験値が溜まっていく。
一方滅多に買わないものは、需要者としても口コミなどに依存するのが関の山で、
最終的には売り手の信頼性とか買い手のセンス、なんてものが影響してくる。


(1)購入機会の多い「商品」=例えば、日用品
(2)購入機会の少ない「商品」=例えば、クルマ
(3)購入機会の多い「サービス」=例えば、電車、タクシーなどの交通サービスや理髪店
(4)購入機会の少ない「サービス」=例えば、ブライダルサロン

んで、いわゆる知財サービスは、お客様によって位置づけは異なるところもあるけど、
(あと上記はBtoCな商品/サービス例であって、BtoBだとまた少し違うのだろうけど)
多くの中小企業の方にとっては「(4)」なのだろうと思う。

さて、では我々は、どのようにサービスを「売って」いくべきなのだろうか?
サービスの提供先に応じてその答えは異なるように思える。
購入機会が多く経験値の高いお客様には、外見上は同じ「一単位のサービス」でも、
そこにかかる労力は相対的に低いが、求められる専門性は高まることが多い。
一方購入機会が少なく経験値の高くないお客様には、同じ「一単位のサービス」を提供するに際しても
何倍もの労力を要することが多い。

こう考えてみると、我々弁理士業は、「どのように」サービスを売るかを考える前に、
「なにを」サービスとして売っているか、を正しく把握しなければいけない、と思う。
それがお客様と共有できている限り、その対価の多寡に関して見解の相違がでることは
少ないように思える。
「なにを」売るかによって、「売り方」だって変わってくる、はず。

・「概念知の形式知化(みえる化)の支援」
・「行政手続等を代行する知識/労力・時間」
・「専門的知識の供与」
・「意思決定のための材料とその信頼性」
・「事業上のリスク極小化」

 どこに価値を認めているのか、が、まさに購入機会の多少によって
 お客様に応じて異なる ……うーん、頭の整理するつもりが混迷を極めてきた。
 より良いサービスを目指すためにはちゃんと考えておかなければならないこと。
 また明日続きやります。
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「知財ビジネス評価書作成支援事業」の公募

2016年06月22日 08時30分07秒 | 実務関係(価値評価・コンサル・周辺業務)
おはようございます!
雨が降りそうで降ってない、すっきりしない感じの湘南地方です。

さて、連日お役所系な記事ですが、
今日はこちら

…このページだけ読んでも、誰が誰に対して何やるのかもう一つ判らないですよね。
「登場人物」は、
(1)金融機関
(2)中小企業
(3)評価会社
(4)事務局(特許庁からの受託会社)


例えば担保不動産の評価の場合、金融機関は外部の不動産鑑定会社に依頼するように、
知財に立脚したビジネスを行っている中小企業の「ビジネス評価」を評価会社に依頼する、ということ。
事務局は、評価会社の情報をそろえ、金融機関に提供する。

国による補助事業とすることで、評価会社の「品質保証」がなされる。
中小企業及び金融機関のコスト負担をゼロにすることで、「知財ビジネス評価書」自体の浸透を促す、
ということかな。

本来的には、金融機関が取引先のビジネスに関する情報を
一次的に把握すべきだと思うのだけれど、今やそういう時代ではないらしい。
確かに、個々の金融の担当者が一通りの知識を身につけるには、
知財は分量が多すぎ、また専門的だ。

この事業、もう3年目なのね。
知財を活用した資金調達が更に活性化することを期待しつつ、
今後うちもビジネスとして何らか関与できないかなー、と関心を持って見守りたいと思います。

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初心者向け知的財産権制度説明会(特許庁)

2016年06月21日 08時19分36秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
雨模様な湘南地方…昼にかけて豪雨となるようです。
九州の方では土砂災害も起きているとか…ご安全をお祈りします。

さて、世の中にはいろいろな制度があり、その周知徹底については
省庁によってまちまちだなー、と思っています。
その中で、特許庁は相対的に努力して発信しているなー、という印象。

掲題の説明会を、今年も全国で開催するとのことです。
開催地は全国47都道府県。まさに全国行脚。

考えようによっては、我々の業務に関する広告宣伝をしてくれているわけで。
(ま、実際の手続にあたって弊所をご指名いただけるかはまた別の話なのですが)
これが、自分で自分の宣伝をしたり、弁理士会が弁理士や知財の効用を説いても
もう一つうさんくささが(失礼)受け手には感じられてしまうんだよなぁ、と。
これが「マイ・フレンド・ジョン」ってやつですか?ちょっと違うか。


さて、今日はもう少ししたらお出かけ。お天気が心配…。
でも元気出していってきます。
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神さまはいる。きっといる。

2016年06月20日 08時26分52秒 | 雑記・挨拶・宣伝 ほか
おはようございます!
今朝は雨もあがった湘南地方です。

昨日は朝から晩まで休日出勤しておりました。
色々と滞っており、現在もちょっとチキチキしております。

そんななか、夜気分転換に走りに出てみればちょうど降雨のピークになったり
(それで早めに切り上げて帰ると雨がやんだり…orz)

捨てる神あれば拾う神あり、ではないですが、

今朝の話。



通算5回目、かな?
今回は、デジタルが回っているときから、あたる予感があった。
「6666」が並ぶ前に
“もう一本、どれにしようか…”なんて眠い頭で考えていたもの。

週の頭から、どよーんとしていた気持ちが少し、いや結構軽くなりました♪
e-Valueさん、ありがとうございます(笑)!

さ、今日は湿度も気温も高くなりそう。
気を引き締めていきましょう。
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セミナー 無事終了

2016年06月17日 08時43分47秒 | 雑記・挨拶・宣伝 ほか
おはようございます!
雨も一休みかな? な湘南地方です。

火曜、水曜と2日連続で知財調査のセミナーを実施してきました。
なかなか濃密な時間を作れたのではないかなと思います。

さてさて、セミナー前にこのブログでも挙げていた
著作権法のクイズの解答です。

問題はこちらでした。

Q.次のうち、許諾の必要がない行為はいくつあるでしょう?

(1)飲食店において、ラジオFM放送を、こだわりの音響施設で営業中にBGMとして流す行為
(2)基本お客が来ない事務所で、社員の事務効率向上のためのBGMとして、
   家庭用CDラジカセで最近流行りのアーティストのCDを演奏する行為
(3)飲食店で、Youtubeにアップされている過去の音楽番組を録画した動画を
   顧客のリクエストに応じて放映する行為
(4)理髪店で、Radiko(=インターネットラジオで地上波とサイマル放送するもの)を
   パソコンのスピーカーからBGMとして流す行為
(5)昔のヨーロッパをイメージした喫茶店のBGMとして、
   オンデマンドのインターネットラジオでバロック音楽を流す行為

A.3つ。
<解説>
著作権法38条3項は、「著作権法の制限」を定める条文の一つです。
簡単に言うと、
(原則)放送される著作物(=ラジオ番組+有線ラジオ+同時放送のインターネットラジオ)は、
    勝手に公に伝達(=大っぴらに流す行為)しちゃだめ
(例外=この条文で定めていること)
 但し以下の場合は、特に許諾なく公に伝達して良いよ。
 (A)非営利かつ聴衆等から料金を受けない→どんな音響施設でもOK
 (B)上記(A)にあたらなくとも、「通常の家庭用受信装置」ならOK

 上記を踏まえつつ検討していくと…

 (1)必要 :「こだわりの音響施設で」とあるので、少なくとも「通常の家庭用受信装置」ではないです。
        とすると、営利でやっている以上原則は許諾が必要。
 (2)不要 :「社員の事務効率向上」は「営利目的」にあたる可能性が高いですが、
        こちらのJASRACのサイトで許諾が必要な使用から除外しています。
        (「お店などによる手続きが不要となる場合」の項目ご参照)
 (3)必要 :違法アップロードなのでそもそもJASRACは許諾する立場にはないですね。
        当該音楽番組の著作権者からの許諾が得られれば可能です。考えにくいですが。
 (4)不要 :同じ「ラジオ」であっても、インターネットラジオは原則許諾が必要です。
        但しRadikoはサイマル放送(電波を通じた放送とほぼ同時に自動公衆送信される)ので、
        著作権法38条3項のカッコ書き内「放送され『る』著作物」にあたり、
        同項の対象となります。
        「パソコンノスピーカー」は「通常の家庭用受信装置」と同等と捉えてよいと考えられるので、
        許諾は不要です。
 (5)不要 :「バロック音楽」についてJASRACが著作権管理をしている状況は想定できません。
        また17世紀初頭から18世紀半ばまでの音楽ですので、そもそも著作権が切れています。
        よって不要です。
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